腰痛

腰痛改善,解消ストレッチ「福辻式」DVDのバナー
腰痛チェック

つらい腰痛でお悩みの方へ。体操,ストレッチのDVDで腰痛を改善、解消しましょう!椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、腰椎分離症も適応です。

脳を鍛えて腰痛対策とは

腰痛の原因は分からないケースが80%以上と非常に多く、その場合は筋肉を鍛えたり、筋肉の緊張を緩和させるマッサージやストレッチを行っても、効果が得られないことが多々あります。
このような原因不明の腰痛には心も問題が関連しているとして、整形外科と心療内科が連帯して治療にあたることを行って成果を上げている病院も出てきています。

ここでは、簡単に自宅で軽い運動を行いながら、心のあり方を決めている脳を鍛えて、脳が感じている痛みを緩和することで、腰痛を軽減できるという方法を紹介します。

ウォーキングをすると認知症の予防に効果があること、また、ウォーキングを含む運動をすることでストレスが発散されること、運動を行った後は、気持ちがよくなることなどが報告され、また実感できるところです。
このように運動と脳は密接に関係しています。

慢性化した腰痛を持つと、運動をすることで痛みが増加しないかという不安から運動を敬遠しがちになります。
しかし、このことが痛みを必要以上に強く感じるように脳がなってしまうようです。
動かないことで、本当の痛みの軽減にならないことに加えて、脳が実際の痛み以上の痛みを感じるようになるという悪循環が生じます。

この対策には、運動を行って脳に刺激を与えることで、痛みを正常に感じるようにすることです。
脳を鍛えると、逆に脳が実際の痛みよりも痛みを少なく感じるようにもなってくることが確認されています。
これは、学校の授業時間など嫌な時間には、お尻が痛くなったり、身体の姿勢を正しく維持するには苦痛を感じるのに対して、ゲームや好きな映画を見ていると、悪い姿勢のままでも痛みなど苦痛を感じないことと同じです。

身体を強く動かす必要もない運動で、非常に手軽に行える脳を鍛える運動が以下の方法です。
腰痛の原因が脳にあるとは、なかなか信じられませんが、どんな治療を行っても腰痛が軽減しない、または運動をするのは腰痛を悪化させるのではという恐怖心があって運動ができていない人は、試して見ると良いでしょう。

1)手のひらでのゴルフボール回し。
・ゴルフボール2個、左手に持ち、手のひらで左手の指だけを使って反時計回りに回します。
・次に、右手持ち替えて、今度は時計回りに同じように行います。これを各10回程度行います。
・今度は、左手で時計回り回し、右手で反時計回りに、同じように各10回回します。
集中しながら、1回の回数を増やすのではなく、長期に継続します。

2)紙の筒でスイング運動
・新聞紙などを丸めて、細長く筒状にしたバットをつくり、それを両手で持って野球のボールを打つようにゆっくりとななめ上に、腰を十分回しながらスイングをします。野球のスイングのように早く振る必要はありません。
・右に振った後は、左に同じようにゆっくり振ります。各10回行います。

この二つは家の中でできるので、寒い日にも問題なく行うことができます。
腰痛に悩んでいると、どうしてもこれで腰痛がかるくなる可能性があることを、なかなか信じられませんが、慢性腰痛には、脳(こころ)が大きく関与していることは、もうはっきりとわかっていることです。

ストレッチ専門店の「ストレッチ屋さん」繁盛中

この「ストレッチ屋さん」という名称のストレッチ専門店は、1対1で身体のストレッチサービスを提供し、リラクゼーションサロンでは味わえない運動を行ったという感覚が味わえるということで、1号店の東京・恵比寿には、3つベッドに月に500人から600人が来店するというほどの人気ぶりを示しているそうです。
1対1で行うパートナーストレッチの後にスポーツマッサージも行って身体をほぐすというのが特徴となっています。

この店には、主にマッサージが苦手な人、腰痛や肩こりに悩む人が来店してきているといいます。
研修を積んだスタッフが、一人ではストレッチができない部分をストレッチしてくれて、利用客は何も自分ですることは必要なくて、寝ているだけで良いシステムです。

昨年9月にオープンして、東京のような家賃の高いところで、1年あまりで2店目の開店はそれだけ、需要が多いと言うことでしょう。
リピーターが7割もあるというから、かなり固定客の比率も高いです。
確かにストレッチすると何とも言えない気持ちの良さを感じます。

腰痛や肩こり、筋肉疲労の原因は、筋肉が硬くなっているからで、運動不足や長時間の同じ姿勢などで起こります。
筋肉には、身体の表面近くにある筋肉と、深いところにある筋肉とがあり、同じ筋肉なのでどちらも硬くなります。
筋肉の疲れが取れにくかったり、ほぐして気持ちが良くなっても、すぐにまた元に戻るのは、深いところにあるインナーマッスルが硬くなっていることに原因があります。

このインナーマッスルは、骨格を支えており、緊張して硬くなっているこの筋肉を緩和させるには関節を動かすことが必要なので、十分なストレッチを行う必要があります。

ストレッチは反動をつけずに、じわーっとゆっくり伸ばすことが理想と思っていましたが、ストレッチの方法には背的ストレッチと、動的ストレッチがあります。
前者は、まさに従来のイメージのストレッチですが、後者は、反動こそつけませんが、一定のリズムで緊張を緩和したい筋肉の箇所を伸ばしたり縮めたりします。
このことによって、血流を良くなり、筋肉を緩和させることができます。

腰痛の効果的な静的ストレッチと動的ストレッチ方法には、以下の方法があります。

・静的ストレッチで背筋を鍛える

1)イスに足を肩幅程度に広げた状態で、浅く座ります。
2)そのまま息を吐きながら、前屈していって10秒間静止します。
この時、背中が伸びていることを十分意識します。
3)息を吸いながら身体を元に戻し、今度は左足に頭をつけるように斜めに同じように息を吐きながら前屈します。
4)左右同じように前、右、左の前屈を1セットとして3回行います。

・動的ストレッチで背筋を鍛える

1)床に手とひざを立てて、四つん這い状態になります。
2)息を吐きながら、お腹をへこませて、上に引きあげるように腰を丸め、2,3秒静止します。
3)今度は、息を吸いながら、お腹を床に近づけて、腰を落として反らせ、2,3秒静止します。
4)この動作を反動をつけないで一定のリズムで行い、上げ下げを1セットとして10回行います。

コラーゲンペプチドの摂取は効果的との報告

飲むコラーゲン、食べるコラーゲンなどコラーゲンの栄養剤や食品が大人気です。
特に若い女性には、美肌効果があるとしてコラーゲン鍋なども大流行しています。
また、高齢者にもひざ痛、腰痛を引き起こす関節痛に効果的として人気を呼んでいます。
各業界もブームに便乗して、肌や関節を構成成分となるコラーゲンを摂取するとことで効果がでると、こぞってコラーゲン配合商品を製造・販売し多数の商品が出回っています。

しかし、医療関係者は、食べたり、肌に塗ったりと外部から摂取したり、させようとしても効果が期待できないという態度を取っています。
摂取した場合は、コラーゲンは体内でアミノ酸になりますが、その後、肌や関節を構成する成分にはならないと言うのが一般的な見解です。
また、肌に直接、塗っても体内に入り込むには、分子量が大きすぎて浸透していかないと言われています。
ただし、外部からの刺激をやわらげるとともに、保湿が促されるという効果がコラーゲンには期待できます。

このように医療関係者には、その効果に否定的な見解が大勢ですが、最近になって京都府立大学の研究で経口したときのコラーゲンが、皮膚の線維芽細胞や軟骨細胞に取り込まれているということが判明したそうです。
従来は、コラーゲンを摂取した後、皮膚や軟骨成分になることが確認されていないというのが定説でした。
まだ、完全という発見ではないようですが、構成成分になっている可能性が示唆されたということです。

他方、腰痛に関しても、大阪市立大学の研究で歩行機能改善の傾向が確認できたということが報告されて、決して外部からの摂取が、全く効果がないとは断定できない報告が複数でてきています。
ただし、ひざ痛に関しては、改善傾向はみられていません。

ヒアルロン酸やコンドロイチンに関しても同じような議論があります。
こちらも、もしかしたら外部から摂取しても良い結果があるという報告が、これから出てくる可能性があるかもしれません。

加圧とレーニングの効果

加圧トレーニングは、一時期ほどマスコミで取り上げられていません。
しかし、腰痛予防に腹筋、背筋を鍛えても効果が表れるには時間がかかると言われているのに対し、加圧トレーニングでは短期間で効果が上がると言われています。

腰痛予防に腹筋・背筋を鍛えようと負荷を重くして無理をすると、逆に腰椎に悪い結果を与えかねません。
その点、加圧トレーニングは軽い負荷で、インナーマッスルまで鍛えることが可能で、腰痛予防に早い効果が表れます。
ただし、加圧トレーニングの費用は、某トレーニングジムの料金メニューを見ても1回約7千円強から1万円と高いのがネックです。
また、加圧トレーニング指導は資格をもった人が行っており、どこででも簡単に受けることができないというのも、大きなデメリットの一つです。

もう一つのデメリットとしては、加圧した箇所の毛細血管が内出血を起こし、赤い斑点がポツポツといくつかでることがあるので、夏場の肌を露出する時期には、女性には少し気になることがあげられます。

でも、このような多少のデメリットがあっても、加圧トレーニングは、腰痛や肩こりの解消、予防効果に変えることのできないメリットがあります。

加圧トレーニングでは、腕の付け根と脚の付け根部分に血流を制限するために、圧力をかけます。
血流を制限した状態でトレーニングを行うと、腕や脚に血液が滞留するので、一部の血液が今まで、流れていなかった場所へと流れることが起こります。
この状態は、ハードなトレーニングをしたときと身体が同じ状態になるので、少ない負荷でハードなトレーニングをした結果と同じになることで効果がアップします。

筋トレを毎日、それなりの時間をかけて継続して行うことが難しい場合に、加圧トレーニングは簡単に同じ効果を得ることができます。

加圧トレーニングを説明しているサイトの中には、自宅で、一人で行えるような説明がしてありますが、血流を制限するので、人によって医師の許可が必要であったり、安全上、事前の健康状態のチェックを行ってから行うことが必要とされています。

安全面を考量すると、いきなり自己流で、自宅で加圧トレーニングを行うのは避けた方が良いでしょう。

また、トレーニングをジムで行うときも念のため、正規の器具を使っているか、トレーナーが資格を有しているか確認をした方が良いでしょう。
有資格者は顔写真入りの資格証明書を持っています。

また、加圧トレーニングは、一人ひとりにあった指導法が必要なため個人レッスンで行われるので、そうでないときにも注意が必要です。また、グループレッスンも安全を考慮して禁止されています。

腰痛とTMS治療

紀元前、痛みの対処にはアヘンを用いたようです。シュメール人のくさび形文字で書かれている粘土板の発掘により分かったことです。その他には、マンドレークなどの薬草などが鎮痛剤として使われていました。古代アッシリア人はケシの汁を使い、バビロニア人は、傷みを伴う病気は罪の報い、悪魔の仕業と考えていて、「Pain」の語源にもなっているようです。

痛みの概念にも歴史があります。古代ギリシアの哲学者、アリストテレスは、痛みは感覚ではなく情動であるととらえていました。

17世紀に出てきたスピノザ(哲学者)も痛みを情動としてとらえました。その後、フランスの哲学者、デカルトは心身二言論を唱え、痛みは感覚(知覚)であると主張しました。それから、知覚に関する研究が進み、1979年には、痛みは、不快な感覚、情動体験と定義づけられ、痛みは、感覚でもあり、情動でもあると捉えられるようになり、1965年には、メルザックとウオールによるゲート・コントロール理論が出てきます。痛みには、修飾する系統がある。つまり、心穏やかな時、触る、押すなどの皮膚感覚への刺激により、ゲート・コントロールされている時は痛みが軽減され、強い精神的ストレスがある時や皮膚感覚への刺激が無い時(ほったらかされている時)は、本来の痛みより、それ以上の痛みを感じるということです。現在では、痛みを多層で考える(多層モデル)ようになっています。

多層モデルというのは、

・侵害受容(病理部位もしくは全体への治療=炎症部位などへの治療行為)

・疼痛の知覚(脳が痛みとして認識する=ペイン・クリニック)

・苦悩(痛みを知覚することで生じる、不快感、苦悩、不安、恐怖、抑うつ感情=認知療法)

・疼痛行動(苦悩や痛みを回避するため、もしくは、苦悩から生じる行動=行動療法)

この痛みの多層モデルは、認知行動療法の基礎となる考えといわれますが、うつ病の初期には、認知行動療法を治療に加えることで回復が早まるという実証報告もあります。

TMS理論」というのは、ジョン・E・サーノ博士が開発した理論で、「緊張性筋炎症候群」という意味だそうです。フロイトの抑圧理論に似ていて、不快な感情を意識から閉め出すことで精神的バランスを保つのですが、そのバランスが崩れると、形を変えて出現してきます。

ジョン・E・サーノ博士は、その不快な情動が痛みという形で出現すると考えたようです。    

TMS理論」における治療法は、客観的な疫学的データにより、腰痛に関する正しい情報を知ることを中心に、自分の心と向き合うために行動する。つまり、認知行動療法です。

しかし、無意識に閉じ込めた不快感情を引きずり出すことで、腰痛が軽減されるのならやってみる価値はあるのかもしれませんが、実際のところ、どうなのでしょうか・・・。

治療哲学とゲート・コントロール

痛みをいかにして解消するのかと言う問題を、いろいろと調べていくと結局のところ、治療する側の哲学と、治療される側の哲学の問題になってしまうような気がします。

外科医は、手術療法を中心に問題解決を図ろうとするだろうし、漢方医は薬草や鍼灸、あるいは整体などを用いるでしょう。大別すると西洋医学的施術なのか東洋医学的施術なのかということになります。患者は、この2つのどちらかを選択することになります。どちらが良いとか悪いとかについては、一概に言えないとは思いますが、簡単に表現すると、西洋医学は対処療法、東洋医学は体質の改善、つまり、予防的側面も備えており、日本の医学に大きな影響を与えてきたと言えます。

近年は、緩和ケアという言葉が私たちの生活の中に浸透してきました。痛みをコントロールしながら、病気を受け入れていくわけです。では、痛みをどのようにコントロールするのでしょうか。

例えば、癌末期の患者や高齢者の多くは、痛くない、辛くない、こころの安らぎ、質の高い生活を求めているようです。痛みを直接コントロールするのは薬かもしれませんが、辛くない、こころの安らぎ、質の高い生活については心理的な要素で構成されていくものです。つまり、人と人との関わり合いの中でしか満たされない精神的側面なのです。心理療法を加えることで痛みの軽減を図るのは、身体的な感覚としての痛みは、精神的満足度が関係しているからなのだと考えます。この考え方の背景にも哲学が存在しています。

デカルトやカントが主張する二元論と心身一元論の間、つまり、心(精神)と身体(物体)は互いに関わり合いながら存在するという考え方です。繰り返しますが、心が満足感を得られているなら、薬による痛みのコントロールとの相乗効果で痛みは軽減されると言うことになります。

