「腰」の重要な役割り

「腰」の重要な役割り

骨格や筋肉の障害が原因で起こる腰痛は、ともすれば慢性化してしまい、回復しにくい状態となります。

腰という漢字は「月」(にくづき)と「要」でできています。
身体の中でいかに重要であるかを漢字が表していると云えます、

慢性腰痛が回復しにくいのは、身体の要である腰の役割が非常に特殊だからです。
腰は身体の中央にあって、いつも次の3つの重要な働きをこなしています。

【体を曲げる、ひねる】

脊椎とは、おおよそ背骨の ことをいい、多くの椎骨が椎間板というクッションをはさんで、 首からお尻までつながっています。

その下部の部位を腰椎といい、5つの骨が椎間板をはさみ連なっています。
これらの積み重ね構造が、腰の柱の屈曲、捻りを可能にしています。

椎骨をつないでいるものには、椎間板以外に、脊椎を縦に貫く前縦靭帯と後縦靭帯、椎間関節、筋肉などがあり、腰の柱を動かす働きをしています。

【上半身を支える】

腰には上半身の重量がすべてかかってきます。
しかし、腰の柱だけではとても重い上半身を支えることができませんので、腰椎は靭帯という強靭な線維で連結され、 さらにその周囲を腰の筋肉で補強されているのです。
そのため、腰痛改善や防止の為に、腰周辺の筋肉を強化するのです。

【正しい姿勢に導く(バランスをとる)】

腰から首にかけて通っている脊椎(背骨)と連結している筋肉・靭帯の働きで、身体の屈曲・伸展・回旋という動きを、うまくバランスをとりながらスムーズに運ぶことができています。

我々が、腰の柱を立てた状態や曲げた状態のままで、そのまま姿勢を保つことができるのは、腰の筋肉がお互いに調整をとりながら、常に姿勢のバランスをとっているからなのです。

「歩く」ことも、単純に足だけを使っているのではなく、腰と背骨を使いながら全体的な動きの中で行われている動作なのです。

腰は、体を動かしている時も支え、体を静止している時にもバランスをとる、というようにいつも働いているのです。

いつの場合でもどんな時でも必要、且つ重要な腰や背骨は、「ヘルニア」などを始めとした腰痛などの障害が起きると、日常生活への大きな支障となってしまいます。