昔々、CT検査もMRI検査もない時代では、腰痛をどのようにして治療していたの? そんなことが気になって、腰痛の歴史をキーワードに検索してみました。すると、何やら聞き慣れない「オステオパシー」という名前がでてきました。そこで腰痛の歴史を探る前に、少し「オステオパシー」について触れてみることにします。英語で「osteopathy」は、もみ治療、整骨治療という意味だそうです。 整体療術のひとつで、今から140年前(1871)アメリカの医師スティルが創始しました。ギリシア語を語源として「骨の病理」という意味があり、スティル博士は、病気の原因を骨の異常と結びつけて考え、骨格の異常、筋肉や腱の異常、内臓の転移、神経や血管の異常、リンパの停滞の5項目をあげて、それぞれに応じた治療法を臨床に応用しました。アメリカでは医学療法として実績を積んでいますが、日本では、手技療法のみ伝達されてきたようです。 オステオパシーは単なる療法ではなく、医療哲学体系を示していて、その哲学は、①身体は自己調節機能を持つ、②機能と構造は相互に作用する、③身体はひとつのユニット、などという考え方に根ざしています。その上で、身体全体の歪みや制限を調べて、そのつながりを解きほぐすことによって自然治癒力を回復させる施術であると言われています。 また、病気は、椎骨の構造的、機能的な歪みが原因と考えた整体術のカイロプラクティックも1895年にアメリカで生まれました。オステオパシーが登場して24年遅れということになります。共通点は、どちらもギリシア語を語源としていること、どちらも一部を除いて諸外国では、施術者資格が法制化されていること・・・などでしょうか。日本では、どちらも法制化されていません。WHOでは、カイロプラクティックを代替医療として位置づけられています。 オステオパシーを施術する人をオステオパスと呼び、アメリカでは、Doctor of Osteopathy(D.O.)、すべての州で医師免許を認可されています。一方、カイロプロクターには医師免許はありません。どちらかというと整体というと東洋の民間療法という感がしますが、西洋でも行われていたのは紛れもない事実です。 では、按摩の歴史はどうなのでしょうか。日本でのあん摩マッサージ指圧・鍼灸師は、免許もしくは医師免許を取得していなければ職業として行うことができません。マッサージは日常生活の中から生まれてきました。例えば、母親が、子どもが痛いと訴える部位を撫でたり、さすったりすることで子どもの痛みが和らいだり、自分自身の身体を揉んだり、さすったりすることで、楽になることを数多く経験しています。そのような経験則から、より専門的な技術に発展したのが按摩術の原点だと考えられており、中国の世界最古の医学書にも按摩という言葉が使われているようです。日本では、奈良時代には按摩が存在していたことが伺われます。江戸時代になると、按摩術にも流派が生まれてきますが、現在では流派を名乗ることは法律上許可されていません。 また、現在、日本で使われている整体の原型は、中国2千年前の「椎掌(すいな)」に由来するようです。 ここからは全くの推測でしかないのですが、奈良時代には按摩術が存在し、中国で2千年前には「椎掌」が存在していることを考えると、身体に何らかの痛みや凝りのような症状があったと考えることはできます。よく、人間が2足歩行に進化した時から腰痛がはじまったと言われますが、例えば、奈良時代を考えてみますと、その当時の人たちと、現代人では運動量も違うでしょうし、食べ物も違います。パソコンもなければ、車もありません。満員電車での通勤もなく、現代人のような過剰なストレスもないことを考えると、腰痛や肩こりの類は、温泉に浸かったあとで、撫でたりさすったりするだけでも、十分な効果を得られたのではないか・・・と想像できます。つまり、昔から腰痛はあったけれども、現代人の腰痛は身体が脆弱になった分、昔とは身体症状や腰痛の現れ方が違っているのではないだろうか・・・と考えた次第です。
腰椎椎間板ヘルニアは、椎骨に挟まれている椎間板の変性によっておこる腰痛ですが、初期の変性だけでは、椎間板ヘルニアとは言えません。画像検査で椎間板の変性が確認できるケースは非常に多いのですが、変性の段階でヘルニアの強い痛みを発症する例はほとんどありません。通常椎間板ヘルニアと診断されるのは、椎間板の変性がさらに進み、椎間板内の髄核が突出して、神経を圧迫している状態です。この状態を呈していて、さらに痛みが生じているとなれば椎間板ヘルニアと言えます。なかには、椎間板の突出が認められても痛みがない方もいますので、当たり前ですが痛みがあるかないかは重用な診断基準となります。
椎間板ヘルニアの痛みの原因は、椎骨間の椎間板が飛び出して、神経を圧迫することにあるわけですが、椎間板の変性が進んで髄核が線維輪を破断してしまうことによる痛みも考えられます。ただし痛みが生じるいちばんの原因は、やはり神経根と馬尾神経を圧迫しているからだと考えられます。
神経根とは下肢に向かって伸びる神経で、下肢のしびれや痛みを引き起こします。ただし神経根は左右に分かれていますので、圧迫障害を受けているのはどちらか片方の神経根である場合がほとんどです。したがって姿勢のとり方によって痛みを回避できる場合がありますので、強い初期痛を緩和するために、できるだけ痛まない姿勢をとるということは有効です。
馬尾神経は脊椎の中央を走り、神経根と同様に下肢へむかって伸びていますが、神経根と違うのは陰部にも伸びていることから、馬尾神経が圧迫障害を受けると、直腸・膀胱障害がおきてきます。馬尾神経が圧迫障害を受ける腰痛には脊柱管狭窄症もありますが、馬尾神経が圧迫されると、腰痛の痛みはやや強くなり、あまり痛みがひどい場合は、すぐに手術しなければならない場合もあります。また馬尾神経の圧迫によって、直腸膀胱障害がでると、排尿遅延や残尿感になやまされるほか、便秘を引き起こす場合もあります。さらに膀胱障害が進んで尿の排泄が困難になると、神経圧迫を取り除くために手術をしなければならなくなります。
同じ椎間板ヘルニアでも、馬尾神経が圧迫障害を受けると、治療も何かと厄介になっていきます。
腰痛が辛い人も、そうでない人も大事なポイントは日常生活の中にあります。
立つ時は、前屈みにならないように低めの踏み台に片足をのせて、腰への負担軽減を図ります。ものを持ち上げる時には、足を伸ばしたまま、腰だけ曲げて持ち上げるのではなく、膝を曲げて、ものをしっかり持ち、膝を伸ばしながら立ち上がることが腰を守ります。
そして、重たいものを運ぶ時には、腕の力だけに頼らないで、身体に引き寄せて、運ぶようにするのが腰に負担をかけない方法です。
その他にも、まだまだあります。
寝具は固めのものを、靴はなるべくローヒールのものを、そして何より肥満にならないように気をつけます。体重が増えると、膝にも負担がかかりますので要注意です。
椅子に座ってデスク仕事をする時には、途中でストレッチ運動を入れるようにします。
後は、食生活も大事です。骨粗鬆症の予防や神経系を丈夫にするためにカルシウムはもちろんのことビタミン・ミネラル類も欠かせません。
このように考えていくと、日常生活のほとんどを改善しなければならないかもしれません。
厚生労働省の国民生活基礎調査(2001)によると、痛みの自覚症状で1番多かったのは腰痛だと報告されています。そして、今後も高齢化社会が進むことで、腰痛を訴える患者が増大することは間違いないことで、適切な治療と予防対策は不可欠なものになっています。
腰痛の原因は様々で、脊椎性腰痛、神経性腰痛、血管性腰痛、内臓性腰痛、心因性腰痛など、その範疇も幅が広いようです。
