サルコぺニアとは

サルコぺニアとは

腰痛の予防、再発防止に腹筋、背筋の筋肉が大きな役割を果たしますが、その筋肉が、高齢になると否応なく減少していきます。
そして、日本で急速に進む高齢化社会では、腰痛のみならず、高齢化によって生じるサルコぺニア(Sarcopenia)が大きな問題になりつつあります。

サルコぺニアのとは、筋肉が減少すること、減少していることです。
加齢によって誰にでも生じる現象です。
筋肉量のピークは、25歳から30歳くらいで、50歳くらいまでは緩やかに減少し、50歳を過ぎると急激に落ちていきます。
この意味では、50歳からは、しっかり筋肉を鍛えることが重要となります。
ただし、国民病ともいえる腰痛は50歳代になってから急激に増加するという傾向は調査では現れていません。

サルコぺニアは、腰痛のみならず、身体全体の筋肉の衰えを促すので、大きな健康上の問題となります。
寝たきりになる可能性が高くなるほか、嚥下筋、呼吸筋が弱まると嚥下障害・呼吸障害を起こしやすくなり命に関わる問題を引き起こすからです。
現在、脳卒中などの脳血管障害が寝たきり、嚥下障害原因の1位ですが、寝たきりの原因には、転倒による骨折も大きな比重を占めています。
特に女性に限ると、脳血管障害と同じ程度のウェイトを占めています。
男性に比べ、筋力がない、骨粗しょう症にかかりやすいことが要因でしょう。たとえ、長生きできても寝たきりでは、QOLは最悪となります。
そして、脳血管障害に次ぐのがサルコぺニアとも言われています。
サルコぺニアになる原因は、加齢、活動、栄養、疾患の4つが考えられています。
「活動」の意味が分かり難いですが、これは廃用症候群と言い、寝たきり状態、安静状態が長く続くなど運動をしないことで筋力が衰えることです。

安静にして動かないことで、筋力は急速に衰え、回復には長時間かかります。
安静による筋力低下は、1週間で約20%低下、3週間も経過すると半分以下になると言われるほど急速に減少していきます。
しかし、回復するには、その数倍の期間を要します。

禁食期間が長いと嚥下筋が少なくなると言われています。
サルコぺニアを引き起こす疾患には、侵襲(身体に悪い影響を与える手術や外傷、骨折、やけどなど)、感染症(結核,HIVなど)、膠原病、慢性心不全、慢性腎不全、慢性呼吸不全、肝不全、がんなどのよる悪液質(栄養状態が悪いこと、脂肪と骨格筋両方の消耗などのこと)、神経筋疾患などがあります。
サルコぺニアになると悪循環が発生します。腰痛だからいって無理をしないで運動を控えると、そのことで筋力が弱まり腰痛だけでない深刻な問題も引き起こしてしまします。