脊柱管狭窄症 ブロック注射による療法

脊柱管狭窄症 ブロック注射による療法

大きな外科手術をするときは、患者に手術中の痛みから解放するために、麻酔科の意志が全身に麻酔をかけます。そのときに、痛みを伝える神経に直接、局所麻酔を注射して痛みを伝えないようにする処置が補助的に行われています。

この、神経に麻酔薬を注射して、痛みが伝達されないように遮断する方法が痛みの治療に有効であることがわかったことから、治療法として独立させてのが、ブロック注射による療法「神経ブロック療法」です。

いまから30年ほど前に、体の痛みをとり除く診療科として、麻酔からペインクリニックが生まれました。神経ブロック療法は、ペインクリニックの中心的な治療法となっています。

神経ブロック療法は、神経に麻酔薬を注射することで、短時間、感覚神経が伝達する痛みを遮断するとともに、自律神経の異常な緊張をとり除き、慢性的な痛みを解消することができます。運動神経もリラックスできるので、筋肉の緊張もとれます。このように、患者を痛みや不快感から解放することで、自然に治癒力を生かして病状を改善する治療です。

神経ブロックには、直接、神経に注射するのではなく、硬膜外ブロックのように神経の周囲に麻酔薬を注射して、神経線維に吸収させる方法があります。また、病状によっては、麻酔薬とともに炎症を抑えるステロイド薬などを一緒に注射することがあります。

神経ブロックを行なうときは、注射針を刺す部位をX線撮影して、医師がその画像によって注射針と神経の位置を確認しながら進めます。神経ブロックは、どの神経のどこに麻酔薬などを注射するかによって、現在、約25種類あります。

神経ブロックで注入された麻酔薬は、一定の時間がくると効力を失いますが、病状によっては、その効果が長期間続きます。これは、交感神経の緊張がとれて血管が拡張し、血流がよくなるので、患部に蓄積された発痛物質が取り除かれるため、と考えられています。