腰痛

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腰痛チェック

つらい腰痛でお悩みの方へ。体操,ストレッチのDVDで腰痛を改善、解消しましょう!椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、腰椎分離症も適応です。

腰痛の代表 椎間板ヘルニアの最新治療法

腰痛の代表ともいうべき「椎間板ヘルニア」の外科手術は、最近では、背中にわずか15ミリの大きさの傷口から、内視鏡を用いた手術が行われるようになってきています。

椎間板ヘルニアは、背骨の骨と骨の間にある軟骨である椎間板が、本来あるべき位置から、変形することで飛び出し、神経を圧迫することで腰痛や下肢痛を生じます。
中には、飛び出した椎間板が神経を圧迫していても必ずしも痛みが生じないケースもあったり、椎間板ヘルニアの中には、保存療法で痛みを取り除き、しばらく経過を観察していると、何もしなくても自然に飛び出している部分が小さくなって神経の圧迫も弱まり痛みがなくなることも見うけられます。
このため、慌てて手術をするケースは限られています。

都内にわずか9人しかいない日本整形外科学会認定の脊椎内視鏡下手術・技術認定医のひとりである板橋中央総合病院脊椎脊髄センター長の中小路拓医師によると、椎間板ヘルニアの手術が適用されるのは、保存療法で痛みが取れない人、足に力が入らない、排尿障害が生じている人など全体の10~30%程度に留まります。

神経は圧迫が長く続くと手術で圧迫を取り除いても元に戻らない、つまり症状が治らないので、このような場合は、早めの手術が必要になります。
最新の内視鏡下での手術は、傷口が15ミリと小さいので身体への負担が小さくて済み、術後の疼痛も少なく、入院期間も4日間程度で終わります。

外科手術以外の治療法には、「選択的神経根ブロック」という日帰りで神経の痛みをシャットアウトする方法や、
「持続硬膜外ブロック」という、細いシリコンの管を患部に通し、5~7日間の入院で微量の麻酔薬などの薬剤を注入していく方法などがあります。
持続硬膜外ブロックで、痛みが消えないときに、椎間板の中の髄核を吸引する「経皮的髄核摘出術」などの治療法も行われます。

腰痛の原因には、「腰部脊柱管狭窄症」という病気から痛みが生じていることもあります。
神経を取り囲んでいる脊柱管が加齢などで変形して、狭くなり神経を圧迫して痛みを引き起こします。

腰部脊柱管狭窄症は狭くなった部分が、椎間板ヘルニアのように自然に元に戻るというようなことは起こりません。
そのため、腰痛の原因がなんであるかを適切に見分けることが腰痛の痛みを取るには必要となります。

日常生活での、椎間板ヘルニア予防法は、以下の通りです。
・メタボにならない。
・お腹が前に出て腰が引いた姿勢をとらない。
・背筋をストレッチする(仰向けに寝て、片足ずつ両手抱えて胸に近づける)
・腹筋を鍛える(仰向けに寝て膝を立て、肩甲骨を10秒間持ち上げる)
・背筋を鍛える(仰向けに寝て膝を立て、お尻を10秒間持ち上げる)
・ 腹筋・背筋で、これを10回繰り返す。
・7時間程度の睡眠時間、規則正しくバランスのとれた食事を行う。
・腰痛が長引くときには、専門医の診断を受ける。

骨のゆがみの原因

骨が歪む原因は、ストレス、食事、電磁波、かみ合わせ、事故の5つに大きくは分けられると言います。
最後の2つは、物理的なことなので、理解できますが、前3つは重金属の食事という訳ではないので食事を含めて、ストレス、電磁波が骨の歪む原因とは容易に信じられません。
この5つを知って、その原因にあった治療を受けることが重要になります。

事故は、単純明快で衝撃が加わることで、関節が歪むことがあります。

かみ合わせは、放置すると、まず頭がい骨に歪みが生じ、そこから骨盤、背骨の歪みに発展していきます。

ストレスは、かみ合わせと本質的には同じと考えられます。人間は、ストレスを感じると奥歯を噛みしめるようで、その状態が長く続くとあご、頭がい骨の関節を歪めるだけでなく、首、肩、そして、筋肉がアンバランスになって腰痛を引き起こします。

食事は、食事の内容以外にも、食事を取る時に片噛みをしたり、頬杖を付くなどをすることで顎が横方向にずれ、首、肩の筋肉が緊張し骨盤まで歪んでいくと考えられます。
また、かたよった食生活で内臓のバランスが崩れると、それが骨を歪ませることにもつながると考えられています。

電磁波が原因という理由はあまり明確に説明されている文献は見当たりませんが、携帯電話が普及するまでは、ほとんど見られなかった、電磁波による身体、骨の歪みが多くなったということから、原因説となっているようです。
ただ、歪みの原因が電磁波であるという判断をどのようにして、増加しているという結論を得ているのかは不明です。

ナプラパシー療法が治りにくい疼痛に有効

ナプラパシー療法とは、脊椎指圧療法の一種で、マッサージの他、栄養カウンセリング、温熱・超短波・コールドレザーなどの理学療法を用いて靭帯、腱、筋肉をの痛みを治療する療法のことです。
腰痛、頭痛、頸部痛、膝部挫傷、坐骨神経痛、肩痛およびテニス肘などに有効であるとされています。

このあまり知られていない療法が、腰痛、頸部痛患に対して行われた最新の研究で、医師によって一般的な助言を受けて治療を行った群よりも、ナプラパシー療法を受けた群の患者が、疼痛が緩和したのが27%高く、身体障害のリスク軽減率が18%高く、全体では一般的な医師の指導による群に対して回復が良かったと感じている比率が44%高いという結果がわかったということです。

ナプラパシー療法に関しては、日本では「ハウザー食」という健康食で知られるドイツ生まれのハウザーが、このナプラパシー療法を学び、それをベースに独自の健康法を開発し、ハリウッドの女優グレタ・ガルボを始めとして支持を得たことでも有名です。

骨が歪むのは、食事やストレスも原因ということもあるので、食事をも含めたアプローチは長い目でみて効果が高い可能性は十分考えられます。

因みに、ハウザーが著した"Look Younger, Live Longer"は、アメリカで大ヒットし、世界37カ国語に翻訳される大ベストセラーとなっています。
その内容は、健康、美容、生活方法にわたっています。
5つの食品(ビール酵母、スキムミルク、ヨーグルト、小麦胚芽、黒糖蜜)と野菜ジュースに含まれている生きた物質が病気を治すと主張しています。

京大、チタン人工骨で腰痛除去

京都大の藤林俊介助教らの研究チームが、チタン製の人工骨を使用した慢性的な腰痛を取り除くための新しい外科手術の第1例目に2009年に成功しています。
今後、更に5例の同様の外科手術を行って、早期の臨床応用を目指すということです。

