女性の腰痛の原因

女性の腰痛の原因

女性の腰痛には色々の原因があります。

【妊娠中・出産後の腰痛】

妊娠の後期になると、体重が増加しおなかが前方へせり出して、腰椎の前弯が強くなります。
また、出産の準備に入るので、赤ちゃんのために産道を緩めようとするため、骨盤を支える靭帯がホルモンの働きで緩んでいきます。
それによって骨盤はやや不安定な状態になり、腰痛が起こりやすくなります。

出産後は、骨盤の靭帯を緩ませていたホルモンは、出産後3ヶ月ほどで作用しなくなり、腰痛は自然となくなります。

【生理と腰痛】

月経中は体に大きな負担がかかる期間です。
これらの時期には、体に重だるさや痛みが起こることがあります。

プロスタグランジン(生体内で合成される生理活性物質)による子宮の収縮が強まったり、体の緊張による交感神経優位などが起こったりすることが原因と考えられています。
生理現象が終われば、腰のだるさも軽減していくのが通常です。

【更年期障害と腰痛】

加齢とともに卵巣からのエストロゲンとプロゲステロンというホルモンの分泌が減少していき、月経がなくなります。
月経がない状態が少なくとも6ヶ月続けば、閉経したと考えます。

この閉経の前後には、更年期とよばれる期間があり、エストロゲンとプロゲステロンの濃度が大きく変動します。
更年期症状は、その大きなホルモン変化が原因といわれています。
更年期のさまざまな症状のひとつとして、腰のだるさや痛みが起こることが考えられます。

【子宮筋腫・排卵・卵巣からの腰痛】

子宮筋腫になると、生理の量が増え、血の塊が出るようになり、貧血や生理痛にもつながります。
筋腫が大きくなると腰の神経の束を圧迫するケースもあり、腰痛が起こりやすくなる可能性があります。
また、子宮自体に負担がかかっている状態ですので、内臓の関連痛としての腰痛を感じやすい状態になっています。

最も注意が必要なのは、卵巣腫瘍や嚢腫発生で下肢への放散痛(神経に沿った痛み)が出ることです。

卵巣がある位置と腰の神経が出ている場所は近いところにありますので、病変が大きくなると、坐骨神経へ直接的な刺激を与えてしまうことがあります。

急激な痛みに襲われ、坐骨神経のラインにしびれが出るために、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症と誤診されやすいため、気をつけなければなりません。

【子宮内膜症と腰痛】

子宮内膜症とは、毎月の月経のとき子宮内で増殖と剥離を繰り返している子宮内膜が、子宮の外で増殖と剥離を起こしてしまう疾患で、一言でいうと「子宮の内腔以外の場所にも子宮内膜が生育している状態をいいます

子宮内膜は月経のたびに増殖と剥離を繰り返していくために、初経では痛みがないのですが、年月の経過とともに症状が悪化していきます(後天性月経困難症)。
このときに、腰や下肢、骨盤部などに痛みが放散して感じられることもあるものです。