一般的に知られている、痛みの強い代表的な腰痛は、 「魔女の一撃」と呼ばれる「ぎっくり腰」でしょう。 突然の激痛と、身体を動かすのも辛い症状が特徴的です。
「ぎっくり腰」のように激痛があると、誰もが驚いて病院に行きますが、ただ単に、腰が痛いという場合は、医師の受診が遅れることもあるのではないでしょうか。
しかし、緊急に治療しなければいけない腰痛もあります。
例えば、感染症、椎間板炎などです。原因は最近によって椎間板や、椎間板に接している椎体が侵襲されることで、腰痛が起こってきます。ただ、画像診断が可能になるまでには時間がかかることから、診断が遅れがちになります。医師にかかっても結果が分かるまでには時間がかかるのですから、腰痛を感じたら素人判断をせず、速やかに医師に診て貰うことが必要です。
椎間板ヘルニアと似たような痛みを呈する腰痛に大動脈瘤の初発という場合もあります。子宮や腎臓、腹腔内臓器の病気に関連して腰痛が起こる場合もありますので、「たかが腰痛」と思わずに、一度は検査して貰うことをお勧めします。
その他にも、精密検査をしても原因が分からない腰痛には、心因性腰痛といって、精神的な問題が要因になっていることがあります。しかし、心因性腰痛は、ありとあらゆる検査をした末の最終診断となり、非常に時間がかかるため患者にとっては大変な苦痛をもたらします。
成人の80%が、腰に痛みを感じており、その頻度は、頭痛に並んで高いと言われています。医学的見地からすると腰痛は、第1に、癌や椎体の炎症や異常などのような、見逃してはならない疾患の徴候として捉える場合、第2に、椎間板ヘルニアや腰椎分離症など、画像診断で分かる場合、第3に、重篤な疾患の徴候ではなく、画像診断でも分からない腰痛があります。
痛みもそれぞれ特徴的で、第1の場合は、強い自発痛や絶え間ない痛みを訴える症例が多く、第2の場合は、痛みの他に下肢のしびれという症状もみられます。第3の場合は、痛みの間隔も痛みの症状も、それぞれに違い、実際、外来を訪れる患者さんの大多数は、この第3の、原因不明の腰痛の範疇にあります。
また、画像診断が有用な、脊椎の病気には、椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、分離症、辷り症、原発性脊椎、脊髄腫瘍、脊椎炎、椎体圧迫骨折などがありますが、辷り症や椎間板ヘルニア、分離症では、画像上病名診断ができても痛みがない、つまり、症状と画像上の異常が相関していない場合も多数あります。
画像で診ると、確実に椎間板ヘルニアなんだけれども、痛みもしびれもない無症状であることが多いということです。
「腰痛と上手につきあう」とか「腰痛体操で腰痛予防する」などは、第3の原因が分からない腰痛に対して行うと効果があるようです。最近は、痛みをコントロールするために、心理療法などが使われていて、実際に、思いがけない効果も出ているようです。
サッカー日本代表でイタリアセリエAのインテルで活躍する長友選手も行っている体幹トレーニングは、腰痛予防にも効果があります。
体幹とは、身体の中心、軸となる部分で腹筋・背筋の周辺、みぞおちから骨盤あたりまでのことです。
体幹には、あまり使われない筋肉が多く、ここの筋肉を鍛えることで、スピード、パワーが増し、腰痛の予防にもなります。
長友選手の驚異的なスピード、スタミナ、強靭な身体能力は、もともとの素質に加え、この体幹トレーニングがかなり貢献しているようです。
体幹トレーニングは、具体的には「横隔膜」「腹横筋」「多裂筋」「骨盤底筋」という4つの筋肉を鍛えることです。
体幹トレーニングの代表的な方法には、うつ伏せの状態で片ひざと片手で身体を支え、片手を前方に、片足を後方へ伸ばす運動があります。
まず、左手と右ひざで身体を支え、右手、左足を身体と水平に伸ばします。次に、右手、左ひざで身体を支え、同様に片手、片足を伸ばします。
この運動は負荷のかる運動ではないので女性でも十分できる運動です。
少し、筋肉を使う方法には、左ひじをつき、右足を真っ直ぐ伸ばして、身体を支え、右手、左足を真っ直ぐ身体と平行に伸ばします。次は逆の手足でも行います。
そのほか、腹式呼吸で腹横筋を鍛えることでも、体幹トレーニングになります。
ネットで腰痛について検索をしていたら、腰痛を感じやすい人が椅子に座る時、どのような座り方がいいのかということで意見が分かれていました。どういうことかと言いますと、椅子に座る時には浅く座った方がいいのか、あるいは、深く座った方がいいのか・・・ということなのですが。実際のところはどうなのでしょうか。
考えてみると、腰痛というのは、腰が痛いという症状であって、腰痛イコール病気というわけではありません。
長時間椅子に座って仕事をすることで、腰が痛くなるのは肩こりに類似しています。
腰に限らず、首でも肩でも、同じ姿勢を続けていると筋肉が硬くなり血行も悪くなります。
さらに、末梢神経が傷つき痛みの物質がでてきます。
それだけで終わってくれると良いのですが、脳が痛みを知覚すると、炎症部位に筋緊張をもたらします。
ということは、硬くなった筋肉がさらに、緊張を強いられ、益々硬くなるという、負のスパイラルに陥っていくことになります。
つまり、乱暴な言い方をすると座る本人が疲れない座り方を選ぶしかないような気もします。
ただ、腰痛を感じる前に、硬くなった筋肉をほぐすためのストレッチは必要でしょう。
2010年の11月16日に放送された「ためしてガッテン」の『驚異の回復!腰の痛み』は再放送もされているので、腰痛に関心のある方は見たことがある方も多いのではないでしょうか。
腰痛の原因にストレスが大きく関わっていることは、すでによく知られていることですが、腰痛に関連する情報を見ていくと、日本の場合どういうわけかストレスとの関連に焦点を合わせた情報はあまり多くありません。
でも「ためしてガッテン」のような、専門家による解説で情報の裏付けがとれているプログラムで、腰痛とストレスの関連についてしっかり言及されると、腰痛の原因にストレスが影響していることを信じて良いということが伝わってきます。番組のなかでも触れられていましたが、オーストラリアのビクトリア州では、州がメディアを通じて腰痛とストレスの関連性を解説したそうで、これによって、腰痛患者が減少し、医療費の削減にも貢献したということですから、伝えるべき信頼できる正しい情報を公開することの意味についてあらためて考えさせられます。インターネットがこれほど普及しているのに、情報多さに混乱するばかりで、本来知るべきことを知らされていない(または知ろうとしない)今の環境についても考えさせられますね。
話が横道にそれましたが、「ためしてガッテン」で強調されていたのが、腰痛で悩んでいる患者さんをMRI検査をしてみても、その大半が腰痛の原因として認められるものを見つけることができないということ。また腰痛ではない健康な方の腰を画像検査してみると、ほとんどの方に一定の椎間板変性などは認められるということは、海外で行なわれている腰痛の研究であきらかにされていることです。
ご覧になった方は分かるでしょうが、番組では、腰痛は痛みの原因は、ストレスによって側坐核の機能が低下することにあるという、福島県立医科大学整形外科、紺野愼一教授の発見に焦点をあてて、そのメカニズムを解説していました。
側坐核とは、微小電極を挿入して刺激すると強い快感を覚える、脳の快感中枢(視床下部外側野、中隔核などもそう)のひとつで、側坐核には目的達成行動においてモチベーションを保つという役割も果たしていることも分かってきています。