これによって、従来は、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症などの腰椎変性疾患に対しては、
患者の骨盤の一部を採取して、腰椎に移植するという外科手術が主に行われていましたが、この方法は患者への負担が大きい方法です。
しかし、人工骨を使うことで、手術時間の短縮、安全性の向上、患者負担の軽減になるといいます。

椎間板の衰えなどで、骨がずれ、神経を圧迫している腰椎部分に埋め込むと、人口骨の隙間に骨細胞や血管が入り込んで骨が再生され、周囲の骨とも結合して、腰椎が安定し、神経への圧迫がなくなり、痛みを取れます。

チタン自体は人工骨の材料としては新しいものではないだけに、腰痛の手術に用いられなかったのはなぜか疑問ですが、患者の負担が軽くなって、安全性が高まるということは、高齢の患者のみならず歓迎されます。
既に3年近くたっているので、もう一般的な手術方法になっていると思われます。

腰椎変性疾患 外科手術の遅れの問題点

腰椎変性疾患とは、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症などの総称する疾患で、特徴的な症状は下肢のしびれや痛み(坐骨神経痛)、知覚障害や運動障害です。
病変部位となる下位腰椎は、頚椎とは異なって神経根が存在するのみなので、そのためにおきる症状は神経根症となります。

ある整形外科医は、保存療法の弊害を自身の診察経験から訴えています。
保存療法で痛みが軽減しない場合、どうしても、腰や下肢の痛みをかばって、痛みの少ない方に体重をかけて痛みを軽くしたり、腰を前に曲げて痛みやしびれを軽くしたり、座っている時には片方の腰を浮かしたり、ねじって痛みを軽くするなどの生活をすることになります。
この結果として、痛み・しびれの長期化は側彎変形・ねじれなどの大きな問題が腰椎に発生し、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症などが2つ、3つと合併して起こるなど腰椎変性疾患を複雑かつ難治性にしていきます。
そうなると、保存療法も外科手術もできなくなります。
長く保存治療を続けてきた70歳後半から80歳を過ぎた人にこのようなケースが多く見られると嘆いています。

もう少し、分析を深くしてもらえると腰痛治療の問題点が明らかになるように思えます。
患者が我慢し続けて悪化させたのなら、もっと啓蒙活動が必要になるし、整形外科医と保存療法を行っている院などとの連携が悪かったりしているなら、そこの関係の改善が必要になります。

また、早い外科手術を行うことが100%良い結果を生むという訳ではないので、高齢化社会が既にスタートしているだけに、患者目線の患者のためを思った治療が関係機関で適切に行われることを期待したいものです。

バランスボールで筋トレ 腰痛・肩こり改善

バランスボールというと直径が60センチから70センチの大きなボールをイメージしますが、それよりははるかに小さい直径20センチほどの大きさのバランスボールを使って、家庭で手軽に行えて、腰痛対策になる運動方があります。

これだけ小さいと、家庭でもちょっとしたスペースがあれば簡単に行うことができます。
バランスボールを使う運動のメリットは、単に殻だけを動かすより楽しく行えるということ、大きいボールよりは効果が薄いですが、その名の通り、運動しながらバランスとるので、意識しないでも多くの筋肉の運動ができること、高齢者にとっては重要なバランス感覚が磨けることなどがあります。

バランスボールはリハビリテーション医学の分野で使用されていたものなので、大きな効果が期待できます。

具体的な運動の方法は以下の通りです。

1)太ももの引き締め効果
1-1)壁に背中を付けて、両足を一歩、前に出して壁に寄りかかります。
  両足のつま先は正面に向けます。
1-2)腰にバランスボールを挟み、ゆっくり腰をふくらはぎが床と平行になるまで
  落としていきます。
  両手は、腰にあてます。
1-3)同じスピードで、腰を上げていきます。
  このとき、膝は伸ばしきりません。
  体力にあわせて、5回から10回行います。 

2)お腹の引き締め、胸・上腕の筋肉アップ 
2-1)両足を閉じて、うつ伏せになり、バランスボールを膝の下に置き、
  両足は膝から下を上にあげます。
2-2)両手は、胸のところで、腕立て伏せをするように、肘を少し開いて立てます。
2-3)その姿勢からゆっくり、肘を伸ばして、腕立て伏せの要領で上体をゆっくり
  持ち上げます。
2-4)同じスピードで、上体を元に戻します。
  このとき、肘は伸ばし切らないようにします。
  体力にあわせて、5回から10回行います。 

3)腹筋下部、太もも引き締め
3-1)両足を前へ出して、膝を曲げて座り、お尻にバランスボールを敷いて座ります。
3-2)上体を後ろにそらして、両手で支えます。肘は少し曲がる程度にします。
3-3)そのままの姿勢から、両足を上体に近づけるようにゆっくりと引き上げていきます。
  胸につけるまで引き上げる必要はありません。
3-4)同じスピードで、両足を元に戻します。
  体力にあわせて、5回から10回行います。

腰痛の予防・改善には、胡坐すわりで、お尻の下にバランスボールを置き、腰を前後左右、回転させることで、腰、背中の筋肉をほぐすことができます。

バランスボールの空気は、8割程度入れて、パンパンにはしません。
空気が入りすぎていると、バランスがとりにくくなります。
その場合は、空気を減らし、バランスを取れにくくして運動を行いたいときは、もっと空気を入れるなど調節します。
トレーニング用のバランスボールは、全体重をかけても簡単に破れず、破裂する場合も、徐々に空気が抜けていくように作られています。
そのため、思わぬ事故も起きにくくなるように考慮されています。
そのため、バランスボールは、スポーツ店でバランスボールを使ったエクササイズ専用のものを購入します。

腰痛予防 スクワットの正しい方法

女優の森光子が高齢でありながら、非常に元気に演劇の舞台を務めているのは、健康法にスクワットを取り入れていることにあると言われています。

スクワットは、腰痛や膝痛、背筋強化、その他多くの筋肉を鍛えることができて、トレーニングの王様と呼ばれ、スポーツ選手は必ず行っているという運動です。
もともとは、スクワットはアスリート専用のトレーニング法だったそうです。

最近では、年末の恒例の24時間チャリティ番組でマラソンを行った元日本テレビの徳光アナウンサーがマラソンに先立ってスクワットで体力作りをしたということでも話題になっています。
本人スクワットで体調が良くなったことをテレビで発言していました。

森光子女優、徳光アナウンサーと高齢者が、若者でもきついようなことができている理由の一つにあげても良いようなスクワットですが、このスクワットのやり方を正しく知っている人は少ないと言います。

スポーツ選手ですら、スポーツにとって基本運動のスクワットを正しく理解していないそうです。
その理由は、まず、スクワットを膝の屈伸運動と誤解していることにあります。

