漢方は複数の生薬の配合によって処方されます。ここでは、腰痛に効果があるとされる漢方に主に含まれる生薬について紹介します。
【甘草(かんそう)】
マメ科カンソウ科または同属植物の根。鎮静、抗消化性かいよう、抗アレルギーなど、ステロイドホルモンに近い作用があります。各生薬の働きを中和する働きがあります。
【杏仁(きょうにん)】
バラ科アンズの種子。呼吸困難、せき、息切れ、みぞおちあたりの膨満感、胸痛などによいといわれています。
【桂枝/桂皮(けいし/けいひ)】
クスノキ科ケイまたは同属植物の若枝。解熱、鎮静、抗けいれん、末梢血管拡張、抗炎症、抗アレルギー、抗菌、利尿作用、健胃効果など幅広い作用があります。
【紫胡(さいこ)】
セリ科ミシマサイコまたは変種の根。主成分のサイコサポニンは有名です。抗消化性かいよう、抗炎症、抗アレルギー効果がある。ステロイドに近い働きがあります。
【山茱萸(さんしゅゆ)】
ミズキ科サンシュユの果実。糖尿病予防、抗アレルギー、滋養強壮などの効果があります。
【山椒(さんしょう)】
ミカン科サンショウまたは同属植物の熟した果皮。健胃、鎮痛に効果があります。
【山薬(さんやく)】
ヤマノイ、ナガイモの根茎。男性ホルモンの増強作用があります。
【地黄(じおう)】
ゴマノハナク科アカヤジオウ、近縁種の根。血糖値を下げる、利尿、緩下作用、強壮効果があります。
【芍薬(しゃくやく)】
キンポウゲ科シャクヤクまたは近縁種の根。鎮静、抗けいれん、鎮痛、抗アレルギー、免疫力向上などに効果があります。硬くなった筋肉のひきつけを改善する効果があります。