そして側坐核には、痛みを緩和するオピオイドという物質を分泌するはたらきもあり、心身ともに健康であれば、腰痛の痛みも抑制されるのですが、ストレスがかかると側坐核の機能が阻害されるようで、本来なら緩和される痛みやしびれを強く感じてしまうということです。
番組のなかでは、長年腰痛に苦しんでいた(ほとんど寝たきり状態にあった)奥さんに、旦那さんが、ある日子犬を買い与えてみたところ、子犬の飼育を通じて奥さんの腰痛はみるみる改善されていったとい事実や、旦那さんが帰ってくるまで起きていなければならないと思い込んでいた奥さんが、旦那さんから先に寝て良いと言われたことから、腰痛が改善されたという事実などが紹介されていましたが、腰痛に苦しんでいる多くの方にも、おそらくこうした身近なところに、その原因が隠れているのかもしれません。
鍼の治療を受けたいと思っても、あの長い鍼が打たれることに痛みを感じ抵抗感を持つ人が多いようです。確かに一部に鍼治療を受けたが痛くもう、二度と受けたくないという口コミの声もなくはありませんが、それは特殊な条件が重なった結果で、それらの人よりも遥かに多くの人が鍼治療の恩恵をこうむって痛みや痺れから解放されています。
子供の頃からの経験で、針やピンが指、足に刺さって痛い思いをしたり、病院の注射を想像して、その痛さを連想することで鍼は痛い=嫌だという連想になっていると思われます。
しかし、鍼灸治療で行われる鍼治療が痛くない理由は、以下の通りです。
1)鍼(針)の細さが一般的に想像する針よりもはるかに細いのです。鍼灸院で使用される針は、非常に細く直径が0.10㎜からあり、0.16mmから0.20mmの細さが主に使用されています。髪の毛の一番太い場合が、0.15㎜と言われているので、その程度の細さです。
2)鍼の刺し方が、瞬間で行われるので、鍼を刺すとき生じる細胞の破壊が少なく大きな痛さを感じません。鍼は、鍼管と呼ばれる細い管に入れられて、その菅を飛び出している部分を手で叩いて刺すので瞬間で皮膚に刺さります。
3)鍼先が新幹線の先頭車両のように抵抗を少なくする形状に加工されていて、皮膚の抵抗が少なく痛みを感じることが少ないように工夫されています。
一方、実際に鍼治療を受けて痛みを訴えている人の場合は、以下のようなケースで主張されている可能性があります。
1)0.28㎜から0.38㎜の太さの鍼が主に使用されている中国鍼で治療を受けている人
ただし、熟練者よると中国鍼でも刺鍼時の痛みは皆無に近いと言われています。
2)技術が未熟な鍼灸院で治療を受けている場合
3)筋肉が緊張して硬い場合
4)痛みを感じやすい体質
以上のようなケースでは強い痛みを感じる可能性がありますが、稀なケースでしょう。
それは、多くの人が鍼を利用していることから分かります。
健康保険で鍼灸治療は、以下の6種類の疾患に対して、医師の同意がある場合に受けることができます。
1)神経痛:身体のあらゆる箇所の慢性的な疾患に適用されます。坐骨神経痛などが含まれます。
2)リウマチ:急性、または慢性で関節が腫れて痛む症状を呈しているもの。医師によるリウマチの診断が成されている必要があります。
3)頚腕症候群:頚(首)から肩、腕にかけて発生する痛みが対象となります。
4)五十肩:肩関節に強い痛みが発生し、腕が上がらない症状の病気。
5)腰痛症:慢性、急性の腰痛を含みます。
6)頸椎捻挫後遺症:むち打ちなど頚(首)の外傷でおきる症状。腰痛や神経痛など
実際に健康保険で治療を受けるには、まず、治療を受けたい鍼灸院(健康保険治療に対応している鍼灸院である必要があります)で「同意書」を貰って、その同意書を今まで治療を受けていた医師に必要事項を書き込んで貰うか、または医師に病名、症状、発病年月日、鍼灸治療が適切であると判断できる診断書書いてもらい、保険証、印鑑を鍼灸院に持参する必要があります。
注意事項として、以下があります。
1)鍼灸院で治療を受ける前に、医師の治療を先に受けていること。
2)保険で、鍼灸院で治療を受けている間は、治療を受けている病気に関して、
その期間は、病院で治療を受けることができません(他の病気は受けることができます)。
3)3か月を越えて、鍼灸院での治療を受けるには3か月ごとに同意が必要で、この場合の同意は、同意書は不要で口頭で問題ありません。 2002年6月以前は、6ヶ月間で65回までの治療という制限がありましたが、現在は撤廃されています。
WHOがアメリカの国立衛生研究所(NIH)の見解として、鍼灸療法の病気に対する効果として、西洋医学の代替治療として有効であること、及びその効果の科学的根拠を発表しています。
一般的な認識としては、鍼灸療法の効果は肩こりや腰痛、神経痛及び関節炎などであるとしか効果が無いように思われています。
しかし、WHOの報告では実に多くの症状や病気に効果があるとされています。
WHO(世界保健機関)よって、鍼灸療法の有効性が認められている主な症状、病気には以下があります。
1)運動器系疾患:腰痛、五十肩、腱鞘炎、リウマチなど
2)神経系疾患:神経痛、神経麻痺、痙攣、脳卒中後遺症、自律神経失調症、神経症、ノイローゼ、ヒステリーなど
3)循環器系疾患:心臓神経症、動脈硬化症、高血圧低血圧症など
4)呼吸器系疾患:気管支炎、喘息、風邪など
5)消化器系疾患:胃炎、胃酸過多、胆嚢炎、肝機能障害、肝炎、胃十二指腸潰瘍
6)代謝内分秘系疾患:バセドウ氏病、糖尿病、痛風など
7)生殖、泌尿器系疾患:膀胱炎、尿道炎、性機能障害、腎炎、前立腺肥大など
8)婦人科系疾患:更年期障害、生理痛、冷え性
9)耳鼻咽喉科系疾患:中耳炎、メニエル氏病、鼻炎、ちくのう、へんとう炎
10)眼科系疾患:眼精疲労、結膜炎など
11)小児科疾患:小児神経症、小児喘息、アレルギー性湿疹など
鍼灸の効果には、科学的なアプローチで国内の研究機関のみならず海外においても多数行われています。
それらの研究でいろいろな報告がなされていますが、総合すると鍼灸による刺激が、身体の自律神経、内分泌、免疫力などに作用し、そしてその結果、血液やリンパの循環が改善され、また身体の緊張の緩和が起こり、人間の身体が本来持っている自然治癒力を高めているのではないかと考えられています。
そのほかに、鎮痛の効果がある理由として、以下の説が唱えられています。
・鍼灸の刺激によって脊髄に痛みの伝達を抑制するゲートコントロールが働き、痛みが和らぐ。
・鍼灸の刺激が快感ホルモンであるβ-エンドルフィン(脳内モルヒネ)の分泌を促進し、痛みが緩和されることが考えられる。
・末梢神経の痛みの伝達を鍼灸の効果によって遮断し痛みを抑制する可能性がある。
・ツボが刺激されることで痛みを感じ難くなることと推測される。
・鍼灸によって血行が改善し、筋肉の緊張が緩和され痛みの発生を抑止する効果がある。
ほとんど人が意識をしないし、筋肉があるとも思っていない足の裏ですが、二足歩行をする人間にとっては、バランスを保って歩いたり、立ったりするために非常に大切な役割を果たしているのが足の裏の筋肉です。
この筋肉も他の部分の筋肉と同様に加齢や筋肉を使わないことで衰えていきます。
足裏の筋肉は土踏まずの形状をしっかりキープするために働いています。
足裏の筋肉が衰えると、アーチ型が崩れ、土踏まずがなくなっていくと、足裏の血管が圧迫されることで血行が悪くなり、冷え症、肩こりなどの症状が現れることになります。
また、地面からの衝撃を和らげることが弱くなり腰痛の原因にもなります。
足裏筋肉を鍛えて、アーチ状をしっかり維持するには、たくさん歩くことが一番効果的です。
そのほか、つま先立ちをしながら背伸びしたり、つま先立ちで歩くことも効果的な方法です。