スクワットは、股関節の屈伸が正しい理解です。
スクワットのフィニッシュフォームが、スポーツの世界で良く言われる「ためを作る」「腰を落とす」姿勢です。

そして、スクワット運動を行うときに注意したいのが、骨格のアライメントです。
骨格のアライメントとは、骨が関節と靭帯、筋肉でバラバラな方向に結びついているのではなく、それぞれの骨が、合理的な方向に様々な角度で整然と並んでいます。
これが悪い姿勢などで崩れると、体幹が歪み、股関節痛、腰痛、ひざ痛に結びついていきます。
ひどくなると内蔵にも悪影響を与えます。

スクワットを行うときに、正しく行わないと骨格のアライメントが崩れて、スクワットの効果が得られるどころか悪い効果しか得られなくなります。
正しいスクワットの方法は、部屋の四隅の壁の直角部分に軽くお尻が触れる程度に立ち、両足の膝が両側の壁に付くように開いて、そのままの姿勢で、お尻が壁から離れないようにしながら、膝が直角になるまで腰を落として行います。

股関節が硬いせいもあって、今まで自分が行っていたスクワットとは異なり、この方法で行うと股関節にかなり力が入ります。
今までは、膝に意識がいっていましたが、股関節が痛いせいもあって、非常に意識が股関節に行きます。
個人的な感想ですが、何となく、非常に効くという感覚があります。

背骨・骨盤の歪みが原因と気にしすぎは良くない

一般的に姿勢が悪くなる原因は、背骨・骨盤が歪んでいるからとして背骨・骨盤矯正の必要性が強く世の中で叫ばれているので、例えば、姿勢が悪いから猫背になるというような声が多く聞かれます。
背骨や骨盤の歪みは悪であるという見方が強く、骨格の歪みを矯正してなくしたいという人が多くいます。

このような思いを持つ人は、特に腰痛や肩こりなど姿勢が悪いことが原因の一つで発症する症状を持っている人に多いと言われています。

しかし、カイロプラクティックの専門家によると、この意識を強く持ちすぎると、逆に弊害が増加するということです。
決して、姿勢を良くしようという気持ちは悪いことではないのですが、気にしすぎると弊害がでるということなので注意をした上で、姿勢を良くするようにしましょう。

気にしすぎることによる主な弊害は、以下の通りです。
1)腰痛・腰痛などの症状の慢性化
・実際の症状はたいしたことがないのに姿勢が治っていないと、いつまでも痛みを「心」で感じるようになる。
2)ストレスの増加
・治らない肩こりや腰痛などを歪みのせいにして健康に自信を失いストレスを感じる。
・自分の姿勢・動作に恐怖心や不安感を抱きストレスを感じる。
・姿勢が悪い自分を責めてストレスを悪化させる。
・姿勢の悪さやゆがみを理由にして「心」が、症状を悪化させ、痛みの範囲を広げてしまう。
・家族の姿勢なども気になり、そのことでストレスが増加する。

姿勢を良くするという強い気持ちを持つことが、精神的にプラスに働かないでマイナスに働くと、精神状態が不安定になり続けます。
その結果、交感神経系の働きが活発になって優位に働き、心身の緊張がいつまで続き、筋肉が緊張し、血行不良になって痛みが増加し、それが慢性化してしまいます。

姿勢が良いことは好ましいので、努力はした方が良いですが、あまりにも気にしすぎるのは、上記のような理由でマイナスの効果しか生まなくなります。
ダイエットでも同じですが、他人から見ると十分に痩せているのに、まだ太っていると思い込んでダイエットに励みすぎて健康を害するのと同じようなことと言えます。

神経刺激療法の詳細

慢性の腰痛などの特定のひどい痛みがある場合は、その治療に神経刺激療法があります。
この治療法は、疼痛の原因を治癒するのではなく、本来の痛みの信号が脳に届く前に遮断し、別の人為的な信号によって、一種の知覚異常(パレステジア:冷たい物を熱いと感じるなどの錯覚)を引き起こして、痛みが無くなるようにする、痛みを軽減させる治療法です。

一般的には、疼痛のレベルが実施前に比べて50%以上、軽減すると神経刺激療法は成功であるとみなされます。

2008年頃から行われ始めて、注目を集めている治療法で脊髄神経の「痛みを伝える感覚神経」に対して、人為的な信号を流すことで、本来の痛みを伝える信号を人為的な信号に置き換えることで行われます。
結果として、脳は痛みの信号を受け取らないので、「痛みを抑制」することが可能になります。

痛みを伝える神経を破壊して、痛みを遮断する高周波熱凝固法とは異なり、神経そのものを破壊しないので、身体への負担も少なくなります。

ただし、この神経刺激療法は、体内に人為的な信号を流すために、擬似的に生体電流を発生させる大きさが直径で3cmから7㎝の特殊な器具を身体に埋め込む必要があります。
埋め込む前に、効果を確認するための仮手術を行い、効果があることを確認してから行われます。
また、この治療法は、あらゆる疼痛に対して、またすべての人に対して効果があるとは限らないので、事前に病院とよく相談して、仮手術でその効果を確認してから行うということが必要になります。

身体に埋め込んだ機器には電池で動作し、その寿命は2年~5年です。
電池の寿命が切れると、電池交換をするための再手術が必要となります。

健康保険が適用される治療法です。
初期は、神経に埋め込む機器の生体電流を発生させる電極は1本でしたが、最近は患者の痛みの程度に合わせて、複数の電極を活用する他、対象となる症状や痛みの程度にも幅が出てきています。

高周波熱凝固法の詳細

痛みのひどい慢性腰痛などに対しては、局所麻酔薬などを痛みのある患部に注射する硬膜外ブロック、神経根ブロックなどがありますが、これらの治療で疼痛が収まらない場合に行われる治療法に、神経を破壊することによよって、効果の実現と痛み抑制の期間の長期化・持続化を実現する治療法に「高周波熱凝固法」があります。

この治療法は、ブロック注射と同じ「神経ブロック」による痛みを伝える神経に対して、痛みが伝わらないようにする治療法です。
ブロック注射は「局所麻酔」によって神経を麻痺させ、痛みを抑制するのではなく、熱によって神経を凝固 (変性) させることで麻痺させ痛みの伝達をブロックします。
ブロック注射は、痛みを感じる感覚神経を麻酔で麻痺させて痛みをブロックするのに対して、高周波熱凝固法は、痛みを感じる感覚神経の通り道をブロックすることで痛みを抑制します。

高周波熱凝固法の治療は、高周波熱凝固法専用の針を対象となる神経に刺してそのまま発熱させて、その熱で神経を形成しているタンパク質を凝固させて行われます。
凝固した部分の神経は、痛みを伝える電気信号である生体電流が流れないので、脳が痛みを感じることが無くなります。

治療対象となる神経が「感覚神経」であれば、「高温」で神経を凝固させ、「運動神経」が含まれているときは、運動神経への影響が大きくならないように「低温」で凝固させます。
治療時間は30分~1時間と短くて済みます。日帰りでも可能ですが、安全を見て、通常は1泊2日で治療が行われます。

ブロック注射の持続効果は1~2ヶ月ですが、高周波熱凝固法の持続効果は、熱によって凝固した神経が再生されるまで持続するので2年程度と圧倒的に長い期間持続が期待できます。