この周辺の心理学分野は、知覚心理学、神経心理学、脳科学などでしょう。

心理学の教科書的存在でもある、「ヒルガード心理学」の中の、第4章感覚過程(PP.256265)にも痛みについての記述があります。

要約しますと、痛みの感覚というのは、無視することのできない感覚であり、極めて不快な感覚なのだけれども、一方では、痛みの感覚には生命を守るという役割も備わっています。そして、「一過性の痛み(短い痛み・激痛・鋭い痛み)」と「持続性の痛み(長い痛み・鈍痛・持続性の痛み)」があり、このふたつの痛みは別々の神経伝導路を伝わると書かれています。

また、痛みの感じ方にも文化的要因や歴史的背景があり、痛み感覚は、身体感覚の問題と同時に精神的な問題であると捉えています。この心理学テキストの初版は、1953年で日本語翻訳版の最初は2002/5の原著第13版を翻訳したテキスト、しかし、同年2002/12には、原著第14版翻訳が出版されています。

ここで、ヒルガードを持ち出して言いたかったことは、58年も前から、痛みについての研究は為されていたこと、薬物治療の効果をあげるためには、精神的側面の援助が欠かせない、身体と心は相互的関係にあるのだと言うこと、この2点です。

1965年にはメルザックとウオールによって「ゲート・コントロール理論」が提唱されました。

脊髄後角に痛覚をコントロールするゲートが存在する、と考えるために「ゲート・コントロール理論」と呼ばれています。太い線維からの入力は、伝達細胞の活動を抑制する(ゲートを閉じる)機能をもち、細い線維からの入力は伝達細胞を興奮させる(ゲートを開く)機能をもつそうです。そして、ゲートが開くと痛信号が中枢に伝達され、このゲートの開閉には中枢からの遠心性コントロールも関与すると考えられているようです。このあたりになると専門的すぎてよく分からなくなります。簡単に言うと、太い神経繊維には、触覚、圧覚、振動覚なども脳に伝達するため、それらの刺激を利用しながら、細い方の神経繊維(痛みの神経)を閉ざすようにする、と言うことになります。

お母さんが子どもによくやる「痛いの痛いの、飛んでいけ」といいながら、痛いところをさする行為ですね。子どもは、お母さんがさすってくれたことで痛みから解放されていきます。

触覚刺激によって、ゲートを閉じるやり方です。

逆に考えてみます。心穏やかな時、触る、押すなどの皮膚感覚への刺激により、ゲート・コントロールされている時は痛みが軽減されるのですから、強い精神的ストレスがある時や皮膚感覚への刺激が無い時(ほったらかされている時)は、本来の痛みより、それ以上の痛みを感じることになります。

ただ、さする時には、炎症を起こしている患部に直接刺激を与えるのはどうかと思います。例えば、腰が痛い時には足とか手とか、患部より少し離れた部位に刺激を与えるほうが無難だと思います。なんだか医学における哲学的立場から、痛みの話に飛んでしまいました。

ただ、同じ病状の腰椎椎間板ヘルニアでも痛みやしびれの症状がなければ、保存治療を行うのですから、痛みがあった場合でも、痛みをコントロールする、ゲート・コントロールをためしながら、マクロファジーを活性化する、筋肉を柔軟にするなどの根本原因に、目を向けていくことができればいいですね。

体幹トレーニングで重要なインナーマッスルとは

インナーマッスルとは、言葉の通り、身体の奥にある筋肉のことです。
そのため、インナーマッスルは、「深層筋」とも呼ばれています。
インナーマッスルに対して、身体の表面にある筋肉はアウターマッスルと呼ばれます。

しかし、このインナーマッスルとアウターマッスルは明確に区分できるものではありません。
そもそも筋肉は、何層にもなって身体を覆っているからです。
そしてインナーマッスルの主な働きは、姿勢を調節したり、関節の位置を正常に保つことです。
アウターマッスルは、大きな力を要する運動などをするときに働きます。
主にスポーツジムで行うベンチプレスなどの運動は、アウターマッスルを鍛える運動です。

なぜ、インナーマッスルが重要かと言うと、最近でこそ、ホンダのアシモのようなロボットが人間の動きに近い滑らかな動きをしますが、それでも、まだかなりかけ離れています。
一昔前になると、もっと、ぎこちない動きしかできませんでした。
人間もインナーマッスルがないと同じような動きしかできないことになります。
インナーマッスルが、人間らしい複雑で繊細な動きを制御を支えています。

微妙な動きができるように骨と骨との間にはクッションの働きができるようになっています。
難しいのは、適度な強さで関節などが、繋がっていないとスムーズで微妙な動きができないことです。
インナーマッスルが鍛えられていないと、骨と骨がブラブラ状態になり適切な動きの妨げになり、姿勢の悪化を招きます、
ここに、インナーマッスルを鍛える必要性があります。

尚、余談ですが、筋肉というのは、収縮することで、機能を発揮しています。
伸びることで力を発揮しているわけではありません。
腕を曲げるときは、いわゆる力こぶと言われる筋肉が収縮し、曲げることが実現できています。
逆に、曲げた腕を伸ばすときは、その裏側の筋肉が収縮することで腕を伸ばしています。

筋肉には、負荷を与えると強くなる性質があります。
腕立て伏せ、腹筋運動など、運動を継続することで強くなっていく性質があります。
インナーマッスルも筋肉なのでこの2つの性質は全く同じです。
インナーマッスルは鍛えているという感覚を実感しにくいですが、腹式呼吸などをしっかり継続することで、ちゃんと鍛えることができます。

継続は、力なりです。

アルファカルシドール+アレンドロネートの併用 腰痛改善に効果

腰痛で整形外科に行かない人も多いようです。その理由として、その主な理由は「痛みを理解してもらえない」「鎮痛剤だけ出されて終わり」などの不満があがっています。
薬には副作用がつきまとうので、できれば服用は避けた方が良いのですが、鎮痛効果の高い鎮痛剤の新薬が承認・販売されたり、ドイツの大学の研究報告で「アルファカルシドール+アレンドロネートの併用」が筋力・腰痛の改善に効果があるという報告があります。

腰痛に一番よくないのは、安静にしていることです。
腰痛で腰が痛いと、運動をすることも億劫になり、ついつい安静にしていれば痛みも少ないと動かなくなることが腰痛を長引かせ、ひどくします。

鍼灸、整体、マッサージ、整形外科でも腰痛を軽減させて、腰痛効果の高い運動をすることが肝要です。
そのために、まず整形外科には、腰痛の原因の5%程度は、重篤な内臓疾患からくるものがあるので、それがないことを確認をするためにも、一度は整形外科で受診し、その後、そのような病気が内在していなければ、整形外科以外の鍼灸、整形、マッサージなどを受けて、腰痛を緩和させ、運動するようすることが勧められます。

本題ですが、「アルファカルシドール」とは、カルシウムの吸収を促進して骨形成を助ける作用がある「活性型ビタミンD3」の製剤です。
ビタミンDの吸収や代謝に異常が発生すると、低カルシウム血症・骨の痛み・骨病変による腰痛・けいれん・痺れ。骨折しやすいなど症状が起こります。
「アレンドロネート」には、骨密度増加効果、骨質に関与する骨代謝異常の是正効果、骨折予防効果があります。

ドイツで、この2つの薬を用いた 転倒および骨折リスクの高い高齢者2579例を対象に、筋力、筋機能および腰痛に対する効果と安全性が検証されました。
対象者の 約90強は女性で、そのうちのまた約9割は閉経後骨粗鬆症で、平均年齢は74.1歳、平均BMIは26.4でした。。
結果として、3ヵ月後に筋力アップを測る指数で約6割の改善が見られたり、別の指数では75%の改善が見られ、また、腰痛のレベルも腰痛を測る指数で、4割の軽減が見られた報告されています。

ウォーキングの効果を高める方法

有酸素運動がもっとも手軽に行える、腰痛にも効果的ということで、多くの人がウォーキングを行っており、その人口は4000万人とも言われています。体力維持、腰痛、ダイエット、また認知症予防にも効果があると言われていますが、ちょっとした工夫でその効果がアップします。
以下の方法がそれです。

1)姿勢を良くする
姿勢良く歩くために、あごを引き、顔は下を向かないで、前方を真っ直ぐ見つめて歩きます。

2)腕は大きく振る
腕を前に振るというより、後ろに大きく引くように振ることを意識して腕ふりを行います。
これによって、悪い姿勢であっても改善が期待できます。

3)歩幅は少し大きめにする
ウォーキングに適切な歩幅は伸長×0.45、または伸長-100センチとか言われています。
いずれにしても、普段意識しないで歩いている歩幅より大きいことは間違いありません。
意識して、普段より歩幅を広くして歩きます。
尚、腰痛、ひざ痛があるときに歩幅を広げると腰、ひざに負担をかけるので注意しましょう。

4)着地はかかとから、後ろ足は蹴りだすときつま先を立てる
他人が前から見ても、後ろから見ても足の裏が十分に見えるように着地し、蹴りだすように歩きます。

そして、インターバルウォーキングを行います。
インターバルウォーキングとは、ウォーキング中にスピードの強弱をつけるウォーキングのことです。
スビードに強弱がつくことで脂肪燃焼効果が高まるほか、単調さがなくなりウォーキングを楽しむこともできる効果があります。
強弱の変化は3分程度で繰り返します。スピードの変化の度合いは、気持ち程度でも構いません。
体力があり、もっと早く歩いても良いようであれば、スピード及びスピードアップしたウォーキングの時間を長くします。
これで、より筋力アップと脂肪燃焼効果が高まります。

尚、ウォーキングするだけでも脳に良く、認知症予防に効果がありますが、インターバルウォーキングによって前頭葉がより刺激され、より認知症予防の効果が期待できると言われています。

リハビリなどをし始めの人は、体力がないので、その場合は、スローウォーキングが効果的です。
スローウォーキングよりもスロージョギングの方がその効果について多く語られていますが、スローウォーキングも効果的です。
スローウォーキングは想像以上に非常にゆっくりと歩きます。そのスピードは極端に遅く、1歩を3秒程度かけて歩きます。
スローウォーキングを行うことで、足で体重を支える時間が長くなり、効果的に足の筋力を鍛えることができます。体力がない、高血圧、心臓が弱いという人にも可能なウォーキング方法です。

可能であれば、ウォーキングの時間は1日30分、1週間150分できると理想的です。
ウォーキングの効果は、腰痛、ダイエット、持久力など体力アップの他に、生活習慣病、筋肉の老化防止、ダイストレス解消、認知症予防、血行促進、便秘解消、丈夫な骨を作るなど多くあります、

尚、最近、小型で安価な心拍計が販売されているので、心拍計をみながらスピード・時間・距離を考慮すると更に良いウォーキングが可能です。
理想的な心拍数を出す計算式があり、以下の算式で求められます。
計算式:(220-年齢-安静時心拍数)×0.4~0.6+安静時心拍数
0.4はややゆるめの運動、0.6はきつめの運動を行っているときに用いますが、ウォーキングをしているときにこの範囲の間に心拍数がなるようにします。

体幹トレーニングの効果的方法

体幹トレーニングが腰痛に良いことは、「サッカー長友選手も行っている体幹トレーニング」ということで既に紹介済みです。
体幹トレーニングでは、身体の深いところにあるインナーマッスルである「横隔膜」「腹横筋」「多裂筋」「骨盤底筋」を鍛えます。この4つの筋肉は、呼吸をしたり、運動を行う時に人体の胴体部分を安定させています。
「横隔膜」はこの4つ筋肉の中では名前は良く知られています。呼吸をコントロールする筋肉です。
「腹横筋」は。腹巻をしているように腹部をぐるりと巻いている筋肉です。この上に、横隔膜がふたをするように存在しています。
「多裂筋」は背骨にそってある筋肉で、身体をねじったり、背骨を安定させる役割を担っています。
「骨盤底筋群」は骨盤の底、肛門の周囲にある細かい筋肉の総称で、腹横筋、横隔膜でできた筒状の構造を下から支えています。
これらの筋肉をバランスよく働かせることよって、不安定になりがちな背骨が安定し、腰痛予防が可能になります。
中でも、この4つの筋肉のうち重要なのは腹横筋です。
この腹横筋を収縮させることで、ほかの3つの筋肉も同時に収縮するので、腹横筋を活性化する強化法が腰痛緩和・予防のキーとなります。
そのため、体幹筋トレーニングでは、コルセットの役割を果たすことから「筋コルセット」とも呼ばれている、腹横筋を重点的に鍛え、背骨を安定させます。

腹筋運動で鍛えることができる腹筋は、腹直筋・外腹斜筋と呼ばれている皮膚のすぐ下にある筋肉です。これに対し、腹横筋は、それよりも内部にあり、従来の腹筋運動では鍛えることができません。
腹横筋の最も簡単で効果的に鍛える方法は、以下となります。

■背骨のS字カーブを考慮した腹式呼吸を行います。

1)あお向けになって、両ひざを立てます。自然と、尾てい骨が床につき、背骨のS字カーブによって、腰のあたりに空間ができますが、念のため、確認します。

2)その状態で、鼻から深く息を大きく吸い、口からゆっくりと息を吐きながら、姿勢を崩さずにお腹を引っ込めてへそを背骨の方へ近づけます。
自然に息を吸うことで、お腹が膨らみ、吐くことでお腹がへこむことを意識します。

この方法は、慣れないとぎこちない呼吸法となりますが、慣れれば横にならなくても、どんな姿勢でも行えます。
ポイントは、姿勢が良い状態、背骨の自然なS字カーブを維持することです。猫背や反り返った姿勢でない状態で腹式呼吸を行います。
意識して横隔膜を動かすことで、腹横筋が鍛えられ、腰痛改善、予防になります。
多く行えば行うほど効果的です。

有酸素運動だけでなく無酸素運動も必要

健康増進に良い運動としてはウォーキングなどの有酸素運動ばかりが推奨されています。
しかし、加齢に伴う筋力の低下であるサルコペニアを予防して筋力増強を図るには、有酸素運動と無酸素運動の両方を取りいれて行うことが必要なのです。

サルコぺニアは高齢者の転倒、骨折を招き、寝たきりになる原因を作ります。
サルコぺニアを防ぐことは腰痛の予防対策にもなります。
腰痛になるだけでもQOLが低下しますが、骨折による寝たきり状態になると、それ以上に大きくQOLが低下することになります。

有酸素運動と無酸素運動を無理なく取り入れて筋力アップに励むことが高齢者のQOLを高めます。
有酸素運動は、高齢者にも行いやすい運動で心肺機能を高め、脂肪燃焼を促し、血液・血管の機能をアップし動脈硬化の予防など成人病対予防に効果があります。
一方、無酸素運度は運動の負荷が高く、高齢者には厳しい運動ですが、筋肉を強化・増強し、基礎代謝を上げ、骨密度を高めます。

この二つの運動を取り入れて、かつ高齢者でも、また腰痛がひどくなければできる運動が以下の方法です。

1)中腰歩き:
膝を曲げて、腰を真下に落とし中腰で頭が上下しないように歩きます。
膝の角度で負荷を調整します。下半身の筋力強化に有効です。

2)大腰筋強化歩き:
腰まわりの筋肉である大腰筋を鍛える運動で、ボールを蹴るようにして歩きます。太ももから振り上げるようする意識を持って歩きます。

3)ゆっくりスクワット:
通常のスクワットを腕を胸の前で組んで、3秒かけてしゃがみ、1秒静止して、3秒かけて立ち上がるように行います。
少し、前傾すると膝への負担が軽くなります。

4)ゆっくり足上げ:
椅子に浅く座り、両手で椅子の両端を持って身体を支え、膝を曲げたまま、両足をゆっくり3秒間かけて持ち上げ、1秒静止し、3秒かけておろします。

いずれの運動も回数や、歩く距離は無理なく行える範囲で調整します。

静的ストレッチ、動的ストレッチ

ストレッチには、大きく分けると静的ストレッチと動的ストレッチの2種類があります。
言葉からも分かるように、静かに反動をつけないでゆっくりと筋肉を伸ばすのが静的ストレッチで、動的ストレッチは、ラジオ体操のように一定のスピードでリズミカルに筋肉を伸ばしたり、縮めたりする運動です。

筋肉には、何もしないで放置していると縮む性質があります。
そして縮んだままの筋肉は、疲労の回復が遅くなります。
縮んだままの筋肉を効果的に元の状態に戻すことができるのが静的ストレッチです。

これによって、血流もアップするので疲労の回復が早くなります。
いろいろな腰痛体操が紹介されていますが、いずれも、気持ちの良い箇所、ストレッチの運動の区切りの良いところで、数秒から10秒程度静止するのがポイントです。
呼吸を止めないことも大切です。

筋肉をストレッチすることで、
1)筋肉の緊張の低下し、血流がアップ、疲労物質が体外へ排出されます。
2)筋肉が柔軟になり関節の可動域が広がり怪我の予防になります。

低気圧で腰痛がひどくなる?