それ以外の簡単な運動は、
1)壁に向かって立ちます。
2)つま先立ちをして、5秒程静止し、元に戻します。
これを10回ほど繰り返します。
ぐらつくようであれば両手で壁に押さえながら行います。
全く大丈夫なら壁際でなくても問題ありません。
土踏まずは、二足歩行している人間にしかなく、他の動物にはないものです。もっと、正確に言うと、幼少期を過ぎた人間にあるのであって、歩かない、歩き始めて間もない赤ちゃんには土踏まずはありません。
この土踏まずは、目立たないですが、二足歩行の人間にとって非常に重要な役割を果たしています。
これもまた、正確に言うと、土踏まずが重要な役割を果たしているというよりは、土踏まずができるような足の裏の構造が重要な役割を果たしているというべきでしょう。
その構造の結果として、土踏まずができています。土踏まずができると言うことは、足の裏がアーチ状になっていることを示しています。
このアーチ状は橋の構造などにも見られるように力を分散して橋を支える役割を果たしています。
足に関しても同様で、走ったり、飛んだり、歩いたりすることで、地面からの衝撃をここでクッションの働きをして吸収しています。
この結果、土踏まずがない=アーチ状に足の裏がなっていないと疲れやすくなり、腰痛になる可能性も高くなります。
現代人は、歩かなくなったこと、衝撃を和らげる靴を履くことなどでしっかりしたアーチ構造の足=土踏まずのない足が増えています。
その結果、腰痛を持つ人も増加していることになっています。
土踏まずは、つま先立ち歩きをすることで、成人していても作ることが可能です。
一度、足の裏をじっくり見て、土踏まずがないようでしたら、少しつま先立ち歩きをして土踏まずを作りましょう。腰痛の改善・予防に効果が期待できます。
バランスボールは、インナーマッスルを鍛えるには効果的な道具です。
また、バランスボールを利用した運動をすることで平衡感覚を磨くと身体の歪みを解消することが可能になります。
バランスボールの上では、ほんの少しでもバランスが狂っていると上手く乗ることができません。
そのため、バランスボールを使った運動で乗ることができるようになると、平衡感覚が磨かれ、身体の歪みを直すことができます。
そのほかにも、バランスボールに乗る運動は、インナーマッスル(身体の内側につく補助的な筋肉)を鍛え、筋肉量がアップし基礎代謝が上がります。
基礎代謝が上がると、脂肪のつき難い身体となり、併せて、腹筋、背筋の筋肉がつくことで、腰痛の軽減、予防に非常に効果的です。
バランスボールには、運動に対して苦痛を感じることなく楽しみながら行えること、場所を大きくとらないで行えること、費用が安くかつ家庭で行えることができるというメリットがあります。
したがって、テレビを見ながら、また雨が降っても、暑さ、寒さが厳しくても容易に家庭で楽しみながら効果的な運動を行うことができます。
イギリスのヨーク大学が整形外科医師の診察を受けたことがある慢性腰痛を持っている313人に対して、半数はヨガを受講し、残る半数を医師の指導による腰痛治療を継続させて、3か月後、2つのグループの腰痛の程度を比較しました。
その結果、医師の指導による腰痛治療より、ヨガを受講した方が約30%程度、「より速く歩く」「着替えが座ったり、つかまったりしないでも楽にできる」「長時間立ったままでいることができる」などの点に関して顕著に優れた効果があったという研究報告が発表されています。
ただし、痛みに関する差異はなかったということです。
尚、ヨガが、医師の治療に勝る理由・根拠は示されていません。
この研究結果は、ヨガ以外にも、調査することで慢性腰痛には、医師の指導よりも整体、鍼灸、マッサージなどが効果的なことを推測させるような内容です。
慢性腰痛で整形外科医にしか通ってなくて、思うように腰痛が治っていないならば、他のヨガを含む治療法を検討すると良い可能性があります。
腰椎椎間板ヘルニアは腰痛症のなかでも、一般的にもよく知られているものです。また腰椎椎間板ヘルニアは羅患する年齢が意外に若く、20代~40代に多くみられる腰痛であるということも、この腰痛がよく知られている理由のひとつと言えるかも知れません。
椎間板ヘルニアになると、手術しなければきちんと治らないのではと思う方もいると思いますが、決してそんなことはありません。手術に至るケースは施設によっても違ってきますが、半分にも満たないと思われます。腰痛症のほとんどが保存療法と呼ばれる手術に至らない治療法で症状を改善させていくことは知られていることだと思いますが、椎間板ヘルニアに於いてもこれは同じです。
急性期にかなり痛んでも、初期段階での痛みが取り除かれると、特に治療をしないでも自然治癒に向かうこともあります。椎間板ヘルニアと診断されて痛みが強い場合でも焦らず除痛治療に専念することが肝要です。
また椎間板ヘルニアはヘルニアのタイプにもよりますが、自然縮小することが分かっています。具体的には、自然縮小が期待できるヘルニアにでは、おおよそ3ヶ月の保存療法を継続して痛みが引いた後に画像検査を行うと問題とならない程度にまで病変が縮小している例が報告されています。こうした結果が出ていることから、急を要する特殊な例を除くと、最低3ヶ月の保存療法を継続することが有効な治療法と判断されていますので、今後は益々手術にいたる腰椎椎間板ヘルニアは減少していくのではないでしょうか。
また手術の必要性が出た場合でも、患者さんの同意がなければ手術を行うことはありません。たとえば本人が手術が怖いからと躊躇されるような場合も同様です。保存療法を行なって痛みはまだ完全に消失していないが、本人に手術まで行う必要はないだろうと判断した場合も手術に進むことはありません。
手術の判断に関しては、医師との信頼関係も大きく関わってくる部分かと思いますが、どういう理由から手術を行ったほうが良いのかについて十分納得する必要があります。
腰痛には、MRI検査などで構造上の異常があらわれない腰痛もあります。一般的な腰痛というのは、どちらかと言うとこのタイプの腰痛と認識されている場合が多いかもしれません。それが筋・筋膜性腰痛とよばれるものです。
筋・筋膜性腰痛は、筋肉に過剰な力が加わることや伸びるなどで損傷を受け、これが筋肉の炎症となって腰痛となるもので、典型的なものにぎっくり腰があります。筋・筋膜性腰痛で損傷を受ける筋肉は、体幹を支えながら自在な運動可能としている脊柱起立筋です。脊柱起立筋は頚から腰に至るまで縦走している大きな筋群ですが、筋肉は他の筋肉ともつながっていますので脊柱起立筋が損傷を受けると背中から臀部や脇腹といったところも痛みがあらわれる場合があります。
筋・筋膜性腰痛になって脊柱起立筋が損傷を受けると、へそあたりの高さで、圧痛やコリが確認できますので、症状を診断する上での目安となりますが、他にも脊柱の際にある多裂筋や回旋筋、側腹部の外腹斜筋、殿部の上殿筋や中殿筋、上後腸骨棘外緑部などにも筋・筋膜性腰痛の症状が発症します。
筋・筋膜性腰痛は急性タイプのものと慢性化したものとに大別されます。急性型は先程もふれたように、いわゆるぎっくり腰が典型的なもので、筋肉の発赤や熱感なども感じるわけですが、ぎっくり腰になれば、なんと言っても激痛と腰が抜けたような脱力感のほうが先にたちますので、対処法としては安静と除痛がまず優先されます。ぎっくり腰の場合、安静を数日続けるだけでも症状は軽快に向かいますが、少なくとも病院でみてもらい、除痛のために鎮痛消炎剤などを処方してもらうと良いでしょう。