また、薬物を使わないので副作用の心配がないこと、痛みの伝わる神経に直接、行うので疼痛を抑えるのに、効果が高いというメリットがあります。
ただし、再生してくるとは言え、神経を傷つけることになるというデメリットがあります。

慢性疼痛の治療法

腰痛など長引く慢性疼痛の治療は、ペインクリニック専門医らが、患者の疼痛レベルや症状に合わせて以下のようなレベルに分けて段階的に行われます。
レベル1の保存療法から始まり、侵襲的な治療法に移行していきます。

レベル1:
・安静
・運動プログラム
・痛み止めOTC薬使用
・非ステロイド抗炎症薬(NAAID)使用
・リハビリテーション実施(理学療法、作業療法、マッサージ療法、カイロプラクティック療法など)
・経皮的電気刺激療法(TENS)
・認知行動療法

レベル2:
・神経ブロック
・オピオイド投与
・神経破壊
・冷却療法
・高周波(RF)凝固療法

レベル3:
・外科手術
・神経刺激
・埋め込み型薬剤注入ポンプ
・神経遮断

これらは一般的な指針であり、患者の痛みの程度、過去の治療に対する患者の反応、担当のペインクリニック専門医の判断によって異なることがあります。
実施は、ペインクリニック専門医らが患者を十分に診断した後に、患者と主治医によって治療法が決定されます。

1)レベル1の治療法の詳細

1-1 運動プログラム
ウォーキングなどの軽い運動をおこなうことで、エンドルフィンと呼ばれる体内で生成される天然の痛み止め物質の放出を促し、疼痛の軽減を図ります。
同時に、運動によってストレスが軽減します。
また、身体の柔軟性や筋力、持久力が向上するとともに、働きが低下していた筋肉が鍛えられ、疼痛の原因となっている筋肉の代わりの役目を果たすようになります。

1-2 痛み止めOTC薬
OTC鎮痛剤(アスピリンやアセトアミノフェンなど)、OTC抗炎症薬(イブプロフェンなど)を使用し、ベッドで安静にします。

1-3 非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)
OTC薬で疼痛緩和が得られない場合、非ステロイド抗炎症薬を使用します。
副作用に、胃腸障害、気管支喘息(アスピリン喘息)、肝臓・腎臓障害があります。

1-4 リハビリテーション
理学療法、作業療法、マッサージ療法、カイロプラクティック療法などを利用して、身体動作の維持、身体機能の向上を目的として行われます。
痛み止め薬、抗炎症薬の服用との平行など、他の治療法と併用して行われます。

1-5 経皮的電気刺激療法(TENS)
経皮的電気刺激(TENS)療法とは、末梢神経に電気インパルスを加えると、疼痛の信号が脳に伝わることを遮断できることを利用して、疼痛部分の皮膚に細い針のような電極から電気インパルスを加える療法のことです。
また、痛み止めの効果をもつ体内物質エンドルフィンの放出が期待できるとも考えられています。

1-6 認知行動療法
慢性疼痛の痛みがひどい場合など、患者の精神的負担が大きく慢性疼痛治療を行うに当たって、十分な効果を上げるには心のケアが必要になることがあります。
個別にカウンセリングして、患者の精神状態をコントロールするために、リラクゼーション技術、イメージトレーニングなどの手法が用いられます。

2)レベル2の治療法の詳細
レベル2では、レベル1より身体の負担、費用の負担が大きくなる侵襲的な治療法が行われます。

2-1 神経ブロック
疼痛を引き起こす神経に対して、局所麻酔薬やステロイド薬を注射することで、麻痺させる疼痛を緩和させる治療法です。
また、神経ブロックを行うことで、神経を刺激して疼痛を引き起こすと考えられる神経周囲組織の腫脹が軽減され、人間の自然治癒力によって慢性疼痛が完治することも期待できます。

2-2 オピオイド投与
レベル1の治療で効果がない場合、強力な痛み止め薬であるオピオイドが処方されます。
かなりの効果が期待できますが、副作用として眠気や便秘、オピオイド依存が起こります。


2-3 神経破壊
神経破壊とは、アルコールやフェノールと言った化学物質を使用して、脊髄神経の周囲に注入し疼痛を脳に伝達する神経組織を破壊し痛みを遮断する治療法です。
神経ブロックと同じ手法です。
効果は、数週間から数ヵ月間持続すると言われています。

2-4 冷却療法
冷却療法とは、-5度から-20度のような極寒冷剤を神経にあてて、神経を損傷させ、疼痛の痛みが脳に伝わることを遮断する方法です。
寒冷剤の曝露時間の長さと強さによって、神経が受ける損傷の度合いが決まり、それによって効果は、数週間から、知覚機能の完全喪失、運動障害が生じるレベルまであります。

2-5 高周波(RF)凝固療法
高周波(RF)凝固療法とは、高周波が発するエネルギーを使用して患部周辺の神経を発熱させて、熱凝固を起こさせ、神経を伝わる疼痛信号を遮断する治療法です。
高周波(RF)エネルギーは罹患している神経のみに到達させることができるので、他の神経や罹患している神経の周囲組織を損傷させるリスクは最低限とすることができます。
この熱凝固は、1年以上にわたって疼痛の緩和の効果があり、また繰り返して行うことができる治療法です。

3)レベル3の治療法の詳細
頑固な疼痛や特定の疼痛は、レベル2でも治療法でも著しい効果が認められないことがあります。
その場合は、さらに以下のような先進的な治療法が用いられます。

3-1 外科的手術
外科手術によって、疼痛の原因を取り除きます。
また、神経に対して、外科手術を行い疼痛信号の伝達を遮断することも行われます。

3-2 神経刺激
神経刺激とは、本来の痛みの信号が脳に届く前に遮断し、別の人為的な信号(電気インパルス)によって、一種の知覚異常(パレステジア:冷たい物を熱いと感じるなどの錯覚)を引き起こして、痛みを軽減させる治療法です。

3-3 植込み型薬剤注入ポンプ
特定の疼痛に対して植込み型薬剤流入ポンプ治療法が行われます。
植込み型薬剤注入ポンプ都療法とは、脊髄周辺の髄腔と呼ばれる箇所を満たしている脳脊髄液に痛み止めを直接注入し投与します。
オピオイドなどの効果があるが、副作用もまた強力な薬の量をかなり抑制できるので、その効果、副作用を少なくすることができます。

3-4 神経遮断
外科手術の範疇に入りますが、神経遮断とは、慢性疼痛の原因である神経と周囲組織を破壊することによって、脳が疼痛を感じないようにする外科手術です。

慢性疼痛の理解

腰痛では、一過性の痛みではなく長く続く慢性の疼痛に悩むことがあります。
慢性疼痛とは、医師よって、いろいろな定義がなされることがありますが、一般的な医学的定義では疼痛が6か月間以上持続する場合に慢性疼痛と呼ばれます。

