腰痛にはぎっくり腰のように何かの拍子で突然起こる急性の腰痛と、はっきりした原因が分からずに続く慢性の腰痛があります。
いずれにしても現代社会では腰痛で悩んでいる方は多く、国民病ともいわれています。
急性期の腰痛は、激しい痛みがある時には安静にすることが一番ですが、痛みがある程度落ち着いて、ほぼ日常の生活ができるようになったら、再発防止や腰痛改善のために適度な運動をする必要があります。
一番お勧めしたいのがウォーキングです。
ウォーキングは誰でも気軽に、自分のペースに合わせて行える運動で、すぐにでも始められます。
ウォーキングで下半身の筋肉をよく使うようになると、下半身の筋肉の収縮運動が活発になり、血液が足から心臓にスムーズに送りかえされるようになります。
このことにより、肺や心臓の機能が活発になり、身体の隅々の毛細血管にまで酸素や栄養分をたっぷりと含んだ新鮮な血液を送り出すことが出来ます。
ウォーキングは、腰の周りの筋肉を収縮させますが、これがマッサージ効果となり、血行が良くなり腰に溜まった老廃物の排出も促進され、痛みが軽減に役立ちます。
ウォーキングは全身運動なので、長期間続けることによって腰周りの筋肉だけではなく、腹筋や背筋も鍛えられるので、結果的には腰痛の改善につながり、生活習慣病などにも効果的です。
ウォーキングをする際は、重心が偏らないようにするために何も持たず、両腕をしっかり振って歩くようにしましょう。
また、人は疲れるとアゴがあがってしまいますが、そういった姿勢で歩いていると腰に負担がかかってしまいます。
正しいウォーキングの姿勢が身についてくると自然と筋肉のバランスも良くなりますので、日常生活での姿勢も改善され腰痛の予防につながります。
しかし、注意しなければならない点があります。
それまで運動らしい運動をしたことのなかった人が、いきなり長距離を長時間歩くと、腰痛の改善どころか症状をひどくしてしまいます。
最初は身体を慣らす意味においても、短い時間、短い距離から徐々に距離と時間を延ばしていくようにしましょう。
ウォーキングに使う靴も足に合ったもので、少し高価でも良い物を選んでください。
また、肥満の人が陸上でウォーキングをすると、膝に負担がかかって痛みが出やすくなり、長い距離は歩けない場合があります。
水中ウォーキングだと膝に負担もかからず、かなりの運動量になりますので、特に肥満の方にはお勧めです。