慢性の腰痛や頭痛、関節リウマチなどは雨が降る、降りそうな低気圧の日には痛みが増すという人がたくさんいるようです。
しかし、腰痛に関してはそうであるという報告、そのようなことはないという報告の両方があり、はっきりしていません。

ラットを使った動物実験ではありますが、名古屋大学が気象変更による慢性疼痛のメカニズムと題して、天候と痛みには関係があるという結論の研究報告を行っています。
その研究調査は、気象の変化を気圧の変化であると仮定して、痛みを持っているリウマチの疾患のあるラット、坐骨神経が損傷したラットを用いて、気圧を変化できる実験施設使用して研究が行われています。
上記のラットは、痛みを感じると、それが分かる動作を行うようになっており、痛みを感じないとその動作を行わず、また強い痛みと弱い痛みも識別できるようになっているので痛みの測定が可能になっています。

実験は、天気の良いときの気圧に設定した実験室にラットを入れて、この時、ほとんど感じない痛みを与える刺激、中程度の痛みを感じる刺激、十分に強い痛みを感じる3種類の刺激の与え、その結果を記録し、次に、気圧を下げて全く同じ3種類の刺激を与えます。この刺激は気圧を下げた直後と、30分ほど経過してその気圧に身体が慣れた頃の2回実施され、その時のラットの痛みの程度の変化が測定されました。

その結果、気圧を下げることによって痛みを強く感じるようになり、天候の良い時は、痛みをほとんど感じない刺激ときに、痛みを感じるようになることが分かりました。
更に、この気圧に慣れると、高気圧の時と痛みを感じる程度は同じになったということが分かりました。
この結果から、気圧が低いことが問題なのではなく、低い気圧になるという気圧の変化が痛みに関係があることが分かりました。

自然現象が相手では、残念ながら、対策の取りようがありません。
雨が降りそうな時は、極力、腰に負担のかかる行動を出来るだけ避けるようにすることくらいしかありません。

鍛えるべき筋肉が靴底を見て分かる

腰痛には、ぎっくり腰や腰椎椎間板ヘルニアなどの急性腰痛と慢性的に痛む腰痛があります。
この中で、慢性腰痛に対しては、靴底を見ることで腰痛のタイプが分かり、その腰痛タイプに適した効果的な筋肉の鍛え方が分かります。

慢性腰痛には、腰を丸めると痛くなる腰痛、及び腰を反らせると痛む腰痛の2つのタイプがあります。
そして、この2つの腰痛では、より効果的に腰痛改善を改善するには鍛える筋肉が異なります。

この2つのタイプの慢性腰痛が普段履いている靴底の減り方でわかります。
かかとの外側がすり減っていると、腰を丸めると痛くなる腰痛タイプで、かかとの内側がすり減っていると、反りかえることで痛くなる腰痛タイプです。
また、もう一つの見分け方は、靴を脱いで壁の前にかかとを壁から5センチ程離して、軽くお尻と背中が付く状態で立ちます。この状態で、壁と腰の間の隙間に手のひらを開いて腰と壁の間に差し入れます。
手首の先まで手が入っていく、または手首で止まる、及び手の指も入らないかで判断します。
薄着の状態で確認します。手首の先まで入るようであれば反り腰で、手首で止まれば正常、手の指も入らなければ丸腰です。
腰を丸めて痛むような腰痛は、背筋を鍛え、反りかえることで痛む腰痛は、腹筋とお尻の筋肉を鍛えます。
明確な痛みであれば、靴底を見なくても、または壁に立って確認しなくてもどちらのタイプか分かりますが、漠然としているときは、どちらかの方法で確認しましょう。

どちらのタイプの腰痛かが分かれば、そのタイプの腰痛に効果的な筋肉を鍛える運動を多くして鍛えると良いでしょう。下記に腰痛のタイプ別の運動方法を記しています。
ただし、筋肉はバランス良く鍛えることも大事ですから、もう一方の運動も行って両方の筋肉を鍛えましょう。
何れか一つの腰痛の痛みがひどい場合は、その筋肉だけを鍛えて、痛みが緩和してからバランスよく両方の筋肉を鍛えるようにすると良いでしょう。
尚、かかとの外側が減るのはO脚の人に多く、内側が減る人はX脚の人に多く見られます。
また女性には反り腰による腰痛が多く、男性には丸腰の腰痛が多く見られます。
これは女性が高いハイヒールを履くからかもしれません。
ハイヒールは反り腰タイプの腰痛になりやすいようです。

さて、このような2つのタイプの腰痛を改善する運動方法はどうしたら良いのでしょうか。以下の運動をおこなうことで改善が期待できます。

1)丸くなると痛む腰痛解消運動:
へその少し下のところに枕を当てて、うつ伏せに寝ます背中を持ち上げるように上方へ身体を反らし、あごが床から10センチ上がったところで5秒間静止します。10回ほど繰り返します。
2)反ると痛む腰痛解消運動:
仰向けに寝て、両足を持ち上げで胸に近づけます。次に、両手で太ももを抱え込み、あごを引き、腰を丸めて伸ばします。
30秒間伸ばして、10秒静止し元に戻し、また繰り返します。3回繰り返します。
次に、腹筋とお尻の後ろの筋肉を鍛えるために、体育座り(膝を曲げて胸の前に立てて座る姿勢)をし、両手を膝の上に置き、上体を後ろにゆっくり倒し、肩が床に着く直前で身体を元へゆっくり戻します。
10回繰り返します。尚、腰の痛みの程度によって無理をしないで回数は増減させましょう。

サルコぺニアとは

腰痛の予防、再発防止に腹筋、背筋の筋肉が大きな役割を果たしますが、その筋肉が、高齢になると否応なく減少していきます。
そして、日本で急速に進む高齢化社会では、腰痛のみならず、高齢化によって生じるサルコぺニア(Sarcopenia)が大きな問題になりつつあります。

サルコぺニアのとは、筋肉が減少すること、減少していることです。
加齢によって誰にでも生じる現象です。
筋肉量のピークは、25歳から30歳くらいで、50歳くらいまでは緩やかに減少し、50歳を過ぎると急激に落ちていきます。
この意味では、50歳からは、しっかり筋肉を鍛えることが重要となります。
ただし、国民病ともいえる腰痛は50歳代になってから急激に増加するという傾向は調査では現れていません。

サルコぺニアは、腰痛のみならず、身体全体の筋肉の衰えを促すので、大きな健康上の問題となります。
寝たきりになる可能性が高くなるほか、嚥下筋、呼吸筋が弱まると嚥下障害・呼吸障害を起こしやすくなり命に関わる問題を引き起こすからです。
現在、脳卒中などの脳血管障害が寝たきり、嚥下障害原因の1位ですが、寝たきりの原因には、転倒による骨折も大きな比重を占めています。
特に女性に限ると、脳血管障害と同じ程度のウェイトを占めています。
男性に比べ、筋力がない、骨粗しょう症にかかりやすいことが要因でしょう。たとえ、長生きできても寝たきりでは、QOLは最悪となります。
そして、脳血管障害に次ぐのがサルコぺニアとも言われています。
サルコぺニアになる原因は、加齢、活動、栄養、疾患の4つが考えられています。
「活動」の意味が分かり難いですが、これは廃用症候群と言い、寝たきり状態、安静状態が長く続くなど運動をしないことで筋力が衰えることです。

安静にして動かないことで、筋力は急速に衰え、回復には長時間かかります。
安静による筋力低下は、1週間で約20%低下、3週間も経過すると半分以下になると言われるほど急速に減少していきます。
しかし、回復するには、その数倍の期間を要します。

禁食期間が長いと嚥下筋が少なくなると言われています。
サルコぺニアを引き起こす疾患には、侵襲(身体に悪い影響を与える手術や外傷、骨折、やけどなど)、感染症(結核,HIVなど)、膠原病、慢性心不全、慢性腎不全、慢性呼吸不全、肝不全、がんなどのよる悪液質(栄養状態が悪いこと、脂肪と骨格筋両方の消耗などのこと)、神経筋疾患などがあります。
サルコぺニアになると悪循環が発生します。腰痛だからいって無理をしないで運動を控えると、そのことで筋力が弱まり腰痛だけでない深刻な問題も引き起こしてしまします。

適応症と禁忌症・不適応症

薬や手術、検査、及びマッサージや鍼灸など施術には、身体の症状、病状など対して効果があるまたは、良い(推奨される)場合と効果がない、または悪い(推奨されない)場合があります。
効果がある、または良い(推奨される)場合を「適応症」と言い、効果がない、または悪い(推奨されない)場合を禁忌症または不適応症と言います。

医薬品などの場合、認可する権限を持つ厚生労働省は医薬品を認可する場合、どの疾患の治療に使って良いか、その医薬品の治療用途(適応症、禁忌症)を限定して認可します。
同様に鍼灸、マッサージ、温泉療法などにも適応症、禁忌症・不適応症があります。
例えば、鍼灸に禁忌症としては、急性伝染病、急性虫垂炎、重篤な心疾患、悪性腫瘍、破傷風、丹毒、血友病、壊血病、紫斑病、免疫不全症、肺炎などの高熱が出る疾患、著しい高血圧または著しい低血圧、酩酊、精神異常、その他重篤な状態にある疾患などが上げられます。

医薬品と違って、このような疾患を鍼灸で治そうと思う人はいないでしょう。
しかし、ひどい腰痛時に、悪性腫瘍があって、その療養中にも関わらず腰痛の施術を受けることはあるかもしれません。
この場合、鍼灸による効果によって血行やリンパの流れが良くなるので、血行が良くなることは身体に対してあらゆる面で良い影響を与えますが、悪性腫瘍に関しては、その成長や転移を促進してしまうマイナスの可能性があります。

厳密には、禁忌症と不適応症は異なります。
禁忌症は、悪化、危険が伴う疾患ですが、不適応症は効果がない、または多少の効果はあるが、場合によっては悪化の可能性もある疾患となります。
医薬品などは、適応症と同時に禁忌症も例示され、鍼灸やマッサージ・温泉療法など身体に対して幅広い効果が認められるものには禁忌症・不適応症だけが一般的は例示されます。

アレクサンダーテクニークと腰痛

アレクサンダーテクニークのアレクサンダーとは、人名でオーストリアの舞台俳優としてスタートした人です。
この人がある日、舞台上で声がかすれたり、出なくなったので医者に見てもらったところ、原因不明で医者も手のつけようがない状態となりました。
そこで、自分自身で原因究明に乗り出し、その経験を元に生み出したテクニックを称して
アレクサンダーテクニークと呼ばれています。

アレクサンダーの経験から分かったことは、頑張ろうとすればするほど、出来なくなるとか、緊張をしないようにしようと思うと、余計に緊張するとかいう心と身体のアンバランス、相互作用による心身の不必要な緊張をやめると良い結果が出るということでした。

そこで、この心身の不必要な緊張に気づき、これをやめていくことを学習することで成果を上げるのがアレクサンダーテクニークです。
主に、音楽、演劇、スポーツなどの分野で能力が向上し、そして人間関係までが気楽になり、日常生活が快適になり、そして結果的に病気や痛みが減っていくとしています。

確かに日本人のスポーツ選手に対して、オリンピックのような大きな舞台で実力が発揮できないとか良く言われました。
これは、このような心の問題が身体の能力を制限して実力を発揮できないということでしょう。
また、人間関係も、人間関係を良くしたという強い願望があると、かえってぎこちなくなり、神経をすり減らして、人間関係が嫌になるようなことは理解できます。
しかし、問題は、簡単に心が制御できないことです。
スポーツで言われるメンタルトレーニングは、この手法に近いのかも知れません。

アレクサンダーテクニークは、腰痛など身体的痛みの解消にも効果的ということです。
外傷など腰痛の原因が明確なもの以外の大半は自分でも気が付かないうちに身体を緊張させている癖が原因であって、アレクサンダーテクニークによって、この根本的原因である癖を解消します。
したがって、一般的な施術と異なり根本的で長期的な改善効果が得られるとしています。

特に慢性的な腰痛に関しては、権威ある英国医学雑誌(British Medical Journal) アレクサンダーテクニークの有効性が調査研究され、86%という高い腰痛解消率が報告されています。

また、著名人や著名なスクールで採用が報告されています。
1)アレクサンダーテクニークを実践した有名人
・ポール・ニューマン
・ポール・マッカトニー
・キアヌ・リーブス
・スティング
・ニコラス・ティンバーゲン
・鈴木重子
・ロビン・ウィリアムズ
・ジョージ・バーナード・ショウ など

2)アレクサンダーテクニークを採用しているスクール
・ジュリアード音楽院
・ニューヨーク・アクターズ・スタジオ
・ワシントン大学
・英国王立演劇アカデミー
・ロンドン音楽演劇学院
・オーストラリア国立演劇学院 など

姿勢保健均整術(身体均整法)による腰痛体操

原因不明の身体の不調は突き詰めると身体の姿勢が悪いことが原因であるとして姿勢を正すことを主眼とする姿勢保健均整術(身体均整法)では、単に腰痛というときにも、腰痛が起きる原因を追及して、それに合わせた施術を行います。
現実的には、特定できないことが多いように思いますが、生活習慣として机に座りっぱなしとか、重いものを運んでいることが多いとかある程度の推測はつけられることがあります。
一口に同じ腰痛と言っても、腰痛の発生原因がある程度明確であれば、異なるアプローチで施術されます。
例えば、歩きすぎからの腰痛の場合は足から、机に座ってパソコン操作からの腰痛では手から施術することで、より早く、効果的に腰痛の改善に至るとしています。