この慢性疼痛が起きるメカニズムには大きくは2つの種類があり、1つは「侵害受容性疼痛」、もう1つは「神経因性疼痛」が慢性化して起こります。
侵害受容性疼痛は、切り傷、火傷、捻挫などをして身体が傷ついたときに感じる疼痛で、患部が炎症を起こし末梢神経を刺激したりすると発痛物質が生成され、この発痛物質によって脳に痛みを伝える信号が送信され、この信号を脳が受けて疼痛が認識されます。

通常、侵害受容性疼痛は治療行為によって、疼痛をコントロールでき、身体の傷が治っていくにつれて疼痛は軽減していきます。
しかし、腰痛やがんの痛み、関節痛は完治しにくい病気であるため、長期間疼痛が持続するので慢性疼痛となります。
神経因性疼痛は、神経系が何らかの異常を起こしたり、手術などによる神経の外傷によって生じます。
神経因性疼痛は、侵害受容性疼痛に比べ、標準的な疼痛治療を行っても疼痛を軽減させることが難しい痛みです。そのため、長期間痛みが継続することになり慢性疼痛となります。

かつては、慢性疼痛に対する治療方法はほとんどありませんでしたが、医療技術の進歩によって、治療方法が増え、ペインマネジメントと呼ばれる新しい医学専門領域が現在では確立しています。

ペインマネジメントを行う医師は、一般的にはペインクリニック専門医と呼ばれますが、このペインマネジメント医によって、慢性疼痛患者に対する診断、治療、およびリハビリテーションが進化・改良されています。

ペインマネジメント医は、必要に応じて看護士、理学療法士、精神保健専門家とともにチームとして治療を行います。
ペインマネジメント医は、慢性疼痛の症状が治癒しないことを前提に対症療法として、疼痛をコントロールすることを重点において治療行為を行います。
に焦点を置いています。

慢性疼痛は、原因や治療法がいろいろあり、疼痛が時間の経過とともに頻繁に変化すること、患者の身体的活動状況、心理状態、ストレス状態、健康状態によって疼痛が変化すること、過去に成功した治療法を同じような原因の疼痛と思われる別の患者に実施して必ずしも効果があるとは限らないことなどを認識して治療にあたっています。

高齢者の腰痛

腰痛を訴える高齢者の数が高齢化社会の進展に伴い、毎年毎年増加し、多くの高齢者が腰痛を訴えています。
高齢者の「腰痛」の特徴は、ほとんどが加齢に伴う退行性変化を主な原因としています。
変形性疾患である脊柱管狭窄症、椎間板変性症が全体の約6割、骨粗しょう症、椎体骨折が約3割、がんなどが約1割です。
一般的にはがんがとなる原因の腰痛は1%前後ですので、高齢者になるとがんによる腰痛の比率が高くなります。
がんは恐ろしい病気だけに気をつける必要があります。
がんが脊椎に転移して痛みがでる腰痛の特徴には「安静時にも持続する痛みがある」、「夜間、痛みのために目が覚める」などがあります。
このような症状や体重が減る、痛みが増していくというようなときは早く専門医の診察を受ける必要があります。

高齢者の腰痛の原因は、主に以下の3つです。

1)腰周辺の筋・骨格系の異常
・加齢に伴う椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性脊椎症など
・脊椎の炎症による関節リウマチ、化膿性脊椎炎、脊椎カリエスなど
・がんの脊椎転移など
・脊椎の外傷による腰椎捻挫、圧迫骨折など
・代謝障害による骨粗鬆症、骨軟化症など
・脊柱の変形による脊柱側弯症。後弯症など
・機能性障害(疲労性腰痛・筋筋膜炎など)

2)腹部・骨盤内の臓器や血管などの異常

・胃腸:胃潰瘍、十二指腸潰瘍、虫垂炎、胃がん、大腸がんなど
・すい臓:すい炎、すい臓がんなど
・胆のう:胆石、胆嚢がんなど
・子宮:子宮内膜症、子宮がん、卵巣がんなど
・泌尿器:尿管結石。腎盂腎炎など
・血管:腹部大動脈瘤など

3)心因性
・MRI検査、CT検査などで異常がないなど原因不明の腰痛の原因に「心」の問題に原因があるとされています。

高齢者の場合は、3つの中では、1)がもっとも多いですが、2)のような内臓や血管に原因があるものもあり、その中にはがんが原因になっていることがあるので注意が必要です。

高齢者になると、重篤な疾患による腰痛の比率があがるので、これらを見逃さないように診察を受けて少なくともこれらの重篤な病気が原因でないことを確認する必要があります。
診断にはCT、MRI、骨シンチグラフィーなどの画像検査や、骨密度検査、腫瘍マーカー、骨代謝マーカー、血清免疫電気泳動などの血液や尿検査が行われます。

高齢者の腰痛の治療は、緊急をゆする場合の他は、原則的に保存療法が行われます。
最近では、高齢者でも負担の少ない手術法が開発されて、積極的に手術が行われるようになってきてはいますが、合併症の危惧があったり、全身の状態から手術ができないこともあります。

高齢者の保存療法は、副作用を伴う可能性のある薬物療法よりも理学療法や低負荷運動療法、日常生活指導、装具療法などが主に行われます。

薬物療法を受ける場合は、効果がないのに服用を続けるのは問題が起きることがあります。
例えば、骨そしょう症患者に対して、痛みを抑える目的で処方された消炎鎮痛剤を長期服用すると、骨塩量の増加が阻害される可能性があります。

高齢者の自宅療養で注意する点は、痛いと言って、運動を全くしないで寝たきりになることです。
痛みは、家族と言えども判断がつかないので、本人の言うことを信用するより仕方がない面がありますが、過度に安静にしていると、逆効果になります。
適度な運動が腰痛を改善・予防します。
腰椎コルセットや痛みを抑えるブロック療法をするなどして身体を動かすことが大切です。

高齢者は、多くの人が腰痛以外に、ひざ関節の痛みなど他の箇所の痛みも持っています。
ひざや股関節が痛むと、それは腰痛にも影響を与えます。
また、逆に腰痛が、ひざ、股関節を痛めることにもなります。
高齢者はバランスよく痛みを解消するようにすることが求められます。

アポトーシス利用治療法(新たな腰痛治療の可能性)

腰痛は、日本人の7割が一生涯の内に自覚すると言われるほど多い病気であり、高齢化が進展する中、高齢者の自立した生活や介護者の負担の面からも大きな問題となっていきます。

腰痛の原因を引き起こす原因となる背骨と背骨の間にあってクッションの働きをしている椎間板は、加齢によって退行変性していき、その機能を十分に果たさなくなり、腰痛、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などの病気の原因となります。
退行性変異に関しては、遺伝子変異が一部関与しているとの研究報告がありますが、その原因に関しては、十分解明されていません。
この椎間板の変性をコントロールできると、従来行われている外科手術に代わって、身体に負担の少ない低侵襲な治療法となります。
この方法に関して、北海道大学が動物レベルですが、椎間板細胞のプログラムされた細胞死であるアポトーシスに着目し、椎間板の変性変化を抑制することに世界で初めて成功しています。

