腰痛の大多数は原因が分からない

腰痛の大多数は原因が分からない

成人の80%が、腰に痛みを感じており、その頻度は、頭痛に並んで高いと言われています。医学的見地からすると腰痛は、第1に、癌や椎体の炎症や異常などのような、見逃してはならない疾患の徴候として捉える場合、第2に、椎間板ヘルニアや腰椎分離症など、画像診断で分かる場合、第3に、重篤な疾患の徴候ではなく、画像診断でも分からない腰痛があります。

痛みもそれぞれ特徴的で、第1の場合は、強い自発痛や絶え間ない痛みを訴える症例が多く、第2の場合は、痛みの他に下肢のしびれという症状もみられます。第3の場合は、痛みの間隔も痛みの症状も、それぞれに違い、実際、外来を訪れる患者さんの大多数は、この第3の、原因不明の腰痛の範疇にあります。

また、画像診断が有用な、脊椎の病気には、椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、分離症、辷り症、原発性脊椎、脊髄腫瘍、脊椎炎、椎体圧迫骨折などがありますが、辷り症や椎間板ヘルニア、分離症では、画像上病名診断ができても痛みがない、つまり、症状と画像上の異常が相関していない場合も多数あります。

画像で診ると、確実に椎間板ヘルニアなんだけれども、痛みもしびれもない無症状であることが多いということです。

「腰痛と上手につきあう」とか「腰痛体操で腰痛予防する」などは、第3の原因が分からない腰痛に対して行うと効果があるようです。最近は、痛みをコントロールするために、心理療法などが使われていて、実際に、思いがけない効果も出ているようです。