姿勢保健均整術(身体均整法)では、同じ姿勢をしたことで腰痛になる、または重い荷物を持ったから腰痛になるのではなく、身体のバランスが悪く、動きに制限のある身体になっているので腰痛が起きると考えて施術が行われます。

そこで、姿勢保健均整術(身体均整法)の勧める身体の不自然な動きを無くし腰痛に効果的な体操が提唱されています。
この体操が腰痛に効果的な理由は、日常生活であまりしない運動なので、偏っていた動きに対するバランスが取れるようになるからです。

方法(1)
1)足を肩幅に開いて立ち、両手を頭の後ろで組みます。
2)次に右に腰をひねって、元に戻し、両ひざを外に広げて、身体を沈め、中腰になります。
3)ゆっくり立ち上がって、左に腰をひねって、以下、同じ動作を行います。
4)左右各3回、計6回行います。
5)今度は、足を閉じて立ち、右足を30センチ程前に出します。両手は頭の後ろで組んだままです。
6)腰の位置はそのままにして、ゆっくり身体を中腰まで沈めます。
7)身体を上げて、今度は左足を同様に前に出して行います。
8)左右3回ずつ6回行います。

腰、足の痛みなどに合わせて回数を増減します。

姿勢保健均整術とは

姿勢保健均整術(身体均整法)という手技療法術があります。
この手技療法術は、身体が不調でも病院では明確な病名もつかない、または症状はあるが原因不明の病気ではない病人(または病気)、つまり明確な病気でもないが健康でもない人は、姿勢の異常に原因があるという考え方に沿って手技による療法を行います。

姿勢保健均整術(身体均整法)は、筋肉や骨格などの運動系による姿勢のアンバランスを正して、人間の持つ自然治癒力を最大限にすることで、健康な肉体と精神を作っていくという調整法です。

まさに腰痛などは85%の人が原因不明ということで、姿勢が影響していることも理解できます。
ただ、最近は。原因不明の腰痛は心因性であるという可能性も高く、その方向からのアプローチが原因不明の腰痛に取られているので、姿勢矯正だけで腰痛がすべて良い方向に行くのかは即断できません。

一般的には、少しくらいの悪い姿勢はたいしたことではないと捉えられていますが、姿勢保健均整術(身体均整法)では、大きな問題として捉え、「悪い姿勢」、「その悪い姿勢である偏りをつくる身体のクセ」を直すことを強く主張しています。

姿勢の歪みをとれば、なぜ良くなるかということを、姿勢保健均整術(身体均整法)では、水道のゴムホースを例にして、ホースがねじれていると水がスムーズに出ない、出ないだけでなく、ホースが外れる、破裂することを引用して身体に良くないと説明しています。
人間の身体の中でも同じことが起きているという理屈です。

姿勢保健均整術(身体均整法)は、施術法としては、いろいろな技術を含めた総合整体としています。
主な手法には以下があります。

1)十二種体型調整法(個々人の体型を十二種に分けて姿勢の歪みを整える)
2)骨格調整法(骨盤・背骨・関節などの歪みを整える)
3)筋肉調整法(筋肉のバランスを整え、ストレスを緩和する)
4)内臓賦活法(内臓の機能を促進させる)
5)脊髄神経反射法(神経を操作することで内臓などの機能を調整する)
6)経絡反射法(「つぼ」を刺激して効果的に症状を改善する)
1)から3)を基本にその他の様々な手法を用いる総合整体と言われています。  

治療の方法は、症状のある人を、12種類あるという体型と、平衡性・可動性・強弱性というこの3原則に照らして観察した上で、上記の手法を用いて調整していきます。

足の痺れには要注意 重大疾患の可能性

足の痺れを放置、または見逃すと重篤な病気を悪化させます。
痺れの程度にもよりますが、日常生活に大きな支障がないと、放置する人も多いと思われます。
しかし、寝たきりになるリスクや、命に関わる可能性もあるので注意が必要です。

足の痺れを引き起こす病気には主に2つあります。
一つは血管の病気である「閉塞性動脈硬化症」であり、もう一つは腰の病気である「腰部脊柱管狭窄症」です。

この2つの病気の症状は、ともに足の痺れの他、間歇性歩行という、歩くのがきつくなって、しばらく休むとまた歩けるようになる症状が現れます。
「閉塞性動脈硬化症」は最悪、命に関わり、「腰部脊柱管狭窄症」は最悪は、寝たきりになる危険性があります。

「閉塞性動脈硬化症」が起きていると、脳や心臓にも動脈硬化があることも多く、約2割の人が5年程度以内に心臓病や脳卒中になるという調査報告があります。
このタイプの痺れを感じたら、早いうちに「循環器科」を受診する必要があります。

「腰部脊柱管狭窄症」は、背骨の中にある「脊柱管」という管に脳から両足につながる神経が通っていますが、その脊柱管が椎間板の飛び出し、骨の変形、黄色靱帯の肥厚などによって狭くなり、神経を圧迫することでおきます。

尚、手や足に生じる痺れは血液不足が原因で起こります。
血液不足で、感覚を伝える神経細胞が感覚を伝えられなくなります。
痺れると五感の一つ触覚は麻痺し、熱い・冷たいなどの感覚が鈍くなり、最終的には全く感じなくなり、触られていることも分からなくなります。ところが、痛いという感覚はなくなりません。
正座していなくても痺れがあるということは、足の血流が滞っているサインとなり、「閉塞性動脈硬化症」が疑われます。
歩くとより痺れるのは、歩くことで血液がより多く必要になるからです。

「腰部脊柱管狭窄症」でも血管が圧迫されて血流が悪くなり、痺れが生じますが、足が痺れているのではなく、脳に足の神経から信号が届くので足が痺れていると勘違いをしています。

足の痺れは早めに病院で受診し、この2つのどちらであるかを見極めることが治療上重要です。

転倒時の大腿骨骨折 腰痛・ひざ痛も原因の一つ

転倒したとき、人間の骨の中で一番太い大腿骨を骨折が急増していると言われています。
驚くことに大腿骨折は20年前の3倍、年間およそ15万人になっています。
高齢化社会が急速に進展しているとは言え、高齢者は3倍までにはなっていません。

問題が大きいのは、大腿骨を骨折すると、約5割の人が自力では歩行できなくなることです。
QOLが大幅に悪化します。また、本人だけでなく、家族など周囲の人にも大きな迷惑をかけることになるので注意が必要です。

中高年が急増していく中、寝たきりにもなりかねない転倒による大腿骨骨折をしっかり防止する必要があります。
この大腿骨を骨折させる転倒の原因が、ひざ痛、腰痛、骨粗しょう症、首の痛み、手足のしびれなどという報告が成されています。
ひざ痛、骨粗しょう症、足のしびれで転倒しやすくなるであろうことは理解できますが、腰痛、首の痛み、手のしびれは一見、関係がないように思えます。
また、骨粗しょう症は大腿骨のような太い骨であっても、骨折しやすくなることは一般的にわかります。

いずれにしても、これらの痛みや病気に対しては、痛みの緩和と同時に寝たきりになりかねない大腿骨骨折を招く転倒防止に気を付ける対策することが非常に重要になります。

高齢者が大腿骨を骨折しやすいのは、転ぶ方向が前方ではなく横方向で、かつ、その時に受け身をほとんど取ることができないで、腰を直接強打することになるからです。
腰を打って、大腿骨を骨折するのは、大腿骨の骨折が横方向や斜め後ろ方向に転倒した時に、最も起きやすく、更に、反射神経の衰えで、その時にとっさの受け身ができないことが転倒時の衝撃を大きくし大腿骨を骨折してしまうからのようです。
もちろん、腰にも大きなダメージを残すことでしょう。

では、なぜ、高齢になると受け身を取るなどの反応ができなくなってしますのか。
高齢になると、反射神経が鈍くなるのは当然ですが、その中でも、予期していない出来事に対する反射神経が、予期できる出来事に対する反応よりも、より遅くなること、そしてそのことを脳が認識していないことにあります。
若者と、高齢者では予期しない出来事に対する反応時間の差が大きく、予測される出来事に対する反応時間は、それほど大きくないことが実験でわかっています。
また、脳が衰えを感じていないことは、子供の運動会で親がリレーなどの短距離走に出場して走ると、多くの親が前のめりに転倒することが知られています。
これは、脳が昔の速く走れるイメージを持っていて走るのに対して、実際は身体が付いていっていないので前のめりになって転ぶと言われています。
同じことが転倒にも言えそうです。
足を上げてちゃんと歩いていると思っても、実際には足は思ったほど上がっておらず、つまずいて転ぶことが多くなるのでしょう。

転倒しやすい原因といて、これ以外にも筋力の低下もあるでしょう。
また、ちゃんと上げたと思っている足がなぜ上がっていなかったというと、手足にはメカノレセプター(機械受容器)という目の働きをするような感覚があって、それが脳に信号を送っていますが、それが若いころよりできていないことにも原因があります。

メカノレセプター(機械受容器)とは、靭帯、半月版、足の裏、関節包など存在し、手足などが、どの方向に、どの位曲がっているか、上がっているか、下がっているか、その速さはどれくらいかを判断する感覚のことです。
高齢になるとこの感覚が弱まって、脳と実際の行動が異なり、「思わずつまずいたりすることが多くなります。

腰痛、骨粗しょう症が転倒に影響するのは、姿勢がこれらの病気で悪くなり、その結果、重心が不安定になるからです。
首の痛みや手足のしびれは、神経系に障害が生じているので、反射神経をより遅くし、またメカノレセプター(機械受容器)による感知が正しく伝わりにくくなる理由で転倒しやすくなる可能性があります。

ひざ痛、腰痛など、これまでは痛みをとるためだけの治療が中心となっていますが、痛みがとれても、メカノレセプター(機械受容器)の機能や反応時間の衰え、脳の錯覚は治らないので、転倒リスクはほとんど低下しないで高いままです。
むしろ、痛みがあるほうが、注意して歩くので転倒防止になるかもしれません。

転倒しないように、高齢になるとこのようなことが身体に起きていることをしっかり認識し、生活をすることが転倒予防になります。

具体的には、転倒予防として以下のようなことに注意すると良いでしょう。
1)足元をしっかり見る
2)足元の小さな段差にもしっかり注意する
2.外出する際は時間に余裕をもってでかける
3.悪天候、夜間の外出は特に注意する、または控える
4.急な立ち上がりなど、急な動きは"めまい"のもとでもあり行わない
5.どんなときにもあわてないでゆっくり行動する
6.階段は、手すりをにぎって昇降する
7.転ばぬ先の杖を持つ
8.足にあった履物で足元を不安定にしない
9.バランス良い食事で、日ごろから体力づくりを行う
10.歩く前にストレッチをし、正しい姿勢でゆっくり歩く

腰痛ガイドライン

世界各国で医療従事者に対する腰痛の治療ガイドラインが発表されています。
日本も発表されていますが、ヨーロッパのガイドラインが、腰痛は物理的・構造的・生物学的な損傷だけでなく、心理社会的な要因から生じる腰痛もあるとして具体的に治療ガイドラインを取り上げている点で優れているとされています。
(現在は日本のガイドラインにも「心因性腰痛」として取り上げていますが、ヨーロッパのガイドラインと比較すると少ない簡単な内容となっています。)

ヨーロッパのガイドラインでは、まず最初の診断で、急性・慢性腰痛ともに「重大な脊椎病変の可能性の有無のチェックをすることを勧告しています。
重大な脊椎病変とは、悪性腫瘍、脊椎感染症、骨折、解離性大動脈瘤、強直性脊椎炎、馬尾症候群などで、これらの病気から症状の一つとして「腰痛」が現れていないかをチェックします。
これらの原因による腰痛患者数は全体の5%と少ないですが、重篤な病気なので確認は必ず必要です。

これらの病気があるかないは以下の項目の確認で診断されます。
・発症年齢の確認。
・交通事故など、転落による打撲などの外傷歴の有無。
・痛みが進行し、常に痛みがあるかの確認。
・胸部痛の有無
・悪性腫瘍の有無。
・副腎皮質ホルモン(ステロイド剤)の長期使用有無、期間などの確認。
・麻薬など非合法薬物の静脈注射、免疫抑制剤の使用の有無。
・HIVポジティブかの確認。
・全般的な体調不良、原因不明の体重減少の有無。
・腰部の強い屈曲制限が持続しているかの有無
・脊椎を叩いたときの痛みの有無
・身体の変形の確認
・発熱の有無
・膀胱直腸障害とサドル麻痺(肛門や会陰部の感覚消失)の有無

これらに該当する場合は、画像検査や血液検査をして、脊椎病変の確認をするように勧告しています。

そして、これらに該当せず、腰痛が長引くときは、心理・社会的な要因をチェックするように勧告しています。

例えば、以下のような質問が行われその可能性が調べられます。
・腰痛の痛みへの恐怖心から、回避行動をとり続けている。
・腰痛で車椅子生活や寝たきりになるかもしれないと思っている。
・腰の痛みを消すのは、難しいと思っている。
・必要以上に長い時間の安静・休息をとったりする。
・日常生活で、いろいろな動作を避けているので運動不足である。
・治療者・治療方法・医療機器に依存心が強い。
・腰痛になってからよく眠れない。
・腰痛治療は行なわずに、安静を指示された。
・腰痛の診断や説明が病院などで異なり混乱した経験がある。
・技術的な治療法への期待感が強い。
・これまで受けてきた腰痛治療に対して不満がある。
・日常生活や仕事によって強くなる痛みに恐怖心がある。
・抑うつ状態が長く続き、楽しいと思えない。
・普段から、怒りっぽいほうである。
・気持ちを抑えられないほど、大きなストレスを感じている。
・仕事は腰に悪く有害なものだと信じている。

日本では、このヨーロッパのガイドラインは普及していないと言われていますが、一部の病院では、整形外科と心療内科が連携して腰痛の治療にあたっている病院も出てきています。
腰痛の8割以上が原因不明と言われているので、これからは、このような病院が増加してくるのではないでしょうか?