椎間板の変性によっておこる障害に対しては、その治療には従来から脊椎固定や摘出などの外科手術が行われて、
一定の成果があがっていますが、より高齢者に対しては、外科手術では身体への負担などで、限界が指摘されています。
今後は、より身体に負担をかけない低侵襲な治療法が期待されています。

北海道大学は、椎間板細胞の変性変化にアポトーシス(プログラムされた細胞死)が関与していることを突き止
め、それを用いて、動物実験レベルでの治療に成功しています。
遺伝子レベルで、加齢による椎間板の変性をコントロールするという方法と思われます。
加齢とともに失われていくこれら椎間板の機能を細胞のアポトーシスという分子生物学的側面から治療することで椎間板ヘルニアに対する摘出術や金属を使用した外科手術に代わり、手術不要の低侵襲な治療法が期待できます。

腰痛の原因は椎間板以外にも多くの原因がありますが、高齢者にとっては、椎間板ヘルニアの比率が高く、また外科手術以外の治療法があることは高齢者には大きな助けとなります。

注)アポトーシス (apoptosis) :
アポトーシスとは、「プログラムされた細胞の自然死」のことです。
人間のような多細胞生物が、自身をより良い状態に保つためには、がんかされた細胞や、ウイルスに感染した細胞など放置することで害になる細胞を自らプログラムが起動して死滅させる仕組みです。
オタマジャクシがカエルになる際に尾を切り離すのもアポトーシスの一例です。

人間などの多細胞からなる生物では、新しく細胞ができる際に遺伝子のコピーミスが起こったりすることで、正常ではない異常な細胞であるがん細胞などが、1日に数千個もできたりしますが、これらは免疫細胞によって攻撃され死滅します。
因みに身体の免疫力が落ちたりすることで、がん細胞が分裂を繰り返しがんになる可能性が高くなります。

人間などの身体の仕組みは、それ以外にもがん細胞や異常な細胞が増えないように、アポトーシスというようなプログラムされた細胞死を用意しています。
多細胞生物では、がん化した細胞や、そのほかの異常細胞のほとんどは、アポトーシスによって取り除かれます。

尚、心臓がんがないのは、心臓の細胞は新たに細胞分裂しないので、遺伝子のコピーミスも起きず、がん細胞が生まれないまらです。
がんは、これらの仕組みによるがん細胞の抑制を超えて発生することで起こります。

人間は新しい細胞が生まれないと生きていくことができません。
しかし、そのために遺伝子のコピーミスという問題を抱えることになるという矛盾を抱えています。
心臓は細胞分裂しないので、多少の差はあるものの一生涯の心拍数に限度があると言われています。
像の心拍数はゆっくりであるので寿命が長く、ネズミの心拍数は早いので寿命は短いですが、その心拍数の一生涯での合計は、ほぼ同じと言われています。

整形外科の歴史と慢性痛

日本での運動器の慢性痛(腰痛や肩こりなど)に対する初期医療対応は、欧米と異なっているようです。

欧米では、まずかかりつけの医院(家庭医)が初期診断し、保存療法で様子を見て、必要に応じて大きな病院の整形外科、もしくは手技療法の整体、鍼灸、マッサージなどへの紹介を行っているようです。
一方、日本では、患者が自主的に動かない限りは、整形外科医が初期医療から手術までを一貫して診るようになっています。
大きな整形外科病院は、こぞって「初期治療から手術、リハビリ、社会復帰に至るまで一貫した高度な医療を提供できます」積極的に謳っています。

日本の腰痛治療はこの点で大きな問題をはらんでいます。
整形外科医は、大学で学ぶのは主として、外科手術であって、保存療法にかんしては、書籍による机上の学習が主で外科手術のプロであっても、保存療法のプロではないからです。
ところが、整形外科医を訪れる患者のほとんどは、保存療法が必要なため、保存療法のプロがスタッフとしている病院であれば初期治療から社会復帰までを謳っても良いですが、そうでない場合は問題が多いと言えます。

日本でも、欧米のように整形外科医ではなく、保存療法が専門の整形内科医や家庭医が最初に診察できるようにしていこうとする動きもあります。

更に、整形外科には、歴史的な経緯もあって別の問題も存在しています。
それは、整形外科が、歴史的に子供の骨格異常を治すことから始まっています。
つまり、視覚的に異常のある状態を元に戻す、治すということからスタートしています。
現代の整形外科の扱う範囲は、もっとも大きな病気、症状、異常を扱うようになっていますが、根本には身体の目に見える異常を元に戻すということで人体を正常に戻すという発想があります。
そのため、慢性腰痛など原因が不明の病気は対象でなかったという経緯があります。

しかも、慢性痛という概念は、整形外科で認識されたのではなく、麻酔科の医師による痛み解消の専門外来を作って、治療を行っているときに、治療しても消えない痛みがあることからこれらの痛みに対して「慢性疼痛「と名付けたということです。

整形外科医でも、同じように慢性痛に対して研究を始めていましたが、整形外科医の認識は、通常の外傷などによる痛みが傷が治っても単に何らかの理由で長引いているという考えでした。
そのため、整形外科では、全ての痛みに対して、身体や骨などの異常を探す画像検査を行うことになります。
現在の異常ばかりでなく、過去に異常が起きていなかったとその跡を探したりします。
患者に異常がなくて痛みが発生している場合は、この手法では痛みに対するアプローチの限界となります。

そこで、慢性痛の原因として考えられたのが、筋肉の使い過ぎ、動かせ過ぎ、働かせ過ぎという筋肉疲労説です。しかし、筋肉疲労がない人にも慢性痛が発生するので筋肉疲労説は慢性痛の原因ではないことが分かります。
そこで、次に、今度は「筋力低下」や「姿勢異常」という概念が現れましたが、ようやく、1990年代になって
肉体的な要因だけでは、解決できないとして、心の問題が指摘されるようになりました。

慢性痛はたくさんありますが。その中でも腰痛は、原因が見当たらない慢性痛の代表と言えます。
多くの腰痛患者がいながら、多くの整形外科医が慢性の腰痛に対して積極的に立ち向かえなかったのはこのような歴史的経緯があるためと言われています。

整形外科医は、更に悩むことに直面します。
それは、身体の異常が見られた箇所を外科手術を行って正常に戻しても痛みが消えないケースがあるからです。
これによって、整形外科は混乱することになります。

近年は、緊急性が高くない限りは、すぐに外科手術が行われることもないですが、一部の整形外科医には、専門の外科手術をしたいと思っている整形外科医はいるかもしれません。

整形外科で、本当に外科手術が必要なこともあるので、最初に整形外科で診察を受けることには意味があると思いますが、なかなか治らない腰痛には依存しすぎると病院によっては問題かもしれません。

