椎間板ヘルニアの原因

椎間板ヘルニアの原因

椎間板ヘルニアは、腰痛の代名詞のようなものですが、しかし、実際は、そんなに頻繁に起こる病気ではありません。また、普段の生活や仕事の内容ともあまり関係のない病気です。荷物を運ぶ重労働や長時間の座り仕事、肥満や運動不足などは、慢性腰痛の原因となりますが、椎間板ヘルニアとは直接関連はありません。

確かに、重いものを持つとか、腰に衝撃がかかったことがきっかけで椎間板ヘルニアが起きることは多いでしょう。しかし、ヘルニアの原因となる、線維輪に起こる亀裂は、起こりやすい人と起こりにくい人で個人差があります。それは、普段の腰への負担というより、体質的な要因が大きいのが事実です。

一度、椎間板ヘルニアを発症した人は、例え痛みが治っても腰に弱点があることを忘れてはいけません。ヘルニアによる神経の圧迫はなくなっても、一度ヘルニアを起こした椎間板は、腰椎のクッションとしての働きが鈍くなっています。また、その部位の腰椎は老化現象が早く起こることがわかっています。肥満や運動不足、無用な腰への負担などを避ける生活習慣が必要でしょう。

椎間板ヘルニアは自然に治る病気ですから、治療の基本は、治るまでの間、痛みをやわらげることです。鎮痛剤や湿布、コルセット、牽引療法や温熱療法、鍼やマッサージ、神経ブロック療法など、いろいろな治療がありますが、いずれも痛みを緩和するためのものです。また、痛みが強くならないように生活や仕事上で工夫することも大切です。

これらの治療によって痛みが引かず、生活や仕事への支障が大きい場合には手術を考えます。手術が必要となるケースは、全体の1~2割程度で、手術自体は急ぐものではなく、どうしても痛みがとれないときに考えるものです。

ただ、稀ですが、例外はあります。それは、足の力が入らなくなったり排尿がうまくコントロールできないというような神経の麻痺が強く出ている状態です。このような場合は、手術を躊躇すべきではないでしょう。時期を逃すと、神経の麻痺が回復しない恐れがあるからです。