広背筋と腸腰筋を鍛えて腰痛解消

腰痛かなと感じたら、「広背筋」と「腸腰筋」を鍛えましょう。
腰痛の原因として、主に広背筋の疲労があります。
広背筋は背筋の内、わき腹横の背中側に三角形に広がっている筋肉です。
この筋肉のトレーニング方法には、懸垂の他、スポーツジムの筋力を鍛えるマシンがある中で、ラットプルダウン、ベント・オーバー・ローイング、ロープーリーなどを行うことで鍛えることができます。
スポーツジムに行っている人は、それぞれに筋力に合わせた負荷をかけて簡単に行うことができます。

スポーツジムに行っていない人は、以前、バランスボールを使った背筋の鍛え方を紹介していますが、ここでは、別の簡単で自宅で手軽に行える広背筋を鍛える方法を紹介いたします。
1)うつ伏せになり、両肘を床に付けたまま、両手を頭の後ろで組みます。
2)片側の肘を床に付けたまま、片側の肘を床から離して上半身を、身体をひねりながら持ち上げます。この時、肘をテコにしないようにして身体をひねります。
3)上半身を捻ったまま、一時停止し、ゆっくり元に戻ります。
4)次に逆側の同じようにひねります。片側10回、計20回行いましょう。

また、腸腰筋も腰痛に大きな影響を与えます。
腸腰筋は腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉群の総称で、主に股関節の屈曲、背骨の前屈をさせる働きをします。
腹腔の後ろにあるインナーマッスルで、「深腹筋」とも呼ばれます。
この腸腰筋は、股関節部分に縦に通っている内側の筋肉で、周辺の筋肉の動きを補助する働きをしています。
この筋肉の筋力が衰えると筋肉自体が縮むため、必然的に体が前かがみの姿勢となります。
高齢になると腰が曲がるのはこのためであり、腰に負担がかかることになります。

腸腰筋を伸ばす運動をすることで、腰痛対策となります。
この腸腰筋を鍛える運動は以下の方法で行います。
1)リラックスした状態で直立し、両手は腰に当てます。
2)片足を軽く上げて、できるだけ遠くへその足を踏み出します。
3)踏み出した足に体重を乗せ、ひざを90度に曲げまげ、後ろ足は伸ばして5秒間姿勢を保ちます。
4)逆の足を同じように行います。片側10回、計20回行いましょう。

足腰に不安がある場合は、踏み出す足を小さくしたり、机などを支えにできるように行います。

腰痛患者が整形外科を頼らない理由

腰痛になったとき、患者の多くは整形外科ではなく、鍼灸など整形外科以外を頼っています。
その主な理由は「痛みを理解してもらえない」「鎮痛剤だけ出されて終わり」などの不満が多いようです。
ただし、腰痛の原因の中には、内蔵などの病気からきている場合があるので、安心のためには整形外科でそのような病気がないことを確認した上で、整体、鍼灸、按摩、指圧の施術を受けることが必要で、腰痛が長引く場合は、一度は整形外科での受診が必要と思われます。

整形外科の疾患には、腰痛をはじめ痛みがあっても検査でその原因が分からないという症状が多いという問題があります。
そのため、どうしても、整形外科では鎮痛剤などの投与で様子を見るということが行われます。
鎮痛剤で痛みが緩和すれば、まだ良いのですが、痛みが緩和しない場合は、患者も整形外科に行く気がなくなることでしょう。
また、仮に痛みが緩和してもそれは薬によって症状を押さえているだけの対症療法なので、いつまで腰痛自体は治らないという問題があります。

尚、2011年になって、鎮痛剤に痛みを抑える効果的な新薬が登場しているので、腰痛が相変わらずあるという人で、整形外科にしばらく通っていないという人は、対症療法ではありますが、薬物療法を行ってみるのも良いでしょう。
痛みがあって、腰痛予防の体操などできていないようであれば、新薬によって痛みが緩和し、できるように刈るかもしれません。
腰痛で何もしないで極力、安静にしているのは、良くないという調査結果が出ています。

整体のいろいろな技術について その③

整体のいろいろな技術について説明する3回目です。

1)美容整体
美容整体とは、読んで字のごとしで美容と健康の両方を目指す整体法で、女性には嬉しい一石二鳥の手法です。
全身の骨盤矯正、骨格矯正、頭がい骨矯正、O脚矯正、X脚矯正、輪郭矯正などを行い、また筋肉、内蔵、血液、リンパ、ホルモン、神経の機能を調整し、全身の美容やダイエット効果の促進、また部分的に小顔、ウェストの引き締めなどの効果が期待できると言われています。
テレビなどでも時折、1回で小顔になる、ウェストが細くなるなどの実技が紹介されています。

2)小顔整体
小顔整体とは、美容整体の中で、特に小顔にすることに特化して行う手法です。
頬、顎まわりのたるみを取ることに主眼を置いた手法です。
小顔整体は、痛み、腫れ、リバウンドなしと言われています。
尚、あまり知られていないことではないかと思いますが、頭部から顔にかけては、経路やツボが多く存在し刺激することで、身体全体の健康に良い影響を与えます。
小顔になりながら身体全体の健康にも良い結果となります。

3)ソフト整体
ソフト整体とは、その名のとおりソフトな施術を行なう整体のことで、ボキボキ音がする整体が苦手な方に最適です。
マッサージ的なテクニックであるマニュピレーション施術が主として行われます。
痛みやコリ、不快感、違和感を取り除くとともに、自然治癒力、生理学的な効果を高め身体の全体の活性化を促進することを目的にする手法です。

4)波動整体
波動整体とは、物や身体から出ているという波動エネルギーを捉え、低い波動エネルギーは痛み、苦しみ、不快を与えるとし、高い波動エネルギーは身体の不調を取り除き、体調を良くするという考え方に立っています。
この波動エネルギーは、身の回りの全てのものから出ているとし、低い波動エネルギーを無くすには、高い波動エネルギーを持つ人、物、場所などと付き合う、触れる、行くことだとしています。
気功と同様に疑いを持つとその効果は得られないのでは思われる整体法です。

5)中国整体
中国整体とは、人体の面、線、点に対して緩急をつけ、また時に重く、時に軽快に治療を行う手法を用います。
異常が生じている箇所の骨格、筋肉に対して、刺激を与えることで血行を良くして、神経機能などを正常化させます。
人間が本来に備えている自然治癒力を高めることで生体に生じているアンバランスな状態を調整し、正常な健康状態に戻すことを目指しています。
中国伝統医学の理論に基づき、手のみを使用して行われます。

腰痛の原因は筋肉のバランスと柔軟性

脊椎は脊柱を形成しており、7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎、5個の仙椎、35個の尾椎から構成されています。脊椎骨の間には椎間板という軟骨があり、脊椎はこの軟骨部分で動くようになっています。脊椎のもうひとつの役割には、脊髄の保護があり、この脊髄を取り囲むようにして並び連なっています。腰部位が傷むのは、起立して生活する人間の宿命のようなものであり、腰周辺にかかる負担は特に大きく、腰椎下部に集中する力学的負担を考えると当然のようにも思えます。このような日常的な力学的負荷によって、腰椎の椎間板ヘルニアや辷り症が発症しやすく、加齢を要因とする変形性脊椎症も腰椎の下部部位に好発します。これらの疾病は、腰痛の代表的な原因に挙げることができます。その他、整形外科領域の疾病として、腰椎を取り巻く筋肉に障害が加わって起こる腰部の筋肉痛や、姿勢異常の症状が出現する脊柱変形症などがあります。また、整形外科領域外の原因で腰痛症状を呈することもあります。 

例えば、腎盂腎炎、尿路結石、胆嚢疾患、子宮筋腫、骨盤内臓器の悪性腫瘍など、腰痛を伴う疾病は数多くあります。しかし、これらの疾病は診察などで発見されることが多く、当然、腰痛症状を訴えて診察して貰ったところ、潜んでいた病気が確認されたということもありますので、腰痛程度と高を括るのは危険です。そのように、腰痛はさまざまな要因によって引き起こされます。ですが、明確な診断名が出ないことの方が、極めて多いことも事実です。

複数の要因が互いに作用し腰痛を引き起こしている場合や、身体的要因ばかりではなく、患者さんの心理的・社会的・経済的因子を含めて、多種多様の原因が、複雑に相互作用して引き起こされる場合も多くあります。治療には保存療法が主になりますが、時は手術療法が必要なケースもあります。どちらにしても、心理療法を併用することで治療の効果が高まることについては、学会でも認知されてきています。保存療法は、薬物療法と理学療法を組み合わせて行われることもありますが、神経ブロック療法を用いることもあります。そのほか、コルセットなどの体幹装具を用いたり、腰痛体操などを組み込むこともあるようです。

しかし、腰痛体操について、アスカ鍼灸治療院の福辻鋭記先生は、腰痛体操をそのまま取り入れて実行することは、極めて危険な行為であると主張し、とにかく、腰椎周辺の筋肉を柔らかくすることがポイントだと言っています。筋肉のバランスと柔軟性があれば、椎間板ヘルニアや辷り症でも痛くなくなる、それは何故か?・・・柔らかいバランスの整った筋肉が、障害が出現している部位の骨格の変化を吸収し、痛みを取り除くことになるそうです。

確かに、CTMRI画像診断で、病状が同程度の椎間板ヘルニアや辷り症でも、激痛を訴えたえるケースもあれば、全く痛みのないケースもあることは知られています。つまり、椎間板ヘルニアや辷り症を治すという視点から、痛みの解消ということに視点を移した場合、問題は、筋肉のバランスと柔軟性ということになる、と福辻先生は考えたのでしょう。

整体のいろいろな技術について その②

整体のいろいろな技術について説明する2回目です。

1)アロマテラピー療法・整体
アロマテラピー療法・整体とは、整体とアロマテラピーを組み合わせて、自然人間がもともと持っている自然治癒力を相乗的に高めようとする手法なので、整体の技術とは言えない単純な組み合わせというべきものかも知れません。

しかし、原因不明の腰痛などは心の問題からきているとも言われていますので、心身をともに癒すこの方法は、原因不明の腰痛などには効果的な手法であるかもしれません。

アロマの良い香りの元でリラックス効果を高め、加えてアロマが皮膚の血管を通して血液と一緒に体内を流れ全身に働きかけ、新陳代謝を高め、老廃物・毒素などを体外へ排出を促進します。
また、呼吸によって鼻から入ったアロマは脳に伝わり、自律神経に作用し、ホルモンや感情に作用し、心身に深く、強く影響します。
そのため美容にも効果があります。
整体で血流がよくなることもあって、アロマが血液で一気に流れ効果が高まります。

2)気功整体
気功整体とは、言うまでもなく中国四千年の歴史が作り出した気功を活用する中国民間療法の整体です。
気功には、さまざまな種類がありますが、中国政府は11種類を認定して、その効果を認めているようです。
決して、まやかしではない気功を整体に活用し、気功と指圧などで筋肉の緊張を緩め、気の通りをよくすることで自律神経のバランスを正常にし、内蔵機能を向上させます。
気功整体では、特に関節痛、スポーツによる障害への効果が高いといわれています。

テレビなどで気功が面白く、おかしく取り上げられることもあって、半信半疑な人も多いようですが、真の気功師による整体は効果が期待できると言えます。

3)野口整体
野口整体とは、一部にある強制的な力を使うことで、曲がっているものを伸ばしたり、ずれているものを元に戻すというような方法の整体とは異なり、そもそも、身体に異常が生じている原因は、その人の心にあると考えて治療を行う手法の整体です。

野口整体の「野口」とは、創始者の名前「野口晴哉」からきています。野口晴哉は
整体そのものの創始者であり整体という体系を作り上げた人でもあります。

野口整体では、身体に生じている異常、痛みは心にある原因が取り除かれて治ると考え、心身を総合的に調整することを主眼に置いています。
また、野口整体では、身体を健康に保つには人間が本来持っている生きる力を使うことが整体であって、決して「ポキポキ」させることが整体ではなく、ポキポキさせるのは、カイロプラクティックや整骨であるとしています。

4)スポーツ整体
スポーツ整体とは、運動生理学・解剖生理学・トレーニング論などの専門知識を習得し、筋肉、骨格、神経に熟知した上で、スポーツ選手一人ひとりに適した施術を行うものです。
そして、スポーツ中に発生する傷害にきちんと対応したり、効果的なトレーニングなどで選手を支えます。
筋肉、関節への施術以外にも、ウォーミングアップからクールダウンまでをトータルにアドバイスするスポーツ整体師もいます。

整体のいろいろな技術について その①

整体は基本部分は同じですが、いろいろな特徴を持った手法がたくさんあります。

1)指針整体
指針整体とは、東洋医学に基づいて全身にある経路、ツボを鍼の代わりに指を用いて、力を使わずに指で刺激を与え、血液の流れを改善し、全身に酸素、栄養分を行きわたらせるように行う手法です。

指針整体では、肩、首、腰などの局部的な痛みに対するというよりは全身の筋肉疲労による身体の不調を取り除き、整える効果があります。
これによって身体の自然治癒力を高めます。
したがって、施術では痛みもほとんど感じることはありません。
指先だけでなく、手全体、ひじを使って交感神経、副交感神経に刺激を与え、血流を促進することも行われます。
整体や強いマッサージ、鍼灸などが苦手な人、全身の疲労を取りたい人には最適な整体テクニックと言えます。

2)タイ式マッサージ・整体
タイ式マッサージ法とは、主に指や、拳で身体に圧をかけたり、ストレッチをさせたり、骨の矯正などを行います。
その目的は、リンパや血液の循環を索促進させ、人間が本来が持っている自然治癒能力を高めることです。
単純に言葉からのイメージでは痛そうなマッサージと思われますが、身体には優しいマッサージ・整体です。

コリやリンパの流れを良くするには時間がかかりますが、タイ式マッサージ・整体では、薬草スチームサウナに入って、体全体を温めた後、施術が行われるので、より短い時間で高い効果が得られます。
また、タイ式マッサージ・整体では毛細血管などを傷つけるような施術ではないので、よく言われている「揉み返し」などは一切生じません。
また、リラクゼーション効果も得られます。
優しい施術が好きな人、心身ともリラックスしたい人に向いています。

3)バランス整体
バランス整体とは、骨格矯正の要である「仙骨」を中心に調整することで、人間の持っている自然治癒能力を最大限に引き出そうという施術法です。
骨格矯正と言っても、ポキポキ音を出さない優しい施術法なので、小さなお子さんから骨粗しょう症を患っている人、妊婦までも施術を受けることができます。

バランス整体には、一般医療整体、小児整体、マタニティ整体、ストレス解消整体(ストレスシャットアウト整体)などに細分化されていることもあります。

バランス整体では、乳幼児の治療に対しては、原則、母親の身体を借りて子供の身体に触れることなく治療するという方法が取られる面白い、不思議なテクニックも用いられます。

ボキボキ、バキバキ腰痛治療への誤解

骨格矯正を行う「カイロプラクティック」をはじめ「整体」「オステオパシー」などの治療法について、危ない、怖いという認識を持つ人達が一部にいます。
大きな音がすることがその理由の一つでしょうが、では、そのボキボキ、バキバキと言う音が一体どこから、どういう理由で出ているのかを正確に知っている人は少ないと思われます。

一般的には、骨や関節が擦れ合って出ている音という認識が多いようです。
しかし、これらの施術を受けた時に出る音は「関節内の気泡破裂」が主であって、骨・関節が擦れる音はメインではありませんではありません。

肩、首、腰を捻ったり、回すと鈍いボキッという音がしますが、これらは骨・関節の擦れる音です。
この音が、これらの施術時に出ることがありますが、この音がメインではありません。
下手な施術者が行うと、この音がメインになるかもしれませんが、優れた技術を持ち、かつ患者の身体に合わせて適切な施術ができる施術者の場合は、関節包内の気泡が破裂する音がメインででます。

この場合は重い音ではなく、ポキッポキッといった感じの軽い破裂音となります。
この場合の痛みは、ほとんど感じることのないレベルです。
ただ、技術のある、なしの判断は外部からではなかなか容易に判断ができません。
信頼できる口コミがあればベストですが、一般論としては、施術を受けて痛みがなく、ポキッポキッといった音がでるようであれば、まずは問題ないのではないでしょう。
それ以外では、以下の条件に多く当てはまれば更に問題ないでしょう。