慢性型の筋・筋膜性腰痛は、概して痛みや強くありませんし、ストレッチ運動などを行うと逆に気持ちよく感じる場合があるかも知れません。ただし筋肉疲労などが蓄積されてくるとコリと鈍痛がまとわりつくようになり、徐々に不快感が抜けづらくなります。日ごろ腰に過度な負荷がかかるような仕事に従事している方は、症状を慢性化させないように注意しなければなりません。
なお筋・筋膜性腰痛が慢性化すると、血液などの循環障害があらわれるようになり、疲労・発痛物質の蓄積から、痛みと循環障害がさらに悪化していくケースがありますので、この点にも注意してください。
筋・筋膜性腰痛を慢性化させないようにするには、しっかり入浴することや温泉療法などが効果的ですが、これは筋肉を温めることで疲労回復が早まり、血液循環も活性化するからです。一度でも筋・筋膜性腰痛になった方は、腰の疲労を持ち越さないように積極的に筋肉をケアすることが推奨されます。
腰痛は初期の耐え難い痛みを取り除くことができれば、運動機能の回復を中心とした保存療法に専念していくことができますので、治療全体のなかでも重要な部分と言えます。
もしさまざまな鎮痛治療を施しても、強い痛みが続き日常生活に支障をきたすようだと、保存療法に移行できないまま、手術によって神経圧迫などの痛む原因を取り除くことになります。しかし手術を行なっても、腰痛は再発の可能性がある疾患ですので、できれば手術によらずに一時的にでも痛みを軽減し、通常の生活に戻りながら腰痛をおこしにくい体をづくりなどを行えたほうが良いわけです。
こうしたことからも、腰痛は痛みを取り除くことが重要だということが分かってくると思います。
腰痛の痛みをおさえるには、鎮痛消炎剤などのお薬や坐薬などもありますが、経口薬で痛みが緩和しない場合は、神経ブロック療法が検討されます。また患者の痛みが激痛の部類で、早急に鎮痛する必要があると判断される場合は、早い段階で神経ブロック療法が行なわれます。神経ブロック療法を実施すると、おおよそ7割から8割の患者に高い効果をみせることが分かっています。腰痛治療において神経ブロック療法は、痛みを取り除くための最終手段というよりも、一般的な部類の治療法と認識して良いでしょう。
神経ブロック療法は、細くみていくとかなりの種類にのぼりますが、よく使われているものは数種類に集約され、ほとんどが神経ブロック療法は入院の必要はありません。ただし硬膜外ブロックや神経根ブロックは、治療後に血圧降下の副作用があるので、しばらく安静を保ち経過観察をしてからでなければ帰宅できません。
硬膜外ブロックや神経根ブロックは、神経に対してスレスレの位置に局所麻酔薬と消炎剤を注射投与するもので、高い除痛効果が得られます。効果には個人差があり、一回の薬剤投与で強い初期痛が鎮まる方もいますが、数週間にわたって神経ブロックを継続する場合もあります。いずれにしても除痛効果が高く、安全性が実証されている治療ですから抵抗を持たずに受けてみると良いでしょう。
腰痛症の装具療法に関する研究で、ある調査がイタリアで行なわれました。この調査は腰椎不安定症による装具使用患者を対象に、運動療法の疼痛管理と神経運動能力の効果を検証するために行なわれたもので、装具療法のみの患者群とくらべて、週3、4回実施する装具療法と運動療法を併用した患者群の神経運動能が向上するかを12ヶ月にわたって追跡調査が行なわれました。
検証結果はある意味で明白と言えるわけですが、装具を使用した両群で腰痛症による疼痛は改善を見せ、装具と運動療法を併行していくことで神経運動能はより向上するという結果がでました。
調査自体のレベルについては議論するべき点は多いと思われますが(運動群において運動能力が勝ることは当然と考えられることなど)、この研究では装具療法を行う場合には適切な運動療法を併用することが望ましいとすることを、検証によって裏付けることが目的だったのかも知れません。
装具療法が用いられるのは、特に腰椎分離症に多いわけですが、分離症患者の多くはスポーツ活動を平素から行なっている方が多く、装具固定の期間が長くなると筋力が著しく低下することから、装具を装着期間でも適宜コルセットを外して運動するように指導している施設が多いわけです。
最近では病院で紹介される医療用コルセットではなく、市販のコルセットも多数販売されていますので、これらを使用して腰痛の痛みを緩和させながら、日常生活を送っている慢性腰痛症の方も少なくないと考えられます。
コルセット自体はもともと窮屈なものですから、調子の良い時は自ら外している方が大半でしょうが、痛みが強い方だと、常に装着して使用している方もいることでしょう。コルセットを使うことで局所的な安静状態が保てるわけで、症状によって装具を使うこと自体は決して悪くはありませんが、装着時間が長くなるほど筋力が低下することになりますし、ここでの検証でも明らかなように神経運動能も低下しますので注意がしなければなりません。
月並みですが、腰痛症状が強い方ほど、装着療法はやはり医師の管理のもとで用いるのが本筋ではないかと思われます。低下した筋力のまま日常生活動作をとると、急激に腰へ負担がかかることもありますので、装着期間が長かった方ほど、外してからのケアが必要になります。日頃から装具依存が高い方はぜひ注意していただきたいと思います。
整形外科医の山口義臣氏と山本三希氏の研究(1979年:整形外科Mook)によると、職業別に腰痛患者数を調べたところ、いちばん腰痛患者が多かったのは無職の方で、腰痛患者が多いと思われがちな肉体労働に従事している方は専業主婦とさほど変わらないという結果になりました。
無職の方の次に腰痛が多いのは農業・造園業に従事している方、続いて職人、自由業、販売・営業職と続きます。農業・造園業以降は何となく予想通りという気がしますが、肉体労働だから腰痛になりやすいというのは一概に言えないことが分かります。
農業や造園という仕事はたしかに中腰などの微妙な前屈姿勢を長時間続けることになりますから、腰への負担は大きいように思われます。次の職人、自由業に関しては、仕事の範囲が広いので、腰痛が多く見られる原因がどこにあるのかなんとも言えませんが、無職の方がもっとも多いという結果からは、腰痛の原因に心理的・社会的ストレスが大きく絡んでいるのではないかと考えてしまうところはあります。
また農業、造園業、職人、自由業というのは、規模・形態はさまざまですが一事業者です。言い方を変えれば「自分の腕一本で食べている」方々であり、サラリーマンや公務員にはない不安と背中合わせで生きている方が多いとも言えます。もちろん事業者として成功をおさめて経済的に恵まれている方も少なくないでしょうが、そのぶん大きなプレッシャーと不安を抱えているのだとも言えます。
そう捉えると、腰痛の原因に心理的・社会的ストレスはどこかで絡んでいるのではないかと考えてしまいます。
腰痛とストレスの関連性は明確に証明されているわけではありませんが、海外の腰痛ガイドラインを見ていくと、ほとんどの腰痛が精神的ストレスによって引き起こされていると考えて良さそうだとも受け取れるものもあります。
仕事や事業で知らず知らずのうちにストレスを溜めていると自覚している方は、効果的な発散方法を見つけて、心身ともに疲れを蓄積しないように自分自身をケアしてみてはいかがでしょうか。
日本では腰痛のなりやすさと仕事の種類を関連づけて考える傾向がありますが、腰痛に関するさまざまな調査が行なわれているヨーロッパでは、職業と腰痛には因果関係がないことを証明する調査結果が学術誌『 European Spine Journal 』で報告されています。
