姿勢によって変わる腰への荷重

姿勢によって変わる腰への荷重

腰にかかる荷重は直立して正しい姿勢を保っても、その人のほぼ全体重分の荷重がかかっています。
テコの原理が働くので、単純な上半身の重さだけではなくモーメントが働き重さが倍増しすることで体重と同等の重さが腰にかかります。

腰を痛めたとき寝て、安静にしているのが一番なのは、寝ることによって腰にかかる荷重が、正しい姿勢で立っているときの約4分の1になるからです。
また、椅子の座って長時間の作業が腰に負担をかけるので良くないと言われますが、椅子に座っている場合は直立の時に対して約40%増の荷重がかかっていると実験による調査結果があります。
物理学的には、立っている姿勢と全く同じ姿勢の状態なら立っているときと同じ荷重のかかり方のはずです。
しかし、座っているときはたっているときより、少々姿勢が傾いても楽なため直立のときよりも、より姿勢が悪くなるからと推測されます。
立って20度の角度で腰を曲げているときが50%増の荷重ですから、椅子に座っているときは同じくらいの姿勢の悪さに繋がるようです。

長時間のデスクワークは、更に腰を曲げる状態で行うことになるので、更に荷重がかかります。
このため、デスクワークは重い荷物を持たないで立って仕事をしているよりも腰には大変な負担をかけていることになっている可能性があります。