・料金が明確(常識以前の問題です)。
・初診の際には問診・視診が丁寧。
・骨格矯正の前に、全身の筋肉の機能を確認し、筋肉の緊張を緩和させる。
・弛緩させた筋肉の機能復帰を確認する。
・筋肉の使い方・生活習慣などの指導を行う。

事前に筋肉の緊張を緩和させてから行うのが良いのは、筋肉が緊張し、固くなっていることが多く、そのような状態のときに、無理に矯正をおこなうことは良い効果が得られません。

これでも、どうしても音がでる施術を受けるのは嫌という人は、最近では、音を出さない骨格矯正として、まず筋肉の緊張からくるコリをほぐし、筋肉の緊張を正常な弾力のある状態に戻してから骨格矯正を行う施術が一般的になっているようです。
仮に、音が出ても痛みを感じることはありません。

尚、自分で首、肩、腰をボキボキ鳴らす人がいますが、1日に1,2回であれば問題ないですが、10回以上もやるのは避けましょう。
ボキボキすることで、関節の可動域を広がってしまい、そのために筋肉の緊張をもたらします。
音をさせることで、なんとなく気持ちがよいような感覚に陥りますが、回数が多ければマイナスになります。

高齢者の腰痛

高齢者の腰痛は、主として老化に伴って起こる変形性脊椎症や脊椎圧迫骨折によって起こります。
ただ、例は少ないですが、中にはこのような腰椎由来ではなく、大動脈解離や尿管結石、悪性の骨腫瘍などから生じる内蔵由来の腰痛があるので単なる腰痛と片付けてしまないような注意が必要になります。

内蔵由来の腰痛は、安静時にも痛みがあったり、痺れもある、進行が速いという特徴があります。
もし、高齢者で鎮痛剤が効きにくかったり、あるいはまったく効かない場合や安静時にも痛みがあり、その痛みが長引く場合は整形外科で早めに念のためのMRI検査を受けることが必要でしょう。

尚、腰椎由来であって痛みがひどく動けないような場合は、硬膜外ブロック注射(局所麻酔薬などを注射し神経を麻痺させ痛みを和らげる。自然治癒が期待できる方法)が効果的なので検討をすると良いでしょう。

大事なことは、痛みが引いてきたら、再発防止のために、可能な範囲で身体を動かし、筋肉を鍛えることが大切です。
また、高齢者は骨が弱っているでしょうから、カルシウムの摂取やビタミンD、日光浴も積極的に行うことが必要です。
尚、先にも述べたように、痛みの他に、痺れ、麻痺があるときは他の病気など重篤な疾患が隠れている可能性があるので早期の病院での受診をお勧めします。

簡単に腹筋・背筋鍛えて腰痛予防・再発防止

腰痛予防や腰痛の再発防止には、腹筋・背筋を鍛えることが重要なことは、よく知られていますが、普通よく知っている腹筋・背筋運動は、きつい運動、単調で面白くない運動のイメージがあり、あまりする意欲がわきません。
ここで説明する運動は、一般的な腹筋・背筋運動ではないので、一度、試してみては如何でしょうか。

腹筋を鍛える
1)仰向けに寝て、両手はやや広げる程度にして身体に沿って伸ばしておきます。
2)次に、両足を腰から90度曲げて、上に伸ばします。この時、膝は楽なように曲げても構いません。
 腹筋が弱くて、90度曲げるのがきついようであれば、腰を両手で支えても良いでしょう。
3)この状態で、まず右足はそのままにして、左足をつま先から、ゆっくりと右足の下にクロスさせます。
 この時、クロスさせる足の膝が外を向くようにします。動き的にはつま先は右足の下へ、
 膝から太ももは床と平行になるようにします。
 腰は浮かないように固定させます。
4)次に左足をゆっくり2)の最初の状態に戻します。
5)右足を同じように行います。
 これを10回行います。可能であればそれを20回行います。

背筋を鍛える(バランスボール使用)
もしかしたら、使っていないバランスボールがどこの家庭にでもあるかも知れません。
あれば活用して背筋を鍛えましょう。
1)バランスボールの上にお尻を浅く座り上体を少し寝かします。右ひじはバランスが取れるように
 曲げてバランスボールの上に置き、身体を支えます。
 左腕は左耳の横に当てます。
2)次に、左ひじと左ひざをくっつけるように身体を曲げます。元に戻して、これを10回行います。
3)今度は、逆にして、同じ動作を10回行います。

腰痛予防や健康法に階段昇降運動

階段を上りは2段ずつ、下りは1段ずつ昇降することが非常に良い運動になります。
階段の昇降は、足腰の筋肉を鍛えるのに良いばかりではなく、腹筋やその他全身の筋肉を非常にバランスよく使うことで鍛えられるからです。
階段を上る際は、身体の体重が負荷となって、運動量が大きくなり、普通の速度で上がるだけでスポーツをする運動量に匹敵します。
健康志向の高まりで、ジョギングが一時期、人気になりましたが、現在は、予想以上に身体に加わる衝撃で足首、膝、腰などに障害を起こす可能性があることが分かり、ブームの頃よりは、かなり人気が落ちたと言われています。

階段昇降が、健康に良いのは、もともと人間の身体は、走るよりも歩くことの方に向いているからと言います。
脊髄の構造、形、柔軟性からいっても、座る、立つ、走るという動作よりも、歩行という動作に適しているようにつくられていると言います。

更に、歩くときに、筋肉と骨格の組織がバランスのとれた働きをするので、ウォーキングと同じく階段昇降が人体の構造上から最も理にかなった運動なのです。
階段昇降は、自分自身の身体を負荷にすることができるので、短時間で効果的にバランスの良く筋肉を鍛えることができて腰痛予防、健康増進が可能になります。

運動量として、1日に500段を昇降すれば良いそうです。上れば、下りることを考えると250段ともいえます。
上りだけの500段というときつい気がしますが、250段であれば不可能ではないでしょう。
体力のない人は、いきなりではなく、徐々に増やすか、2段一度に上らないで、最初は1段ずつ上る方が、結局は長続きするでしょう。

アメリカ腰痛治療画像診断 ガイドラインとの矛盾

アメリカオレゴン健康科学大学の研究調査によると、「がん、感染、馬尾症候群など」の重篤な基礎疾患が見られない腰痛患者に対して、早い段階で画像診断(レントゲン、CT、MRIなど)を行って治療を実施した場合と、画像診断なしに通常の治療を実施した場合の効果を痛み、身体機能、QOL、精神的な健康状態、自己申告による全般的改善度、治療に対する満足度などでそれぞれの治療を比較した結果、両者に有意な差がないことが分かったと報告しています。

腰痛治療のガイドラインでは、重症を示唆する徴候のない急性腰痛の患者に対しては画像診断を推奨していないので、当然なのかもしれません。しかし、画像診断が広く行われている現実があります。

この調査結果から、重篤な基礎疾患が見受けられない腰痛患者に迅速な画像診断を行っても、その治療効果に差が見受けられないため、費用の面、不要な放射線被爆、間違った手術の実施の危険性などの点から、画像診断は避けるべきであると調査研究者は主張しています。

ただし、画像診断は、腰痛患者自身が診断に「画像診断は必要」と考えていることが分かっています。
患者自身が効果がないだけでなく、デメリットが高いことを理解しないと画像診断が行わる危険性があります。

日本にも腰痛治療のガイドラインがありますが、日本の場合は、単なる研究論文で患者に役に立つような勧告がないと言われています。
尚、重篤な「がん、感染、馬尾症候群など」が原因でないことを確認する上での画像診断の必要性を上記のオレゴン大学は述べていません。

間歇跛行症状 効果的な治療には原因の識別が重要 

腰部脊柱管狭窄症の症状として、代表的な間歇跛行(下肢に負荷がかかる歩行などで、下肢に痛み・しびれがでるが、しばらく休息することで、また歩行できるようになること)は、腰部脊柱管狭窄症の他に末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症、または慢性動脈閉塞症)などにもみられる症状なので、整形外科で適切な治療が行われるためには、この両者の識別が重要となります。

一般的に腰、下肢に痛み、痺れを感じると整形外科を受診することが多いでしょう。
しかし、腰部脊柱管狭窄症は整形外科ですが、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症、または慢性動脈閉塞症)は内科で扱う病気です。
したがって、この区別がつかないと適切な治療が行えません。

間歇跛行の症状で整形外科医を受診する患者は、70歳代が多く、男女比は2対1で、男性が多いとされています。
比較的重症の患者数という条件がつきますが、圧倒的に腰部脊柱管狭窄症が多く、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症、または慢性動脈閉塞症)だけの患者は全体の約5%、両者を合併している患者は全体の約15%という比率程度ではないかと推測されています。
尚、その他の病気との関連性は、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症、または慢性動脈閉塞症)では、冠動脈疾患や脳梗塞を合併していることが少なからずありますが、腰部脊柱管狭窄症では他の病気との合併はあまり見られません。
また、この二つの病気では、同じ間歇跛行でも多など少違い、腰部脊柱管狭窄症では前屈みになると少し、楽になります。
その他、冷感や皮膚温度、足の皮膚に現れる変化などに違いがあります。
整形外科は、血液検査をあまり行わないのですが、病院によっては必ず取るというところもあります。
高齢者に腰部脊柱管狭窄症が多いだけに内科的な疾患が隠れていることが多い可能性があります。

メタボに強い関連性 変形性腰椎症・関節症の患者数

高齢者にとって介護などを要しない生活に送るためには、大きなリスクとなる変形性膝関節症や変形性腰椎症の全国推定患者数が、東京大学の調査で報告されています。
変形性関節症患者のその数は以下の通りです。

変形性膝関節症     2530万人(男性 860万人、女性1670万人)
変形性腰椎症      3790万人(男性1890万人、女性1900万人)
骨粗しょう症         1710万人(男性 340万人、女性1370万人)
上記何れか一つ以上 4700万人(男性2100万人、女性2600万人)
上記何れか二つ以上 2470万人(男性 990万人、女性1480万人)
上記三つ             540 万人(男性 110万人、女性 430万人)

調査は、2005年にスタートし、都市部として東京都板橋区、山村部として和歌山県日高川町、漁村部として和歌山県太地町の3地域がピックアップされ、参加した住民3040人で行われた結果より全国の患者数が推定されています。

調査では、要介護状態のリスク因子となるメタボリックシンドローム、認知障害とこれらの骨関節疾患の関連も算出されています。
それによると、メタボリックシンドロームと、変形性膝関節症と変形性腰椎症の2つ合併することになる関連が強いことが判明。

今回出された推定患者数は、日本における従来の報告よりも大幅に多いが、実際に膝や腰の痛みを訴える人は3分の1程度となっています。

外科的に症状があると判断されても、痛みのない人が多いことから、痛みの訴える人を対象にすべきかと思います。
ただし、痛みを訴えるレベルには個人差があるので、この基準で推定されたのでしょうか。

変形性腰椎症、変形性関節症とメタボとの関連が強いことが指摘されていおるので、メタボな人はダイエットを頑張るか、少なくとも膝、腰の周辺筋肉を鍛えておきたいものです。

アプライド・キネシオロジーとは

アプライド・キネシオロジーとは、アメリカのカイロプラクターであるジョージ・グッドハートが1964年に発表した「筋肉を応用した治療法」のことで、身体のどこかに不調な箇所があると筋肉が弱るという特性を利用して筋肉反射テストを行い健康上の問題を見つけ出し施術するカイロプラクティックです。
筋肉反射テストでは、筋肉を神経の働きの指標として捉え身体の機能障害を見つけます。

ジョージ・グッドハートは、身体の状態を表す言語を持って言い、その種類は以下の3種類と述べています。
1)身体の外側に現れる言語
 例えば、姿勢・動作・体型・皮膚の色など。
2)身体を検査することでわかる言語
 例えば、血液・尿検査結果の数値など。
3)身体のエネルギーからわかる言語
 経絡などに現れるエネルギーなど。

3)の身体からのメッセージを感じ取るために、アプライド・キネシオロジーでは身体の特定の筋肉の反応を
見ます。
筋肉の力が強くなる、または力が弱くなるというような反応を感じることでそのメッセージを読み取ります。
そして、アプライド・キネシオロジーでは、身体の構造(筋肉、骨格など)、精神(感情など)、化学(食べ物、リンパ、ホルモン、毒素など)の3つのバランスが取れていないと不健康であると考えています。
この3つの要素でかかわるものを分析・評価し、バランスが取れるようにすることで健康を回復することを目的としています。

アメリカでは、カイロプラクティックは医療行為と認められており、それを行うカイロプラクターは国家資格になっています。そのため、資格を取得するには、人体解剖、基礎医学、細胞学、有機化学、分子学、生理学、毒学などを学び、骨格、血管、神経細胞、消化器と人体の構造を徹底的に学ぶ必要があります。
WHO(世界保健機関)もまた、カイロプラクティックを医療行為と認めています。
しかし、日本ではまだマッサージと同じ各種療法となっています。

日本では「International College of Applied Kinesiology(ICAK)」が、アプライド・キネシオロジーの適切なケアを提供できるよう、国際基準の認定アプライド・キネシオロジストの育成をおこなっています。
この資格は、カイロプラクター、医師そして歯科医師などの専門家が、ICAKの定める教育コースを終了し、認定試験に合格・登録された者のみに与えられています。
この資格の保有者はまだ全国で60名程度に留まっています。

腰痛の原因

北国では雪が積もり除雪の季節になりました。               除雪は慣れてくると、さほど筋肉痛にもならないで済むのですが、降り始めの時期は、身体が除雪態勢になっていないために、特に腕と腰が痛くなります。いわゆる腰痛です。

こういう時には、まずは湿布を貼って一晩寝ます。次の日になると大方の痛みはとれています。

腰痛で一番多いのは、筋筋膜性腰痛だそうです。背骨と両方の足を繋いでいる大腰筋が拘縮することで、腰の筋肉に負担がかかり、痛みが出現します。大腰筋は姿勢を正しく保つためにも鍛えた方が良いようですが、鍛え方や鍛えるためのアイテムもいろいろありますので、自分にできる方法で鍛えるのもいいでしょう。

オフイスで腰痛対策簡単ストレッチ 

人間は、二足歩行をすることになったため、身体の姿勢を維持し、倒れないように無意識にバランスを取るために身体を傾けています。
その結果として、腰に強いストレスをかけています。
また、イスにすった状態は腰に良くなく、長時間イスに座った仕事は腰を傷めます。
そこで、オフイスでもできる簡単ストレッチをしましょう。

まず、椅子に座った状態で身体を緩めることから始めます。
その際に、呼吸を「吸う」「ゆっくり吐き切ってから一旦止める」を繰り返します。
息を止めるのは、息を吐く途中ではなく、必ず息を吐き切ってから少し止めるようにします。
また、身体がしっかり伸びていることを意識して行います。
尚、強い腰痛がある場合はこのストレッチは控えます。