この調査では、1年間にわたり自動車工場、救急隊員、事務職、病院清掃業、ビール工場という5つの職業に従事する人たち149名に、MRI検査を継続して行い、検査所見と腰痛との関連を追い続けてみました。すると調査期間中に腰痛発症が13名に見られたものの、MRI所見には変化がなかったという結果となりました。
結果から言えることは、仕事の内容と腰痛との関連性はないということと、意外ですがMRI検査が腰痛の発見にあまり役に立っていないということです。もちろんより強い裏付けを得るために更に別の職域でも調査をすることが望ましいとも考えられるのですが、選ばれた5つの仕事は、比較的腰への負担が重いであろうと考えられる職業ですから、1年間で約150人中13人しか腰痛を発症しなかったというのは、大方の予想を下回る数字と言って良いのではないでしょうか。
考えてみれば、身近で腰痛に悩まされている方を思い出してみると、みんながみんな長時間のデスクワークや腰の屈曲を繰り返すような肉体労働に従事しているわけではなく、腰への負担がそれほどかかっていないように思える人も腰痛患者は少なくありません。日本的な考え方に馴染んでいることから、こうした調査結果を前にしても、腰痛と職業との関係を100%否定する気にはなかなかなれないものですが、思っているほどの関連性はないということはあるのではないでしょうか。
欧米での腰痛に関する調査のなかには、一般的な腰痛(感染症や腫瘍などを原因としない腰痛)が脊椎の構造上の問題で引き起こされているわけではないとするものが比較的多く見られます。たとえば腰痛の原因は精神的なストレスによるものとするのは、アメリカの研究者が導きだしたものですし、ヨーロッパの腰痛のガイドラインでは、腰痛を物理的・構造的・生物学的な損傷と捉えるのではなく、生物的・心理社会的な要因で発症する痛みの症状を捉えるとしています。
健康な方の腰に腰痛患者と同じような構造上の問題が認められても、等しく腰痛の症状を発症するわけではないというのは、すでに認められていることですが、逆に考えると腰痛の原因はまだ明確に解き明かされていないということの証明でもあると考えても良いのではないでしょうか。
腰痛になったら、まず安静にすることが大事だと言われます。またいっぽうで安静にしていたら腰痛はさらに悪化するという考え方もあります。この正反対ともとれる考え方にはどういう違いがあるのではないでしょうか。
まずぎっくり腰の経験がある方なら分かるでしょうが、腰痛と思われる急激な痛みやしびれに見舞われると、大抵の方は立つこともままならないはずです。少し動くだけで激痛が走りますので、できるだけ痛みが来ない姿勢で静かに歩くか、這うかといった状態に陥ります。つまり動いたほうが良いと言われても動けないのです。
自力歩行ができず、横になっていても寝返りがうてないというのが腰痛の急性期ですから、この時期は絶対に安静にして無理に動いてはいけません。普通の腰痛なら、2,3日もすればゆっくり歩いてトイレにもいけるようになるのですが、まだまだ油断はできない時期です。少しずつ動きながらも、決して無理をしてはいけません。
一週間もすると次第に寝返りをうつことも無理なくできるぐらいに落ち着いてきますので、そこからは少しずつ、前と同じように動けるように体をならしていきます。少しずつ体操などを取り入れて、もとの体にもどしていくための準備をしていきます。
つまり急性期から少しずつ快方に向かっていく時期は、初期は動くことが出来ませんので必然的に安静ですが、様子をみながら体を動かしていくことで厄介な症状でなければ、自然に治っていきます。
これが急性期の痛みが落ち着いても、慢性的な腰痛が継続する場合もあります。このケースで安静を継続したら良いか、体を動かしたほうが良いか迷うかもしれません。
まず普通なら、動けない時ほど体を動かしたくなるものですから、動ける範囲であれば体を動かしたほうが治りも早くなります。目安としては動ける範囲でこれまでと同じ日常生活の動きをしていくことです。動かいないで活動範囲が狭くなると、体が硬くなり筋力も落ちてしまいます。一週間もずっと安静にしていたら筋力はかなり落ちてしまうでしょう。
また安静にしていると体液の循環も悪化しますので、老廃物や発痛物質も排泄しにくくなり自然治癒力も低下してしまいます。
急性期を除けば、腰痛だからといって、いつまでも安静を続ける必要などありません。多少の痛みがあっても我慢できないものでなければ、日常生活動作の範囲から体を動かすようにしていきましょう。
腰痛予防に腹筋、背筋を強くすることが必要とよく言われています。
しかし、腹筋だけでは不十分です。
腰椎を支えているのは、身体の前後の筋肉であることは確かですが、身体の前の筋肉に関しては腹筋以外に、腹圧が腰椎を支えるために大きな働きをしています。
腹圧は体力の状態に関連しており、元気な人は腹圧も高く、体力が衰えると腹圧が低くなります。
この腹圧は、呼吸法に関係し、深い呼吸をする人ほど腹圧が高くなります。
腹圧を高めることで良くなる腰痛もあるほどです。
人間の身体は、横隔膜を境にして、「胸腔」と「腹腔」に分かれています。
この「腹腔」の中の圧力が腹圧です。
「腹腔」には胃や腸などの内蔵が入り、「胸腔」には心臓や肺などの内蔵が収まっています。
腹圧を高めるには、腹式呼吸法を行うことが効果的です。
腹圧がないことは、空気のあまり入っていない風船のようなもので、しぼんでいます。
しぼんでいることが良くない理由は、ここに収まっている胃や腸などの内蔵が圧迫されて、血行不良などに陥ることで、筋肉の収縮を招くから腰痛の原因となります。
腰痛、肩こり、頭痛やひじ、ひざなどの関節痛、その他の痛みや痺れ、けいれん、高熱、めまいなどの身体の異常の原因は大きく分類すると以下の4つに集約することができます。
1)物理的な身体の損傷:刃物による切り傷、刺し傷や打撲による骨、内蔵、皮膚の損傷などによる場合。
2)腫瘍などによる身体の組織細胞によって構成される器官の構造的・形状的な性質の変化が生じている場合。
3)老化による身体の機能の劣化、低下した場合。
4)筋肉、関節、骨などの機能異常が身体の表面に現れる場合。
主に1)から3)は、外科的、内科的な西洋医学による治療が必要になります。
3)の一部や4)は主として、カイロプラクティック、鍼灸、マッサージ、整体などによる治療法が効果をあげています。
これらの療法では、痺れや痛みなどを引き起こしている筋肉、関節、及び頸椎・腰椎などの骨格などを刺激することで痛み取り除いたり、痛みを緩和することが行われます。
痛みなどの原因を知って適切な治療法を選んだり、組み合わせることで早い完治が期待できるようになります。
2)、3)、4)は区別がつき難い場合があるので、じっくり原因について医師などに考えられる原因を確認とるようにすることで、思うように治療の成果が上がらない時の指針にできます。
ねじる・ひねる動作をしたときに腰に痛みを感じると第3腰椎に障害が起きています。
腰は身体を動かすときに重要な働きをしますが、第3腰椎はその中でももっとも重要な箇所です。
第3腰椎は激しく損傷すると、腰が抜けて動けないような状態になってしまいます。
第3腰椎がうまく働かないと、他の腰椎に悪い影響を与えていきます。
一方、身体を伸ばしたり、しゃがんだりと身体を伸縮させるような動作をしたときに腰が痛む場合は、第4腰椎に障害が起きています。
第4腰椎は身体を伸縮する動作に必要な骨盤の開閉に関係しているからです。
尚、第3腰椎の障害は内蔵では腎臓や膀胱などの泌尿器に大きな関係があり、トイレが近い、緊張で尿意を催すなどがあれば第3腰椎に障害がある可能性が高くなります。
また、尿酸の排泄に関連して起こる痛風などの病気にも関連しています。