痛みの科学的研究

腰痛の85%は原因不明と言われていますが、その中には、心因性の腰痛が多く含まれています。
心が痛みを感じる(正確には脳ですが)など、実際に腰痛を持っていると信じられない気がしますが、一方で、何かに熱中していると痛みを感じない、痛みが薄れることはいろいろな痛みで常に実感しています。
この場合は、比較的短い時間間隔ですが、時には持続して実際の痛み以上に痛みを継続して感じているケースもあるようです。
このような場合は、心の持ち方を変えるような治療でないと腰痛は完治しないことになります。

このような痛みの研究では、現代科学が乗り越えることのできない大きな壁があります。
それは、客観的に痛みを数量化、視覚化ができないことです。
体温、血圧、心拍、内蔵機能の指数などは、いろいろな器具や検査薬で数値化できます。
また、がんやウイルス、細菌、骨格などはレントゲン、CT、顕微鏡などで画像、映像化可能です。
 
痛みに関してもいろいろな測定法が研究されていますが、痛みだけはどうしても、客観的な測定法ができなくて、主観的な部分が残りそうです。
その上に、「心」のあり方、「脳」の感じ方で痛みが異なるようでは、尚、客観的な数値化はできそうにもありません。

難しい痛みの強さの客観的な測定ですが、世界の研究者たちは、MRI(核磁気共鳴断層装置)やPET(陽電子放射断層撮影装置)などを使用したり、動物の脳の一部に電気刺激を与えて、その反応から痛みの強さを数値化しようとしたりしています。
しかし、ネズミとネコでは得られる結果が違うようなので、人間に当てはめることができていないそうです。
人間に対して、このような実験はできないので、痛みの研究の限界があります。

痛みの不思議さを物語るミステリーに実例がいくつかあります。

1)失った身体の痛み
事故など身体の一部(腕や足など)を失った人が、既に亡くなっているはずの腕や足の痛みを感じるということが起きています。これは幻肢痛と呼ばれています。
当然、その痛みは切断された箇所の部分が傷んでいることで生じている痛みではありません。
あくまでも、腕であれば手や、手の指先などなくなっている部分の痛みです。

2)麻痺した身体の痛み
これは、1)があり得るなら、ある意味では当然とも思えますが、例えば脊髄を損傷して下半身麻痺状態になった人が腰痛を感じたり、足の痛みを感じることがあります。
通常、痛みを伝える神経が麻痺し伝わらないので、痛みを始め、あらゆる感覚が麻痺して、実際に痛みがあったとしてもその痛みを感じることができないはずなのに感じるケースです。

3)CRPS type1(複合性局所疼痛症候群タイプ1)またはRSD(反射性交感神経性ジストロフィー)と呼ばれる症例
注射や手術、骨格の矯正、骨折や打撲、心疾患や脳血管障害などがある程度完治しても、手足の腫脹・浮腫が長期にわたって続いたり、骨折であれば、その箇所が動くはずなのに力が入らない、思うように動かないなど異常や、耐え難い痛みが生じたりすることが続き、徐々に、骨や筋肉が痩せてしまうという症状です。

4)CRPS type2(カウザルギー)
3)よりも、極端な事例で、例えば刃物なので深い傷を負って、神経が明らかに切断されていることがはっきりとわかっているので、本来ならば痛みなどを感じないはずなのに感じる場合の症例のことです。
この場合は、薬物療法や神経ブロック、リハビリを行ってもなかなか完治しません。

5)痛みを発生す症状・病変があるのに痛みを感じない
例えば、心電図などを見ると、痛みがあってもおかしくないのに、痛みを感じないというケースがあります。
この症例は無痛性心筋虚血と呼ばれています。
その他にもいくつかの病気において見られる現象です。

6)偽薬効果(プラセボ効果)
痛みだけではなく、病気そのものが思い込みで治るケースです。
薬ではないものを薬と思い込んで、それも良く効く薬と思い込んで飲むと病気や痛みが本当に治る・消えるという効果のことです。

7)偽薬効果(プラセボ効果)の逆効果(ノーシーボ効果)
効果があるのに、効果がないと思い込むと薬効などが効かないケースのことです。
このことは、薬を使った実験ではないですが、被験者に熱いアイロンを見せて、その後、目隠しをして別の冷たいアイロンを裸の背中に当てると、熱いアイロンを当てられたと被験者は勘違いし、熱さを感じます。
そして、熱さを感じるだけでなく、人によっては皮膚が本当に熱さで赤くなってしまうことがあります。

このように、いわば勘違いでも痛みは生じています(一部、痛みを感じても痛みを感じないケースもあります)
でも、痛みを感じている人にとっては切実な痛みであることもまた、紛れもない事実です。
 
痛みの不思議は、身体が痛みを発生させる異変が起きると、それを脳に知らせるための信号が発せられ、それが神経を通って脳に達して初めて痛みを感じます。
ここで、脳が痛みを痛みと感じなければ痛みはあっても痛みを感じられず、痛みがなくても痛いと感じると痛みがなくても痛みが生じます。

つまり、脳は物理的な痛みに対して100%正確に痛いという反応をしないことがあることになります。
逆に痛みがなくても何らかの理由で、脳が勝手に痛いと感じると痛み、それも耐えられないような痛みまで作り出してしまうことがあることになります。

痛みが解明できていないのは、脳の中ではどのようにして痛みが生まれているのか、脳内でどのような反応が起きて痛みを痛みとして脳が認識するのかが分かっていないからです。
脳科学の発達はすさまじいので、いずれは解明されるかもしれません。
そうなると痛みをコントロールすることも可能になってくるのでしょう。

腰痛は他の病気から生じる痛みに比べると、この痛みの複雑さを非常に良く表しています。 
従って、整形外科医や他の治療院でも、単に「姿勢の問題」や「骨格の歪み」などと単純な決めつけ、レントゲン、MRI、CTなの画像など視覚的な変化のみで全てを診断することは危険です。
もし、診察の際に画像見るだけで、触診すらしないという医師がいたら、そこで症状が良くならなければ、早く見切りをつけた方が良いかもしれません。

尚、テルモと杏林大学が痛みを測定し、数値化する研究を行いその技術を開発したというニュースが8年前2004年に報道されましたが、その後、実用化はされていないようです。

代わりに、医療機器のニプロが2007年にオサチという会社が、製品化した知覚・痛覚定量分析装置「Pain Vision(ペインビジョン)」を全国の医療機関向けに販売開始しています。
「Pain Vision(ペインビジョン)」は、患者の腕などに電極パッドをつけて流す電流を徐々に強くして、患部の痛みと同程度になるまで強くし、数値化する機械です。
人間の脳は、2つ以上の痛みがある場合、一番強い痛みに気が集中するので、電流の痛みを強く感じる数値を測定することで客観的に痛みを測定できます。

