鍼灸・マッサージ、整骨院で腰痛治療を受ける場合の健康保険の扱いについて

鍼灸・マッサージ、整骨院で腰痛治療を受ける場合の健康保険の扱いについて

腰痛を治療する場合、レントゲンやMRIで検査しておくことが欠かせませんので、整形外来を受診することになるでしょうが、その後の治療は、鍼灸・マッサージや整骨院を利用するという方もいるでしょう。最近では整骨院でも鍼灸・マッサージを行なっていますので、鍼灸・マッサージと整骨院が一体化したクリニックも多くなっています。

大きな整形外科にも運動療法を行う部門がありますので、リハビリのために整形外科を利用することもできるわけですが、鍼灸・マッサージのほうが自分に合っているという方もいますので、手術するほどの悪い症状でないと診断が下ると、鍼灸・マッサージなどの治療に切り替える方は少なくありません。とくにスポーツをしている方だと、日頃から通っている鍼灸・マッサージや鍼灸・マッサージを取り入れている整骨院があると思います。

これらの治療院は保険治療が効くところが多いので、病院と同じように3割負担で治療出来る点も利用者が多い理由となっています。ただし、鍼灸・マッサージや整骨院での治療がすべて保険適用になるわけではありませんので、どういったケースで保険が使えるのか、知っておく必要があるでしょう。

鍼灸院で保険適用治療を受ける場合は、医師の同意書が必要

いわゆる鍼灸院が健康保険を扱えるのは、「はり師」「きゅう師」という国家資格を持つ人が施術している場合ということが前提となります。その上で保険が適用されるのは、神経痛、リウマチ、頚腕症候群、五十肩、腰痛症、頚椎捻挫症候群の6つの疾患に限定されています。腰痛はこの6疾患に含まれていますので、国家資格取得者の施術が受けられる鍼灸院であれば、保険適用で腰痛の治療を受けることができるわけです。

ただしもうひとつ大事なポイントは、事前に医師に同意書・診断書を書いてもらう必要があるということです。また整形外科に通いながら、鍼灸院にも通っているという方も多いと思いますが、この場合は整形外科で保険治療を受けているでしょうから、いかなる場合も鍼灸院での治療に保険は適用されません。

なお鍼灸院での治療に保険が適用されるのは、3ヶ月間で、その後も継続して治療を受ける場合は、あらたに医師から同意を得る必要があります(この場合は口頭での同意で良い)。

鍼灸の国家資格をもつ整骨院なら、保険適用の腰痛治療が受けられる

整骨院は柔道整復師の国家資格を取得している施術師が経営している治療院です。整骨院で保険対象となるのは骨折とひび、脱臼、打撲、捻挫の5つのケガの治療です(5つのうち、打撲、捻挫は医師の同意書を得る必要はありませんが、骨折・ひび、脱臼は緊急時などの例外を除き、同意書・診断書が必要)。したがって整骨院では、腰痛治療は保険が効きません。ただし、整骨院の施術師が、はり師・きゅう師の国家資格も取得しているケースも最近は増えていますので、こうした治療院では、保険適用で腰痛の治療を受けることができます。

なおマッサージの場合は、「あん摩マッサージ師」の国家資格を取得している者による施術だけが保険適用となり、対象となる症状も関節拘縮と筋麻痺の2つだけで腰痛は保険対象外となります。

3割負担でも最初は全額負担となる療養費扱いとは

鍼灸・マッサージでは、保険を使う治療を受けた場合でも、一度全額負担し、あとから健康保険に申請して7割の払い戻しを受けることになりますが、この場合の治療費は療養費という扱いになります。腰痛治療のコルセットを購入する場合なども、一度全額支払ってから払い戻しを受けますが、療養費支給申請書という用紙をもらって、これに医師の同意書と領収書を添付して還付請求します。いつも使っている方は慣れていることでしょうが、はじめての方だと戸惑うかも知れません。

なお整骨院だけは、病院と同じで、はじめから3割負担です。国家資格を取得して鍼治療ができる整骨院なら、鍼治療を受けたとしても3割負担で
すから、腰痛で鍼治療を受ける場合は、鍼治療ができる整骨院を選択するのが、面倒がなくて良いかも知れませんね。もちろん治療が確かであることが大前提となりますが……