第4腰椎は、生殖関係に関連し、女性の場合であれば、子宮や卵巣に異常があれば腰痛が生じることがあります。
腰椎は第1腰椎から第5腰椎まであり、階段を上るときに腰が痛む腰痛と下りるときに痛む腰痛では、腰椎の障害が起きている箇所が、それぞれ異なります。
階段を上るとき、人間は主として前後運動をしながら上っていきます。
この運動に大きく関わっているのは、第5腰椎です。
第5腰椎は前後運動を行う動作の中心となります。
階段の段差が大きいほど、深い前傾姿勢で上ることになります。
そのため第5腰椎に障害があると痛みます。
また、動作を始めるときに声を「ヨイショ」と思わずでるような人も第5腰椎が痛んでいます。
逆に階段を下りるときに痛む場合は、今度は、前後運動ではなく、主として左右運動をしながら人間は下りていきます。
下りるときには、片足にほぼ全体重がかかり、重心は踏み出した足の側に大きく移動し、今度は逆の足を出せば、逆側に大きく重心が移動しながら下りていくことになります。
第2腰椎に障害があると、前後左右の動きの時に痛みが出ます。
第2腰椎は骨盤の左右の高さの動きと連動しているので、肩の高さが左右で違う人は、骨盤の左右の高さも違っています。
尚、腰椎の障害は内蔵とも密接に関係しており、第5腰椎は呼吸器、第2腰椎は消化器と関連しており、それぞれに痛みがあるときは、呼吸器、消化器の異常に注意することが必要です。
米国医療政策研究局は、「成人の急性腰痛治療ガイドライン」を発表し、ひどい痛みの場合は2日から4日間程度の安静は良いが、それ以上を超えて安静にしているのは、筋肉が弱まるので勧められないという発表を行っています。
これは、安静が長いほど、回復が遅れたという報告はあるが、逆の安静によって回復に効果があったという報告がないことによるという。
10日間安静して寝ていると、筋肉が約10%減少してしまい、その結果、回復が遅れ、再発も生じやすいということです。
尚、これは痛みに耐えてまで、無理をして動くということではありません。
無理をすると、症状が悪化する可能性があります。
このような場合は、痛み止めで痛みを取ることが、痛みによる筋肉の収縮を防ぎを、収縮による痛みの増大を防ぎます。
この時の痛み止めは市販薬でも可と報告書では言っています。
筋肉の衰えを防ぐことで、急性腰痛はほとんどが、1か月以内に治るとまで報告書は言い切っています。
腰痛は、加齢によって筋力が低下したり骨密度が落ちたりすることも発症の原因となるため、一種の老化現象と考えられそうです。また歳をとると腰痛になるのは仕方ないことといった考えをしている方もいるのではないでしょう。しかし、腰痛に関する調査から、加齢と腰痛はあまり関連がないことが分かっています(もちろん全く関係がないということではありません)。
ちなみにその調査によると、腰痛にいちばん悩まされている年代は30代と40代であり、その次が20代となっており、まさに働き盛りから若い年代に腰痛の患者が多いことが分かります。そして、さすがに10代で腰痛に悩まされている人の数はいちばん少ないのですが、20代になるとその数字は一気に跳ね上がり、20代の数は、50代、60代を凌ぐものとなります。
腰痛は20代で多くの人が意識するようになり、30代・40代でピークを迎え、その後は右肩下がりに減少していくとデータ上はなっているのです。
実際に、椎間板ヘルニアの患者は20代と30代で大半を占めています。また調査が行なわれたのは1979年ということですから、当時より運動不足の人やデスクワークに従事する人の率が増えていることを考えると、20代から働き盛りの年代に見られる腰痛患者の比率は、もう少し高くなっている可能性があります。
近年では、腰痛に限らず肩こりを訴える小学生がいるのですから、はじめて腰痛になったのが10代という方がいても全然珍しいことではありません。
腰痛はストレスが原因で発症するとも言われていますが、今の時代、腰痛のストレス要因を真っ向から全否定する人はいないでしょう。
まだ若いから自分の腰はまだ無理が効くだろうと考えている方でも、ある日突然腰痛に襲われて、長い通院を余儀なくされるということもあるかも知れないということです。
坐骨神経痛の原因となる腰痛症に脊柱管狭窄症がありますが、この脊柱管狭窄症に似た症状を呈する疾患に多発性神経炎があります。坐骨神経痛や脊柱管狭窄症と勘違いする場合もありますが、これらの腰痛とは全く別の病気ですので、下肢にしびれが生じた場合は注意して診察を受ける必要があります。
なお多発性神経炎と呼ばれる神経疾患は、ギランバレー症候群と慢性炎症性脱髄性多発神経炎とに大別されます。ギランバレー症候群も坐骨神経痛と勘違いしやすい神経疾患ですが、ここでは後者の慢性炎症性脱髄性多発神経炎(多発性神経炎)について整理してみることにします。
多発性神経炎が発症する原因はまだ解明されていませんが、自己免疫によって脱髄が起こり発症すると考えられています。脱髄とは、神経線維を包んでいるミエリン鞘が変性脱落する疾患のことを言います。
ただしひとつ言えるのは、多発神経炎は脱髄によって発症するも、原因はそれだけにあるのではなく、治療による反応が症例によって差があることから、複数の病因が重なって起きていると考えられます。
多発神経炎と坐骨神経痛、脊柱管狭窄症が似ている点は、しびれや筋力の低下、また感覚鈍麻がみられる点にありますが、脊柱管狭窄症の場合はその症状は下肢に限定されます。多発神経炎の場合は四肢にあらわれるので、病状が進行してくると一般の方でもただの腰痛症ではないと判断できるでしょう。
また多発神経炎では、腱反射が鈍くなったり複視があらわれる場合もあります。さらに病状が進むに連れて、廃用性筋萎縮や神経原性筋萎縮などが出てくることもあります。なお症状は一時的に寛解することもあるのですが、完治しない限り再び悪化してきます。
多発性神経炎は、幼児から高齢者まで、年齢に関係なく発症し、急性のもの、慢性のものと発症の仕方も様々です。下肢のしびれが多くは基本的に坐骨神経痛と疑われるわけですが、神経疾患には多発性神経炎のような難しい疾患もあるということを知っておくと良いのではないでしょうか。
足のツボ刺激に良い方法として、古くから青竹踏みがありますが、この健康法の青竹踏みに腰痛改善効果があります。そして漫然と踏むだけでなく効果的な青竹踏みの方法があります。
腰痛改善・予防に青竹踏みをやってみることは、ストレッチ運動などよりも、更に簡単で手軽に家庭で行うことができます。
足にある神経は、背骨の中を通っている神経が腰椎から枝分かれして、腰、お尻から大腿を経て足先へ伸びて行っています。このため、椎間板ヘルニアなどで腰の神経が圧迫されると足に影響が出て、足にしびれや痛みが生じます。
整形外科では、腰痛を訴える患者に対しては、まず足を調べ、足のどこに異常が出ているかによって原因の箇所を推測しています。
腰の痛みが、足に来るということは、足のツボを刺激すると腰痛の改善に効果があるということです。
事実、腰痛の患者にこの青竹踏みを勧めることで良い治療成績を出している整形外科があります。
青竹踏みには腰痛軽減、腰痛の早期回復、ぎっくり腰予防などの効果があります。
その青竹の効果的な踏み方には、二つの方法があります。
一つは足の指のつけ根のふくらんだ部分を青竹の一番上にのせて、かかとを床に押しつけ、左右交互に足踏みをします。
この時のポイントは、アキレス腱をよく伸ばすように意識してアキレス腱を十分に伸ばします。この動作は、骨盤の矯正に効果的です。
もう一つは、足の指のつけ根を青竹の一番上に強く押しつけて、指のつけ根部分を十分に刺激します。
