「前屈障害型腰痛」「後屈障害型腰痛」「回旋障害型腰痛」

「前屈障害型腰痛」「後屈障害型腰痛」「回旋障害型腰痛」

腰痛には起こり方とは別に、「前屈障害型(前屈型腰痛症)」と「後屈障害型(後屈型腰痛症)」「回旋障害型(回旋型腰痛症)」に大別する場合もあります。
これは、身体が前かがみになったときに痛みが出るか、反らせた時に痛みが出るか、また、腰をひねった時に痛みが出るかという分け方となります。
腰痛の多くは、前屈障害型だと言われています。

【前屈障害型腰痛】

前屈障害型腰痛になる人の大半の原因は、職業上の理由によるものだと言われていて、大半が働き盛りで、デスクワーク、タクシーやバスの運転手、農業従事者などの大半がこのタイプの腰痛を経験しているようです。
また、掃除機をかける時やキッチンで料理をしている時に前かがみになる事も、原因の一つとなります。

腰、背中が丸まっていて、一見だらしのないような姿勢になっているということは、骨盤が後ろに傾きすぎているためで、その位置から前の方に上体を傾けるということは大きな負荷がかかり、痛みを生じるというわけです。

前屈障害型の腰痛を予防法は、1時間に一度はわずかな時間でも仕事から離れて休憩し、体を反らすなどのストレッチ運動を行うようにする事です。

また、できるだけ前かがみにならないで、腰椎の生理的湾曲を自然に維持する姿勢を心がけることも重要です。

【後屈障害型腰痛】

後屈障害型腰痛は、テニスのスマッシュや、バレーボールのスパイクで、勢いをつけて体を反らすなどのような、慣れない運動で急激に体を反らした時に発生しやすいとされます。
助走をつけて飛ぶ時など、体は一旦反る形になります。
このことが、突発的に腰に負担をかけ、腰痛を招く原因になるのです。

また、加齢とともに変形性腰椎症や腰部脊柱管狭窄症などの患者さんが増えてきます。
これらは、前屈障害型とは逆に上体を後ろに反らすと痛くなります。

変形性腰椎症は、脊椎の老化によるもので、年齢とともに椎間板の中心部にある髄核の水分が少なくなり、クッションの能力が低下します。
そのため荷が吸収しにくくなり、椎体に棘のような骨の出っ張りができ、神経を刺激し、圧迫するため腰痛を起こすのです。

朝起きて動き始めに痛くなり、しばらく動いていると比較的楽になります。ひどくなると坐骨神経痛や下肢のしびれなどの症状を伴うこともあります。

腰部脊柱管狭窄症は、椎体の後ろの脊柱管が加齢などの原因で狭くなり、脊髄の神経根などを刺激して腰痛や下肢の症状が起こるものです。歩行にも障害が出ることもあります。

【回旋障害型腰痛】

上半身をひねったときに痛みを生じ、また痛みがきつくなる場合は回旋型腰痛症です。
体幹の回旋によって痛みが増強することから、腹筋がしっかりと働いていない、筋力不足、腰方形筋(回旋した側の腰部の筋肉)の柔軟性低下、などが原因として挙げられます。

腰をひねる、という表現がありますが、実際の腰椎部の関節は、5度程度、つまりわずかしか動きません。

体幹の回旋は、股関節、背骨全体、首、腰や背中の筋肉の柔軟性などが連携して、腰自体を大きくひねる動きを作っているので、連携する筋肉や骨が柔軟性をなくすると、うまくひねる動きをサポートできなくなり、腰椎自体に無理がかかって痛むというわけです。

ひねって痛む場合、変形性脊椎症や腰椎分離症、椎間板ヘルニアなどの疑いもあります。

それぞれ原因となる病気によって治療法が違ってきますが、治療の中心となるのは消炎鎮痛剤の服用や理学療法、コルセットの装着などです。
ある程度痛みが治まってきたらリハビリや再発防止のための腰痛体操を行うとよいでしょう。

腰痛を予防するためには、肥満を防ぎ、骨を丈夫にする必要があります。
骨を丈夫にするには、カルシウムを摂取すること必要がりますが、カルシウムを効率よく吸収させるために合わせてビタミンDやたんばく質もとるようにしましょう。
さらに日光にあたり体を動かすことでカルシウムの摂取率が高くなります。