ただし、同じ数値の電流の痛みを全ての人が同じ痛みの強さと感じるかは不明です。
中には、痛みを快感と感じるような人もいるので同じとは言えないと思われます。

 

腰痛の原因の身体の歪みが起きる理由

歪みというと、O脚や猫背からイメージで骨が歪んでいるように思われますが、骨が歪むことはほとんどありません。
骨が正常でも身体が歪むのは、骨を連結させている筋肉や靭帯の一部分が収縮したり、凝り固まることで、骨との連結がアンバランスになって身体が歪んでいきます。

そして、人間の身体はどこか1か所のバランスが崩れると、他の場所にも影響を与えます。
これは、高いハイヒールを履いたりすると、歩き難くなって身体のバランスが崩れるので、崩れないように重心を後ろに持ってくるような姿勢になったり、不安定な姿勢を維持するために膝を曲げてバランスを取るようになることでわかります。
人間の身体は、このように素晴らしい調節メカニズムが備わっています。

人間には、約200強の数の骨とそれをつなぐ骨格筋の数は約400種類あると言われています。
これによって、全体のバランスが保たれています。

筋肉が十分に柔軟なら、1箇所がアンバランスになっても、身体の調節メカニズムが働いて、身体全体の歪みが生じることが避けられますが、柔軟でないと、そこで吸収できずに身体全体が歪んでいくことになります。
また、

身体歪むことの悪影響は、姿勢が悪くこと以外に、筋肉が硬く凝るために血液の流れが悪くなり、腰痛、肩痛などや、むくみ、冷え症などなって現れます。

この全身に影響する歪みは、「足元」と「骨盤まわり」の筋肉の凝りが影響大なので、「足元」と「骨盤まわり」をしっかり柔軟にすることで歪みは生じません。また、全身に歪みが生じていても、「足元」と「骨盤まわり」を柔軟にすると、自然に身体全体の歪みが解消していきます。

整体で歪みを強制的に直すと、一時的には良くなりますが、この場合は、筋肉が歪んだ状態を形状記憶金属のように覚えているので、また自然に歪んできます。
そのため、「足元」と「骨盤まわり」の筋肉を柔軟にするとともに、毎日、意識して姿勢を正しく保つことに注意する必要があります。

腰痛の原因の一つ椎間板ヘルニアになる遺伝子特定

遺伝子工学の発達で、独立行政法人理化学研究所と慶大、富山大、京都府立医大、熊本大の研究チームが発見してから3年半ほどが経過しています。

椎間板の変性によって生じる腰痛や椎間板ヘルニアそのものの治療法、治療薬の開発につながると期待されていますが、他の病気でも遺伝子レベルまでの研究や発見は多く発表されますがその後の研究は壁が高いようです。

椎間板ヘルニアは、加齢に伴う椎間板の老化現象によって、腰痛や坐骨神経痛に加え、下肢の筋力低下や痺れなどを引き起こします。
推定によると、日本では少なくとも100万人以上の患者がいると言われています。
厚生労働省のデータでは、椎間板ヘルニアによる「入院患者」は7.4%にものぼっています。

すでに、椎間板ヘルニアになるには複数の遺伝子が関与していることが分かっていましたが、原因は依然として不明な状態でしたが、理研などの研究チームによって、椎間板ヘルニアの遺伝的因子を特定されました。

椎間板ヘルニアの患者847人とそうではない被験者896人を対象に、大規模な遺伝子レベルの相関解析が行われた結果、「トロンボスポンジン2(THBS2)」という遺伝子が、椎間板ヘルニアと最も強く関連していることが判明しました。
そして、病気になりやすいタイプのTHBS2を持つ人は、持たない人に比べて約1.4倍も椎間板ヘルニアになりやすいことが分かったということです。

尚、椎間板ヘルニアの原因遺伝子は上述した通り複数あって、THBS2以外にも多く存在しています。
今回の研究では、どれらがどのようなメカニズムで関係しているのかも研究されて、このTHBS2と一緒に働いて発症させる遺伝子も突き止められました。

THBS2は「マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)」と結合すると、その活性を抑制するとされているため、結合が弱まるとMMPの活性が強まって椎間板が変性し、椎間板ヘルニアになりやすいと想定して、MMPについても相関解析を行ったところ、「MMP9」という遺伝子が椎間板ヘルニアと強く関連していることが明らかになっています。
さらに、病気になりやすいタイプのTHBS2とMMP9を併せ持つ人は、持たない人より約3倍も椎間板ヘルニアになりやすいことが判明しています。

ここまでわかってくると、椎間板ヘルニアが必ずしも腰痛や坐骨神経痛の原因ではないと言え、椎間板ヘルニアの発症そのものが無くなることが期待できそうです。

エゴスキュー・メソッドとは

日本テレビ系のお昼時間帯に放送されている「ヒルナンデス」やいろいろや雑誌でも紹介されたエゴスキュー・メソッドで腰痛などを効果的に治すことができます。

エゴスキュー・メソッドとは、日常生活の中で使わない筋肉に刺激を与え、もともと持っていた機能を復活させる運動療法のことです。
使われていない筋肉を使えるようにすることで、骨、関節の位置がずれている場合、正しい位置に戻すことができ、身体全体の歪みがなくなり、その結果として痛みが解消されます。
この使われていない筋肉を使えるようにすることがエゴスキュー・メソッドで簡単に行うことができるようになります。

エゴスキュー・メソッドは、解剖学・生体力学・生理学に基づいて人体の構造が分析・研究されて作られており科学的な根拠のある運動療法です。
エゴスキュー・メソッドを実践すると、今まで使われていなかった筋肉や動きが自然ではない筋肉が、不自然に骨や関節を引っ張って位置がずれて、身体の歪みが生じていたのを矯正することができます。

寝たきりになると筋肉がどんどん衰えて、リハビリしないと動けなくなりますが、筋肉の衰えだけでなく筋肉自身が正しい動きを忘れてしまうことも原因の一つなのでしょうか?

そこで、正しい動きをするように筋肉を再教育することがエゴスキュー・メソッドの目的となっています。
「動き」という刺激を与え、もともとの動きを思い出させて活発に動くようにさせます。
このように筋肉を再教育することで、正しい姿勢に戻れ、再教育しなければ、なかなか正常な姿勢に戻れないので、痛みなど身体の不調などの健康問題が治りません。

特に、治らないと思っていた慢性痛や体の歪みでも、簡単によくなります。それは、私たち人間は、自分の体の中にある自己治癒力を高め、痛みから解放される力をすでにもっているからです。
特に、なかなか治らない慢性痛などに対して、人間本来の自己治癒力を高めるので痛みから解放することができるからです。
一時的に痛みを押さえるのではなく、痛みが生じる筋肉や骨格の不自然さを正しい動きにするので根本的な治療になります。

また、痛みが無くなるだけでなく、呼吸器系、循環器系、代謝系、神経系、消化器系などに好影響を与え、免疫力も高まって健康な身体を維持することができるようになります。

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