この動作を行うことで、足の指の付け根を鍛え足の動きを柔軟にし、腰に負担のかかる不自然な姿勢でも身体のバランスをうまく取ることができて腰に無理な負担がかかることを避けることができます。
冬の厳しい寒さは、どうして腰痛・肩こり・神経痛などの原因になるのでしょうか。
それは、 身体の筋肉が寒さによって、収縮し固くなります。これは、経験でも感じることです。
すると、筋肉と筋肉の隙間を通っている皮神経(末梢神経)と呼ばれる痛みなどの感覚を伝える知覚神経が筋肉の収縮によって圧迫され、傷つくことが起こります。この神経は痛みを伝える神経ですが、自分自身が傷ついてもその痛みを当然伝えることになります。
この末梢神経は身体全身に張り巡らされているので、筋肉が収縮するところなら、どこでも傷つくことが考えられます。
そのため、冬の時期は暖かい時期に比べると痛みを感じることが多くなります。
寒い時期は、早めに暖かくすることが予防策になります。
寒いと、動くことが億劫になって運動も少なくなり同じ姿勢を取りがちになります。
また、寒いと血行も悪くなり、血行が悪いと疲労物質が蓄積して、筋肉が固まるという悪循環が起こります。
腰痛、肩こりなどに効果的な栄養成分には以下の成分があります。
これらを含む食材を摂取することで予防や痛みの軽減に効果があります。
尚、ビタミンやミネラルは腰痛、肩こりだけでなく必要で、いろいろな栄養素がバランス良く摂取できて、効果があがります。
バランスのとれた食事を心がけることが大切で、以下の成分だけをたくさん摂っても効果は上がりません。
・ビタミンB1:
食事から摂取した炭水化物(糖質)を分解してエネルギーに変換する働きがあります。
いくら栄養分を摂取してもビタミンB1が不足するとエネルギー不足になり、不足すると筋肉疲労を起こしやすくなります。
・ビタミンE
ビタミンEは、血管などを柔らかく保つ働きがあり、血管の老化防止を効果があり、その結果、血行を促進します。血行が良くなることで、筋肉の緊張を緩和し、筋肉のコリが軽減されます。
・ビタミンB12
腰痛や肩こりが起きると、血行不良、末梢神経の損傷が起きますが、ビタミンB12は末梢神経の傷を修復する働きがあり、腰痛、肩こりに効果があります。
・ビタミンD
カルシウムの吸収を助け、骨を強くします。
・カルシウム
骨や歯を健康にする他、体内の機能(血圧、コレステロール、血液、筋肉、神経伝達など)維持に関与しています。
カルシウム不足になると、骨がもろくなる他、血管ももろくなり血流も悪化し、筋肉痛などを起こしやすくなります。
・マグネシウム
マグネシウムが不足すると、同時にカルシウムも骨から血液中に流れだし、余分なカルシウムによって筋肉の収縮を引き起こしコリを発生させます。
また、血管中の余分なカルシウムやコレステロールを減らします。
一般的に、多くの人の靴底は、長く履いた靴であれば均一に摩耗しないで、偏った擦り減り方をしています。
これは、体の重心がずれて歩行していることから起きる現象です。
このような歩き方を続けていると、ひどい場合は骨盤の歪み、腰椎の異常を引き起こし腰痛の原因となります。
女性の高いハイヒールも腰痛の原因になります。
これは、ハイヒールを履くことによって、必然的にお腹が前に突き出るので、そのバランスを上半身で取ろうと猫背気味になります。
この姿勢は腰痛持ちの人に多く見られる姿勢です。
腰痛対策や健康対策にウォーキングを行う人が多いですが、姿勢が悪くなる靴で行うと、いくらウォーキングを行っても腰痛が良くならないことになります。
以下のような点に注意して靴選びを行うと良いでしょう。
・靴底の広い靴。
・ヒールのある靴は、ヒールがかかとの中心にある靴、及び高すぎない靴
・靴底に余分な凹凸がない靴
・靴の先に弾力ある靴
・くるぶしに当たらない深さの靴
・靴先の曲がる部分が、靴を履いたときに足指の関節の付け根にくる靴
サイズを選ぶときは、夕方の足のむくんだ時にします。午前中に選ぶときは、少し緩めのサイズにします。
尚、上記とは全く逆に、足元を不安定することで普段使わない筋肉を鍛え、姿勢を良くする効果を謳った靴があります。
これによって、姿勢が良くなり、歩行方法が改善され、結果として腰痛・肩こりが改善できるようになります。
また、消費カロリーの増加でダイエットやふくらはぎの筋肉が強化され、血行がよくなる効果が得られます。
最初から、矯正目的に作られている履物であれば、バランスよく筋肉が鍛えられますが、そうでない場合は、特定の筋肉のみを使用するので悪影響が出やすいのでしょう。
東京大学病院の医師が考案した「まわひねりき療法(まわす操作・ひねる操作・りきむ操作を行う療法のこと)」の中の一つに手を使った刺激方法を行うことで、腰痛、肩こりの解消が効果的にできます。それは、以下の3つの動作です。
1)指と指をお腹の前で組み合わせます。この時指先が手の平の中に入り込むように組みます。
5本の指を全てがっしり組むと指が動かなくなるので緩く組み、小指と薬指から強くこすり合わせます。
次に中指と薬指というように順番に強くこすり合わせていきます。
他の指は緩く組む程度にして行います。
摩擦熱で熱く感じるほど強くこすり合わせます。これを全ての指で行います。
最後に、5本の指を深く組んで全体を締め付けます。30秒程繰り返します。
2)左右の指を普通に組み合わせます。1)と違い指は手の甲の上に来ます。
次に、片側の5本の指を使って、反対側の手の甲を強く押します。
この時、押される側の指先は真っ直ぐ伸ばします。押す箇所は骨と骨の間です。回数は交互にそれぞれ10回ずつです。
手の甲に連なる骨と骨の部分にはツボが集中しており、これを刺激する方法です。
3)左右の指を2)と同じように組みます。1)と同じように指の股と側面をこすり合わせます。
指の根元から指先まである3つの関節の側面を順番に強くこすります。
それぞれの関節を10回ずつ行います。
以上の動作は、腰痛、とくに肩こりに効果があるので、肩こりがひどい人は、たっぷり時間をかけて行うと良いでしょう。
長時間のドライブ旅行や同じく長時間同じ姿勢で座って仕事をしなければならない時の不快な痛みの緩和には手の甲のマッサージが効果的です。
特にドライブ中の混雑時は、休憩して腰を伸ばしたりすることもできないので、手の甲マッサージは手軽に行えて大変便利です。
手の甲には腰痛に効くツボが2か所あります。
1つは、人差し指と中指の骨が合わさるところ、もう一つは薬指と小指の骨が合わさるところです。
探し方は簡単です。手のひらを下にして5本の指を大きく開き、人差し指と中指の間を反対側の親指で押さえながら手の甲の中ほどへさぐっていくと大きな骨にぶつかります。
そこがツボです。同じようにして薬指と小指の骨がぶつかるところがもう一つのツボです。
このツボは「腰腿点」と言われています。このツボは、ギックリ腰や腰痛に効果のあるツボです。
右側の腰が痛む時は右手のツボを、左側が痛むときは左手のツボを刺激します。
ツボを押さえた時に痛み方が違います。
左が痛む人は左手の腰腿点を押さえたとき痛み強く感じます。両側が痛いときは両方のツボが痛みます。
ツボの痛みは薬指と小指の間を押さえたときの方が感じやすいでしょう。
マッサージは、それぞれの指の付け根部分からツボに向かって、骨と骨の間を親指でくぼみを1,2分モミ、次にツボを30秒ほど親指で押すことを数回繰り返します。
尚、運転中のマッサージは気を付けて行ってください。
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