婦人科的な病気による原因

婦人科的な病気による原因

婦人科的な病気で腰痛を伴うものは意外とあるので、例を挙げて説明していきましょう。

卵巣腫瘍

骨盤腔内にある卵巣に腫瘍ができると腰痛がおこる場合があり、それだけでなく、椎間板ヘルニアと同じような坐骨神経痛がおこることがあります。骨盤腔内で腫瘍が直接坐骨神経を刺激するので起こると思われます。女性で腰痛と下肢痛のため整形外科を受診して、MRIなどで腰にあまり問題がないといわれた場合は、産婦人科による受診が必要かもしれません。

子宮内膜症

子宮内膜は、生理の周期に応じて、増殖、脱落を繰り返します。内膜症は本来子宮にしかないはずの内膜が、付近の組織に発生して、生理に応じて痛みなどの症状をおこすものです。通常の生理であっても腰痛を訴える人はいますが、内膜症でも腰痛がみられることがあります。内膜症の一般的な治療法である薬物療法が有効的です。整形外科の医師は不得手な病気ですので、婦人科で治療して貰う必要があります。

出産前後の腰痛

通常の妊娠であってもお腹が大きくなれば、妊娠していないときよりは腰痛を起こしやすくなります。なにせ妊娠末期では10kgの荷物を四六時中抱えているのと同じ状態になるからです。どうしても痛みに耐えられない時は、胎児に影響の少ない痛み止めを使用することになります。

骨盤輪不安定症

妊婦におこる特徴的な腰痛として挙げられるのが、骨盤輪不安定症です。女性は男性に比べて体が柔らかく、妊娠中はホルモンの影響でさらに柔軟さが増すことになります。出産時に産道が開くことができるように、子宮口のような元々柔らかな軟部組織も、そして恥骨結合といって下腹に正中で結合する骨の合わせ目の靭帯もしなやかになります。これで赤ちゃんを分娩するときに十分なスペースをつくるのです。

反面、このしなやかさのせいで、骨盤に不自然な動きがでてしまう女性もでてくるようです。骨盤輪不安定症は、腰よりもややお尻に近い仙腸関節という結合部に痛みが発生します。ヘルニアのような神経症状は一般的にはみられません。痛みの程度は、だるさから歩けないほどの痛みまで幅広くあります。歩く、片足で立つなどの関節にストレスがかかるような行為によって痛みは引き起こります。

出産後であれば、消炎鎮痛剤の服用を試されます。消炎鎮痛剤で改善がみられない場合は、骨盤を安定させるような装具をつけることもあります。それでも痛みに耐えられない場合は、手術して骨盤の不自然に動く箇所を固定することもあります。