ストレッチ方法
1)イスに座った状態で、呼吸をしながら、身体を左右の傾け、脇腹を交互に伸ばします。
2)イスに座った状態で、右足を左脚の上にかけますが、右足は床と並行になるようにして足を組みます。
次に、軽く両手が机に付く程度まで椅子を机から話して、ひじが軽く曲がる程度に机に手をつき、前傾姿勢になるように息を吐きながらゆっくり腰から身体を曲げます。
4)呼吸に気を付けながら、10回繰り返します。
5)左右の脚を入れ換えて同じことを繰り返します。
6)左右両足が終わったら、足は組まずに、机に同じように手を伸ばして背中を丸めます。
7)次に、頭、背中、腰と伸ばして無理をしない程度に反りかえります。
8)10回繰り返します。
9)次に、イスの背もたれに背中をつけないように座り、身体を左にねじって、左右の手でイスの座面の左端をつかみます。
10)次に、両手はそのままの状態で、息を吐きながら、ゆっくりと今度は右側にねじっていきます。この時、身身体を無理をしてねじらないようにします。
11)10回繰り返したら、今度は両手を逆にして10回行います。
12)今度は、イスから立ち、両足を肩幅に開き、軽く内また状態で立ちます。
13)次に、息を吐きながら、右足に重心を置き右にひねっていきます。
14)無理をしない程度までひねったら、左手は身体の側面につけたまま、右手を上にあげます。この時に腰、お腹が前に出ないように注意します。
15)ゆっくりと手を下げ、身体を正面に戻します。
16)左右交互に5回ずつ、繰り返します。

非癌性疼痛用 経口新薬剤 トラムセット

疼痛治療薬のトラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン配合製剤(商品名トラムセット配合錠)が2011年7月販売開始されています。
トラムセットが適応されるのは「非オピオイド鎮痛薬で治療困難な非癌性慢性疼痛、抜歯後疼痛」で具体的には、
一般的な鎮痛薬では十分な鎮痛効果が得られない腰痛、変形性関節症、関節リウマチ、帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害性疼痛、線維筋痛症、あるいは骨切除などを伴う手術による抜歯後の痛みなどに用いられます。

服用は非癌性慢性疼痛に対しては、1日4回、1回に1錠、服用は4時間以上間隔をあけること。症状に応じて1回2錠まで増量可、ただし1日8錠を超えないこと。
抜歯後疼痛に対しては1回2錠、追加服用する場合は、4時間以上間隔をあけ、1日8錠を超えないこと。
いずれの場合も、1回2錠、1日8錠を超えないこととし、空腹時の投与を避けることとされている。

トラムセットは、1錠中に2種類の有効成分が含まれ、1つは、オピオイド鎮痛薬のトラマドール塩酸塩(37.5mg)で、一般的な鎮痛薬では効果の得られない神経痛などに効果のある成分です。麻薬系強オピオイドのモルヒネに比べると作用がおだやかで副作用も比較的少ない成分です。
もう1つは、解熱鎮痛薬アセトアミノフェン(325mg)で、古くから(1950年代後半より)安全性の高い解熱鎮痛薬として、医療用医薬品や一般市販薬にも使用されている成分です。
この2つ成分が同時に作用し、早く強い鎮痛効果が期待でき、かつ長時間効果が続きます。

非癌性慢性疼痛の治療に対して、WHO(世界保健機関)は、「3段階除痛ラダ―」を提唱し、それに準じた治療が行われていますが、アセトアミノフェンはその第一段階、トラマドールは第二段階に位置づけられている薬剤です。
アセトアミノフェンやNSAIDsには消化器、腎機能、冠動脈疾患の副作用が懸念され、特に長期的な疼痛治療では、トラマドールとアセトアミノフェンの併用を推奨する報告もあり、トラムセットに期待がかかっています。

海外では、トラムセットは2001年に米国で承認され、以降、世界70カ国以上の国と地域で使用されています。

主な副作用は、国内臨床試験で悪心(41.1%)、嘔吐(26.2%)、傾眠(25.9%)、便秘(21.2%)、浮動性めまい(18.9%)などが報告され、重大な副作用には、アナフィラキシー様症状、痙攣、依存症、重い皮膚症状、喘息発作の誘発、肝機能障害、血液成分異常などが報告されています。

腰痛の慢性疼痛にノルスパンテープ

2011年8月に販売開始されたブプレノルフィンの貼付剤(商品名ノルスパンテープ5mg、同テープ10mg、同テープ20mg)は、適応が「非オピオイド鎮痛薬で治療困難な変形性関節症、腰痛症に伴う慢性疼痛における鎮痛」で、、7日ごとに貼り替えて使用する貼付薬で、医師の処方が必要な薬です。

2004年に行われた慢性疼痛に関する大規模調査では、慢性疼痛の保有者は1700万人も居ると推測され、全人口の13.4%にあたります。
疼痛の箇所は、「腰」が約6割、「膝」が約2割と腰が圧倒的に多くなっています。
腰痛に対しては、緊急性が高くない限り、まず保存療法として薬物療法などが行われますが、従来、第一選択薬として使用されていた非ステロイド性抗炎症薬は痛みが十分に取れない、長期投与で副作用がでるなどの問題がありました。

今回、発売されたブプレノルフィンは、中枢神経系のμオピオイド受容体に作用して鎮痛効果を発揮し、有効かつ安全性の高い製剤として国内外で約30年間使用されてきています。
国内でも、すでに注射製剤と坐剤が臨床で使用されています。そのブプレノルフィンが貼付剤として利用できるようになっています。

注射製剤では、持続的な慢性疼痛に不向きで、今回の貼付剤は慢性疼痛治療に熱望されていた薬です。
海外では、既に30ヵ国で臨床使用実績があるというので、国内発売は遅すぎたと言えます。

ただし、効果の高い薬にどうしても起こり得る副作用が、主なものとして悪心(62.5%)、嘔吐(35.7%)、便秘(33.7%)、傾眠(30.3%)などあります。

8月以前に病院での腰痛薬物療法に効果がないとして、通院をやめた人にとっては、再度、通院して処方を受けて見ても良いかも知れません。

腰痛にアイシング

アイシングとは、一般的には、野球のピッチャーなどのように試合後、酷使した肩の筋肉や関節を冷やすことで炎症を防ぎ、痛みを取るために行うものです。
アイシング行うと血管が収縮し、筋肉の腫れが抑制されます。また、知覚神経が麻痺することで、筋肉酷使後の痛みも緩和でき、細胞の代謝が抑制されることで損傷の拡大が少なくて済みます。

しかし、運動後だけでなく運動前にも行うアイシングが行われるようになってきています。
運動前に行っても効果があるのは、痛みを感じると筋肉は固くなるが、冷やすことで痛みを感じにくくなると筋肉が固くなるのを抑制でき、この間にストレッチ、ウォーミングアップを行うことで、より早く、筋肉が柔らかくすることができるからです。

この運動前のアイシングは、スポーツ選手だけでなく誰が行っても腰のほか、肩こり、捻挫などの効果があります。
なぜなら、腰痛を感じても冷やすことで腰などの痛みが抑えられるので、その間に腰痛に効果のあるストレッチを行えば、腰の状態を良くすることが可能になります。

アイシングは、費用も掛からないで手軽に行えるのが良い点です。
二重、三重にビニール袋をして、水が漏れないようにし、氷を詰めればすぐ利用できます。
実際に使うときは、氷が解け始めて水になり始めてからにします。氷の状態では少し冷たすぎるからです。

使用方法は氷の袋を、痛みを感じる部分に直接乗せて、そのまま5分から10分間程度冷やします。その後、ストレッチをゆっくりと行います。
早い動きのストレッチでは、冷えて麻痺した神経が、麻痺から覚めてしまう可能性があるからです。
尚、ストレッチをしているうちに、身体が温まり神経も温まってくるので、再度、また冷やして、ストレッチを行うことを2,3度行います。
ぎっくり腰のような強い痛みのある急性症状のときに無理にストレッチを行うと、症状が悪化してしまうので冷やすだけにします。
尚、慢性の腰痛に痛みが緩和するからと言って、冷やすだけでストレッチをしないことも厳禁です。

スロートレーニングで腰痛予防

スロートレーニングとは、筋肉トレーニングの1種でゆっくりした動作を行うことで筋肉に負荷をかける
運動のことです。略してスロトレとも呼ばれています。
筋肉には、種類の違う性質を持っている筋肉3種類があります。
瞬間的に強い力を発揮する際に向いている筋肉である「速筋(そっきん)または白金」があります。
逆に、大きなパワーは出せませんが、持久力に優れている筋肉「遅筋(ちきん)または赤筋」です。
そして、速筋と遅筋の中間の性質を持つ「中間筋(ちゅうかんきん)」がの3種という筋繊維があります。
中間筋には、鍛え方によって速筋と遅筋のどちらにも変わることができる性質があります。
ただし、中間筋はその量がわずかしかありません。

一口に筋肉と呼んでいますが、この3種類が一人ひとりの筋肉に一定の割合で混ざっています。
この割合は人それぞれの遺伝子で決まっており、大幅に変えることができませんが、鍛えることで
大きく、強くすることが可能です。

スロートレーニングを行うことで、最初に遅筋を鍛え、次に中間筋、そして速筋も鍛えられるが、
素早い動作のトレーニングでは、速筋のみしか鍛えられません。
つまりスロートレーニングは、3種類の筋肉全てをバランスよく鍛えられるのです。

腰痛には腹筋、背筋を鍛えることが効果的なので、スロートレーニングで鍛えましょう。
方法は以下の通りです。

腹筋の鍛え方
1)仰向けに膝を立てて寝ころび、両手を頭の後ろで組みます。
2)頭を浮かせ、首を丸め込んでへそをのぞき込みます。
3)この状態から息を吐きながら、3秒かけてゆっくり更にへそをのぞき込むように背中を丸めて
 1秒静止します。この時に、完全に起き上がらないようにします。
4)3秒かけて、息を吸いながら2)の状態に戻します。
5)10回行います。

背筋の鍛え方
1)うつ伏せに寝て、足を肩幅程度に、両手も手の甲を上にして少し広げます。
2)この状態から2秒かけて上半身と両足を上に上げます。
 この時、肩甲骨をしっかりすぼめるようにします。
3)4秒かけて1)の状態に戻します。
4)15回繰り返し、15回目は15秒間、2)の状態で静止します。

スロートレーニングに効果があるのは、腰痛だけでなく膝の痛み、高血圧、動脈硬化、ダイエット
などにも効果があります。
積極的に行う価値があります。

ローリング療法とは

ローリング療法は、自分自身の交通事故の後遺症を治療するために整骨院を経営していた蓑原右欣氏が開発した手技療法です。
手技療法と言いながら、手ではなくローラーのような道具を用いて治療を行うことです。
ローリング療法は身体に優しいので、高齢者も問題なく治療を受けることが可能です。
ローリング療法は専用の道具を用いて全身をローリングすることで、「硬結」と呼ばれるしこりを探します。
見つかったしこりを無くすことで身体を健康にする治療法です。

「硬結」ができる原因となるのは、筋肉の慢性疲労、ストレス、内蔵の病気、怪我、疲労、筋肉痛などです。
「硬結」ができるのは、これらに対する身体からのメッセージです。
変調を訴える身体からのメッセージには、「硬結」以外に「くすぐったさ」と「うっ血」があります。
ローリング療法はこの3つを取り除く治療を行います。
 
ローリング療法が対象とするのは身体全体なので、治療を効率的に行うために、身体の各所をローリングできるように、専用道具も40種類も用意されています。
ローリング療法の適応症例の一部は以下の通りです。
慢性椎間板ヘルニア、急性椎間板ヘルニア、肩こり、坐骨神経痛、椎間板ヘルニア、関節リウマチ、梨状筋症候群、変形性股関節症、脊柱管狭窄症、胃下垂、慢性肝炎、胆のう炎、腎臓病など内蔵関連病気など

推拿(すいな)とは 中国三大療法の一つ

推拿(すいな)とは、鍼灸、漢方と並ぶ中国三大療法の一つに数えられる手技療法です。
日本ではあまり知られていませんが、中国で非常にポピュラー治療法として知られています。
しかも、病院では、外科、内科と言った西洋医学と並んで推拿(すいな)科が設けられているほどです。
効果がなければ病院の診療科目にはならないと思われます。

推拿(すいな)の特徴は、身体に非常にやさしく手技が行われることにあります。
しかし、最小限の力で行われるにも関わらず即効性があり施術のために時間も少なくて済むと言います。
また、他の手技療法に比べるとその種類が多いことも特徴です。推拿(すいな)を行う施術の専門家は患者の身体の状態を確認し、多くの手技の中から適切なものを選び行います。
推拿(すいな)療法は、皮膚などの柔らかい組織に対して行われるマッサージなどと、カイロプラティックなどで行われる骨や関節部など硬い組織に対する手技の長所を兼ね備えていることもまた大きな特徴です。

人間の身体は、骨格と、骨を支える筋肉や靭帯といった軟部組織の両方が正常に働いて、その結果、全身が正常になるものであると推拿(すいな)では考えています。
治療範囲は広く、首・肩のこり、痛みから慢性腰痛、ぎっくり腰、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、自律神経失調症、心身症、慢性疲労などに効果がある他、更年期障害、生理痛、片頭痛など多方面にわたります。
保険は適用されません。費用は10分、1000円程度で他の民間療法と同じ程度です。

推拿(すいな)が身体の不調に効果がある理由は、経絡とツボを効果的に刺激し、痛みを緩和するとともに、内蔵の働きを高めるからです。
身体の外で与えられた刺激が内蔵にまで届くのは、心地よい刺激が経絡を通って内臓まで届き、自然治癒力を高めるからと言われています。

オステオパシーとは

オステオパシーはアメリカの医師であるアンドリュー・テーラー・スティルが開発した手技療法です。
アメリカでは医学として認められた治療法となっています。
カイロプラクティックとその治療法は共通していることが多いのですが、オステオパシーは「医師」によって開発されたれっきとした西洋医学の一分野であることです。
医師が開発したからといって全てのもが権威ある、効果があるとは言えませんが、少なくともアメリカで医学として成立している点では、カイロプラクティックよりも上位の治療法と言えます。

オステオパシーには、4つの原則を前提に、治療にあたります。
その原則は以下の通りです。
1)人間の身体は1つのユニットとして機能するものである。
2)健康とは全身の調和があって初めて成り立つものである。
3)人間は自然治癒力を生まれながらに持っている。
4)人間とは物質によって構成されている。

カイロプラクティックが背骨を重要視するのに対し、オステオパシーは全身を対象に人体を捉えます。
オステオパシーでは、基本原則にあるとおり、人間の身体を全体として捉え、健康になるには、全身の調和を図る必要があり、それが成立することで実現できるという理念があります。
この考えに基づき、頭から足先までを診察し、施術が行われます。

オステオパシーでも、骨格矯正が行われますが、その目的は全体の調和を乱す原因が骨格の歪みであれば矯正を行う視点で実施されます。あくまで目的は全体調和であって、骨格の矯正のみが目的ではありません。

オステオパシーの具体的な施術方法には、既存の保存療法であるマッサージ、骨格矯正、温熱療法、物理療法(牽引など)治療が用いられます。

オステオパシーの治療を受ける人の代表的な症状としては、慢性椎間板ヘルニア、急性椎間板ヘルニア、肩こり、
四十肩/五十肩、坐骨神経痛、関節リウマチなどがあります。

オステオパシーは、日本では民間医療法の一つです。
治療費用には保険は適用されず、自費診療となっています。
平均的な治療費用は、10分1,000円前後が多いようです。
オステオパシーはアメリカで医学として認められている程なので、効果は海外では高い評価があります。
日本では、その優れた効果が十分に認められていません。

