腰痛の代表 椎間板ヘルニアの最新治療法

腰痛の代表 椎間板ヘルニアの最新治療法

腰痛の代表ともいうべき「椎間板ヘルニア」の外科手術は、最近では、背中にわずか15ミリの大きさの傷口から、内視鏡を用いた手術が行われるようになってきています。

椎間板ヘルニアは、背骨の骨と骨の間にある軟骨である椎間板が、本来あるべき位置から、変形することで飛び出し、神経を圧迫することで腰痛や下肢痛を生じます。
中には、飛び出した椎間板が神経を圧迫していても必ずしも痛みが生じないケースもあったり、椎間板ヘルニアの中には、保存療法で痛みを取り除き、しばらく経過を観察していると、何もしなくても自然に飛び出している部分が小さくなって神経の圧迫も弱まり痛みがなくなることも見うけられます。
このため、慌てて手術をするケースは限られています。

都内にわずか9人しかいない日本整形外科学会認定の脊椎内視鏡下手術・技術認定医のひとりである板橋中央総合病院脊椎脊髄センター長の中小路拓医師によると、椎間板ヘルニアの手術が適用されるのは、保存療法で痛みが取れない人、足に力が入らない、排尿障害が生じている人など全体の10~30%程度に留まります。

神経は圧迫が長く続くと手術で圧迫を取り除いても元に戻らない、つまり症状が治らないので、このような場合は、早めの手術が必要になります。
最新の内視鏡下での手術は、傷口が15ミリと小さいので身体への負担が小さくて済み、術後の疼痛も少なく、入院期間も4日間程度で終わります。

外科手術以外の治療法には、「選択的神経根ブロック」という日帰りで神経の痛みをシャットアウトする方法や、
「持続硬膜外ブロック」という、細いシリコンの管を患部に通し、5~7日間の入院で微量の麻酔薬などの薬剤を注入していく方法などがあります。
持続硬膜外ブロックで、痛みが消えないときに、椎間板の中の髄核を吸引する「経皮的髄核摘出術」などの治療法も行われます。

腰痛の原因には、「腰部脊柱管狭窄症」という病気から痛みが生じていることもあります。
神経を取り囲んでいる脊柱管が加齢などで変形して、狭くなり神経を圧迫して痛みを引き起こします。

腰部脊柱管狭窄症は狭くなった部分が、椎間板ヘルニアのように自然に元に戻るというようなことは起こりません。
そのため、腰痛の原因がなんであるかを適切に見分けることが腰痛の痛みを取るには必要となります。

日常生活での、椎間板ヘルニア予防法は、以下の通りです。
・メタボにならない。
・お腹が前に出て腰が引いた姿勢をとらない。
・背筋をストレッチする(仰向けに寝て、片足ずつ両手抱えて胸に近づける)
・腹筋を鍛える(仰向けに寝て膝を立て、肩甲骨を10秒間持ち上げる)
・背筋を鍛える(仰向けに寝て膝を立て、お尻を10秒間持ち上げる)
・ 腹筋・背筋で、これを10回繰り返す。
・7時間程度の睡眠時間、規則正しくバランスのとれた食事を行う。
・腰痛が長引くときには、専門医の診断を受ける。