高周波熱凝固法の詳細

高周波熱凝固法の詳細

痛みのひどい慢性腰痛などに対しては、局所麻酔薬などを痛みのある患部に注射する硬膜外ブロック、神経根ブロックなどがありますが、これらの治療で疼痛が収まらない場合に行われる治療法に、神経を破壊することによよって、効果の実現と痛み抑制の期間の長期化・持続化を実現する治療法に「高周波熱凝固法」があります。

この治療法は、ブロック注射と同じ「神経ブロック」による痛みを伝える神経に対して、痛みが伝わらないようにする治療法です。
ブロック注射は「局所麻酔」によって神経を麻痺させ、痛みを抑制するのではなく、熱によって神経を凝固 (変性) させることで麻痺させ痛みの伝達をブロックします。
ブロック注射は、痛みを感じる感覚神経を麻酔で麻痺させて痛みをブロックするのに対して、高周波熱凝固法は、痛みを感じる感覚神経の通り道をブロックすることで痛みを抑制します。

高周波熱凝固法の治療は、高周波熱凝固法専用の針を対象となる神経に刺してそのまま発熱させて、その熱で神経を形成しているタンパク質を凝固させて行われます。
凝固した部分の神経は、痛みを伝える電気信号である生体電流が流れないので、脳が痛みを感じることが無くなります。

治療対象となる神経が「感覚神経」であれば、「高温」で神経を凝固させ、「運動神経」が含まれているときは、運動神経への影響が大きくならないように「低温」で凝固させます。
治療時間は30分~1時間と短くて済みます。日帰りでも可能ですが、安全を見て、通常は1泊2日で治療が行われます。

ブロック注射の持続効果は1~2ヶ月ですが、高周波熱凝固法の持続効果は、熱によって凝固した神経が再生されるまで持続するので2年程度と圧倒的に長い期間持続が期待できます。

また、薬物を使わないので副作用の心配がないこと、痛みの伝わる神経に直接、行うので疼痛を抑えるのに、効果が高いというメリットがあります。
ただし、再生してくるとは言え、神経を傷つけることになるというデメリットがあります。