後屈障害型腰痛

後屈障害型腰痛

腰痛には、腰を前に曲げると痛む「前屈障害型」と、腰を後ろに反らすと痛む症状の「後屈障害型」があります。

前屈障害型腰痛は、デスクワーク、タクシーやバスの運転手、農業従事者などの大半がこのタイプの腰痛を経験しているようで、仕事における姿勢が腰痛にかかわっていることが多く、患者さんの多くは働き盛りの人たちです。

一方、後屈障害型腰痛は、多くは加齢に伴う脊椎の変性、脊椎の疾患などによって起こります。身体を後ろに反らすと痛くなります。

高齢者に多くみられ、
・椎間関節障害
・変形性脊椎症
・腰部脊柱管狭窄症
・脊椎分離症・脊椎すべり症、
などの脊椎の疾患の多くが「後屈障害型腰痛」に含まれます。

椎間関節障害や変形性腰椎症は脊椎の老化によるもので、年齢とともに椎間板の中心部の髄核が変性し水分が少なくなり、クッションの能力が低下します。
そのため、過重な力が加わるようになり、椎体に棘のような骨の出っ張りができ(椎体の端がささくれる)、神経を刺激したり、圧迫して腰痛を起こすのです。

主な症状は腰痛です。朝起きて動き始めに痛くなり、しばらく動いていると比較的楽になります。
長時間の同一姿勢でも腰痛は増強します。

だるい、重い、鈍く痛むなどの腰の症状が中心ですが、下肢にしびれや冷感をおぼえることもあります。

痛みは、腰から臀部にかけての広い範囲に感じ、手のひらをあてて痛む範囲を示せても、指で示すことはできないのが特徴です。 

変形が高度になると、外見上も体が側方に曲がったり(側弯)、後ろに曲がったり(後弯)し、腰痛のため長時間の立っていることが困難になってきます。

変形性腰椎症が進むと腰部脊柱管狭窄症を起こすことがあり、重症化すると休み休みでなければ歩けなくなります。

それぞれの病気によって治療法が違ってきますが、治療の中心となるのは保存療法で、コルセットの装着、消炎鎮痛剤の服用などで痛みを緩和します。 
ある程度痛みが治まってきたらリハビリや再発防止のための腰痛体操を行うとよいでしょう。

ただし、下肢痛や神経症状を合併し、保存療法を行っても順調に回復しない場合は手術をすることもあります。