良く似た言葉に「ホメオパシー」がありますが、全く関係ありません。

理学療法、運動療法の効果を上げるには

腰痛で整形外科に行き、診断を受けると多いのは、消炎剤などの薬物療法に加えて、温熱治療、牽引治療、低周波・レーザー治療が行なわれたり、運動療法の方法を指導されます。

さて、このような治療はどの程度、効果を発揮するのでしょうか。
漫然と受けても、その瞬間は気持ちが良くなり、少しは痛みなどの症状も緩和するかもしれませんが、きちんとした効果をあげようと思うと効果を測定してくれる専門家がいて、その専門家のプログラムに沿ってきめ細かく行われないと瞬間的な効果だけ得られて、長期的には痛みが軽減しないことが多くなります。

一般的には、長期間にわたって続く慢性の痛みには、牽引やマイクロ波・低周波、温熱治療は改善しないことが多いでしょう。
同じこれらの療法を行うにして、どの箇所が、どのように時に、どう痛むかなどを把握してもらってから。これらの治療を運動療法と組み合わせて行うことでようやく効果が得られるでしょう。

自宅で、スポーツクラブで行う筋肉を鍛える体操や水中ウォーキングでも専門家のしっかりした指導のもとに計画的に行うことが効果を上げるためには必要です。
単に、レントゲンなどの画像診断に基づいて行われてもあまり効果は現れません。
病院ではその点、気を付けて受診しましょう。

ブロック注射が効かない理由

ブロック注射は、副作用が少なく、安全性が高く、人間の身体の自然治癒力を活用する治療法です。
西洋医学は症状を抑える対症療法が多いですが、ブロック注射は、自然治癒力を活かせるので根本療法にもなり得る治療法です。
ただし、症状すら改善しない人や効果があっても、1回の注射で数時間しか続かない人から、2,3か月続く人までといろいろです。
また良い効果がでるまでに20回程度も続けないと出ない人から、1回目から効果が出る人までいろいろなパターンがあります。

このようにいろいろなパターンが発生する理由として考えられる3つの理由があります。
1)患者の効果に対する期待が高すぎるので効果がないと思い込む
2)ブロック注射が適切な症状ではない
3)注射技術の問題

1)は、患者がブロック注射に1回の注射で、劇的な効果を期待している場合です。
人によっては確かにそのようなケースも起こりますから、また痛みから逃れたい願望もあるので、ついつい大きな期待するのは止むを得ないことですが、このようなことは多くは起こりません。
そこで、効果が出る前に自己判断で効果が出るまでに止めてしまって、効果がないと判断するためです。
2)は、痛みの原因が神経の問題ではない場合です。この場合は、いくら続けても効果がでません。
では、全く無駄かというと神経以外の問題に痛みの原因があるという診断には結果的になります。
医師の判断力が問われることになります。
3)は、注射技術の良し悪しの問題ないので、評判の良い病院に行くより仕方がりません。
頻繁に行う治療であれば、自然にうまくなっていきますが、採血ほど多くは行われないので、経験豊富な専門医にいる病院へ行くことで予防する必要があります。

背骨の重要な2つの役割

背骨の重要な2つの役割
背骨(脊椎)は、人間の身体を支える役割に加え、神経を守るという重要な役割もまた果たしています。
背骨は、サイコロ状の形状をした椎骨が積み重なって構成されています。
椎骨と椎骨との間には、クッションの役割を果たしている椎間板という組織があります。
それぞれの骨は、じん帯で連結され、椎骨、椎間板、靭帯、筋肉などと連携し、人間の二足歩行の姿勢の維持と
着地の際の衝撃を吸収するという重要な働きをしています。
これらのバランスが崩れると姿勢が悪化し腰痛を起こす原因となります。

背骨を構成している一つひとつの椎骨は前方部分が椎体と呼ばれ、後方部分は椎弓と呼ばれています。
そのほか棘突起、関節突起などから椎骨はできています。

そして、背骨には「椎孔」という箇所があり、この部分が連なって「脊柱管」ができています。
この脊柱管の中に、脊髄が収納され、多くの神経が頭部から腰部まで走り、そこから枝分かれして、下肢へ走って行っています。
腰部で脊髄からの神経は「馬尾神経」となり、枝分かれした神経の束は「神経根」と呼ばれます。
神経根は脊柱管から背骨の外へ出て、「坐骨神経」や「大腿神経」となります。

背骨には、たくさんの神経が通り頑丈にその神経を保護する役割を担っています。
この背骨に異常が起こると、神経を刺激したり、損傷を与えることになり、痛み、痺れが生じます。
保護機能を完全に失うほどの衝撃が加わると神経が完全に破壊されることで、下肢が麻痺することになります。

 

腰痛に影響する筋肉

腰痛は人間が2本足で歩行を始めたことによる物理的に無理な姿勢から生じています。
それは、4つ足から地球の重力に対抗して2本足で直立して立つことが原因です。
そして、その姿勢を維持できているのは、筋肉のおかげです。
このとき身体を直立させるために働いている筋肉を抗重力筋といいます。

加齢によって腰が曲がったり、姿勢が悪くなるのはこれらの筋肉の衰えが原因です。
抗重力筋には、下腿部後側にある下腿三頭筋、大腿部の表面にある大腿四頭筋、お尻にあるでん筋、背骨の下背部にある縦長の脊柱起立筋、腹部にある腹直筋の5つが大きく分けてあります。
この中で、特に腰痛に関連が深いのは、でん筋、脊柱起立筋、腹直筋です。

背骨の中の腰椎部は、直線運動、回転運動など大きな動きをする部分ですが、この腰椎をしっかりと支えているのが脊柱起立筋と腹直筋です。
この2つの筋肉は単独の名称ではなく更に細かな筋肉に分かれています。
脊柱起立筋は一般的には、背筋と呼ばれ、また、腹直筋は一般的には腹筋と呼ばれています。
これらの筋肉に加え、椎骨、椎間板、靭帯などがバランスを持って姿勢を維持しています。
このバランスが崩れると姿勢が悪くなり、その結果、動きが悪化、痛みを感じる腰痛へ発展していきます。
別の言い方をすると、これらの筋肉は腰椎などを守るコルセットの働きしています。
これらの筋肉を鍛えることで、背骨を支え、姿勢を正しく、しっかりと保持できるようになります。
筋肉が弱いと、背骨に与える負担が大きくなり、腰痛を起こしやすくなります。

これらの筋肉を効果的に鍛える運動を行うようにすることで腰痛の予防、再発防止が可能になります。

保存療法 AKA法とは

AKA法とはAKA博田法とも呼ばれる日本の博田医師が1979年から開発を始めたという手技による治療法です。
AKA法は、開発当初は動きに制限のある関節を回復させることを目的として始められましたが、研究途中で関節の可動性を調整することと身体の痛み・不調などが関連しているのではという仮説を立てられることが判明し、更に研究が進められた方法です。

AKA法が修正を目的とする基本は、「仙腸関節」と呼ばれる箇所で、この関節のわずか1ミリから2ミリの歪みを捉えて調整することにあります。
この関節は最大での4ミリしか動かないので、調整の治療は非常に微妙で難しい情報です。
ただし、この関節だけにこだわるのがAKA法ではなく、体中の関節を調節することも行われます。
AKA法は、痛みを抑制する鍼灸や整体、カイロプラクティックのように痛みを直接軽減させるための治療法ではなく、本来の役割・目的は痛みの軽減ではなく、間接可動性の向上であって、痛みは結果的に軽減するという考え方に立っています。

AKA法による手技施術が適している病気・症状は下記となります。
・腰痛椎間板ヘルニア
・変形性膝関節症
・変形性股関節症、その他関節の機能障害が原因となって起きている症状 等

逆にAKA法による手技施術が適していない病気・症状は下記です。
・内臓や神経系によって起きている痛み
・化膿性関節炎
・悪性腫瘍 等

AKA法の問題点は、1ミリから2ミリのわずかな歪みを手の感覚で感じ取り微調整を加えるので熟練、集中力が要求される治療法で施術者が少ないこと、そのために施術を行っている病院が少ないことです。また、1人で診察できる人数が少ないことです。
2008年現在で、AKA法を行う医師は全国に58人しかいません。
AKA法は病院で行われますが保険診療外で費用は、病院によって異なりますが、初診料は1万円で、治療1回当たり1万円弱です。

AKA法に対する批判としては、仙腸関節の動きを改善することで、痛みが解消されるという現が理論的には解明されていないという点があります。

病院で行なわれる治療及び最近の外科手術

腰痛で病院に行くとどのような治療が行われるのか気になる人もおられるかと思います。
特に手術が行われることに関しては気になる人が多いことでしょう。
一般的には、整形外科では「X線レントゲン検査」「CT検査」「MRI検査」などの骨・関節や筋肉などの詳細を検査することができます。
これらの検査を必要に応じて受けることによって、身体の状況が正確にわかります。
民間療法や整体、マッサージなどの手技療法では触診による判断となるので、身体の状況の把握を行うことにおいては正確性、客観性においてどうしても劣ります。
腰痛は内臓疾患、がんなども原因として起きるので、まずは整形外科で最初に診察を受けることが必要です。
ただし、では整形外科だけで腰痛その他の病気が完全に治療できるかというとそうではないところに腰痛などの治療の難しさがあります。

整形外科を受診すると、内臓の疾患や婦人科系疾患などが疑われると適切な科を受診を紹介されることがあります。
筋肉や関節、骨、椎間板などに絡む腰痛と判断された場合は、その症状に応じて緊急性がない限り、まずは「保存療法」が行われます。
しばらく保存療法を行って、症状が軽減されないと局所麻酔薬など使用するブロック注射が行われます。
これでも、症状が軽減しない、またはひどくなる、痛みで耐えられないなどの場合は手術が行われます。

手術は余程、痛みがひどくない限り嫌なものです。
多くの患者が医師から進められても拒否反応を起こします。
しかし、最近は手術方法が進化して、身体への負担が小さくなっています。
全ての症状に適用できるわけではないですが、手術時間も30分、入院に1泊ですむような手術も可能になっています。
身体を切開するのも数ミリ程度で出血も少なく、身体への負担が小さいので高齢者でも手術が可能になっています。

以前は、数センチ切開し、その下の筋肉を剥がすような手術方法であったので医師も簡単に勧められない状況でした。
尚、保存療法としては、薬物療法、運動療法、理学療法、マッサージ療法、神経ブロック療法(注射)などがあります。

腰痛に良い運動で腰痛悪化

腰痛の予防や再発防止に運動を行うことは非常に大切ですが、適切な方法で行わないとかえって悪化することがあります。
例えば、水中ウォーキングなどは身体への負担が小さくて、高齢者も無理なく行えるので医師からも勧められることがあるかと思います。
しかし、場合によっては、かえって悪化するばかりでなく、ぎっくり症を誘発することもあります。
理由は例え温水プールであっても、1時間もプールに浸かっていると運動をしていても身体を冷やしすぎることに原因があります。
水中ウォーキング自体は効果があっても身体が冷えることで逆効果になります。
運動後は、身体を温めるために入浴してお風呂で身体を温めるようにしましょう。

また、水中ウォーキングよりも手軽に行えるジョギングも、一般的には腰痛に効果がありますが、人によっては悪化することも報告されています。
この明確な理由は不明ですが、個人差や腰痛の原因によっては、万人に共通して効果があるとは限らないので、悪化するようであれば運動療法を無理して行わないことも重要です。

腰痛がひどくなるパターンのいろいろ

腰痛は実にいろいろな原因でひどくなります。
その中には、よく知られているものから意外なケースまであります。
ここでは、そのような事例をいくつか紹介します。

1)太りすぎ
太りすぎが腰痛の原因であることは良く知られていることですが、どれくらい率で起きやすいかまではあまり知られていないのではないのでしょうか。
30代から50代の男女別の腰痛で治療を受けた人約55,000人をBMI25で区切って調査したところ、BMIが25以下の人は、25以上の人に対して、以下のような率で腰痛の受診率が高い結果となっています。

・男性
30代 約24%
40代 約30%
50代 約19%
・女性
30代 約45%
40代 約25%
50代 約30%

以上のデータは病院で腰痛の診察を受けた人の率で、腰痛があるが病院での受診はしていない人のデータとなっています。

一方、BMIが30以上で運動量が1週間で300キロカロリー以下の人の腰痛発症率は、BMIが25以下で1週間の運動量が600キロカリー以上の人を比較すると、太っていて、かつ運動しない人は腰痛が約2倍多いというデータも報告されています。

2)喫煙
群馬大学医学部の報告によると毎日21本以上たばこを吸う人が、腰痛になるリスクは非喫煙者の1.36倍、1本から20本吸う人に対しては1.29倍となっています。
たばこを吸うことによる腰痛悪化の原因は、血行不良による筋肉の収縮や、同じく血行障害によってコラーゲンが生成されずに椎間板が傷むと考えられています。
1日に吸うたばこの量が10本増えるごとに1.1倍になるという別の研究報告もあります。

3)飲酒
飲酒が腰痛に悪いのは、アルコールによって体内の活性酸素が増加し筋肉など身体に緊張感を与え、血行不良が生じて腰痛を引き起こします。また、内蔵が痛み、その痛みが神経を刺激し、腰痛を感じるとも言われています。
その他の理由として、飲酒によって感覚が鈍くなり、腰に悪い姿勢を続けても酔っているときにはあまり感じないので、悪い姿勢を続けて、酔いが覚めてから無理な姿勢による腰の痛みを感じることでも起こります。

少量であれば、百薬の長と言われるアルコールですから、飲みすぎないようにしましょう。
少量であれば、腰痛にも対する悪い影響は少なくて済みます。
そして、同じ飲むなら、身体をあまり冷さないように焼酎のお湯割などにすることで多少腰痛の可能性を軽減できます。

4)ストレス
ストレスが腰痛と関係があるのは、ストレスによって痛みを脳に伝えるメカニズムに異常が生じ、小さな痛みを強く感じるようになることに原因があると言われています。
特に原因不明の腰痛ではストレスによる腰痛の可能性があります。

福島県立医科大学附属病院では、この問題に対して、整形外科と心身医療科が連携し、身体とストレスを感じる心の両面から腰痛治療を行い原因不明の腰痛に効果を上げています。

5)柔らかすぎるソファ、ベッド
柔らかいクッションのソファやベッドは腰が沈み込んで、腰が丸くなり腰に強い負荷をかけています。立っているときよりは身体全体として疲れないので楽に感じますが、腰には逆に負荷を強くかけることになっています。

PageTop

腰痛改善,解消ストレッチ「福辻式」DVDのサイドバナー

リンク集

カテゴリー別記事

月別記事

最新記事




HOME - ぎっくり腰 - その他 - 体操,ストレッチ,運動 - 原因 - 器具 - 地域 - 整体,ツボ - 治し方,直し方 - 病院,治療 - 症状 - 筋肉,骨格 - 脊柱管狭窄症 - 腰椎すべり症,腰椎分離症 - 腰椎椎間板ヘルニア - アーカイブ - 相互リンクとお問い合わせ