婦人科系の原因による腰痛

婦人科系の原因による腰痛

女性にとって月経は苦労するものですが、ふつうの月経でも多少の腰痛がある場合があります。その多くは薬が必要になるほどの痛みがないと思われますが、なかにはかなり強い腰痛を感じる人もいるようです。これは月経困難症や子宮内膜症といわれる病気の部分的な症状であったり、子宮筋腫や子宮内膜炎の病状であったりします。

これらの腰痛は、整形外科的な腰痛にくらべて独特な症状をあらわすことが多いようです。下腹部やおしりのほうへ抜けるような鈍痛を伴ったり、月経過多などの月経の異常を伴ったりします。消炎鎮痛剤やホルモン療法などの治療を行いますが、産婦人科の担当医の方が症状の知識に明るいと思われます。腰痛体操などの予防法やホットパックなどの理学療法は、この種の腰痛にはあまり効果がないと思われます。まず産婦人科で診てもらって、整形外科の診療が必要な場合には紹介してもらうといいでしょう。

婦人科系特有の腰痛として、更年期障害が原因となるパターンにもふれておきましょう。更年期は、人によってその時期が異なりますが、女性が40歳を過ぎて、卵巣のホルモンの分泌機能が衰えてくるころから、機能が停止して安定するまでの期間をいいます。この時期には、からだの内部の環境がホルモンの分泌の変化というかたちで大きく変わります。ホルモンの変化に敏感すぎたりすると、更年期障害といわれるいろいろな症状がでてくることがあります。よくみられる病状は、疲労感、不眠、いらいら、ほてり、冷え、無気力感、頭痛、肩こり、そして腰痛です。これらの病状が全部一度におきるわけではなく、いくつか組み合わさってでてくる人が多いようです。

更年期の腰痛で整形外科を訪れても、「たいしたことはない」と言われて終わりというパターンが多いようです。こうした腰痛は、もともと腰に多少の障害があったが、更年期障害のためにそれが強く意識されるようになっている、といった傾向があります。その背景には老いによる不安や、社会的な悩みが重なり、ホルモンだけでなく、精神バランスも崩れも関係あるように思われます。

更年期は骨量減少のターニングポイントではありますが、これが実際に病状としてでてくるのは、更年期を忘れたころからになります。