足の痛みがない腰痛について

足の痛みがない腰痛について

一般的によく見られる腰痛では、足の痛みはみられません。たとえ強い痛みでも、その痛みが腰だけに限られているとき、たいていは、レントゲン検査をしても異常が認められず、はっきりした原因がつかめないものが多いようです。

これは「腰痛症」といわれますが、病名というより、さまざまな原因によって起こる「症候群」といってよいでしょう。仕事で長時間パソコンに向かっているとか、座りっぱなしで車を運転しているとか、中腰の姿勢で家事や仕事をすることが多いといったことが誘因となります。ひとつだけではなく、いくつもの誘因が重なって起こることもあります。

なにげなく重いものを持ち上げた瞬間に、強烈な痛みが腰に走る、いわゆる「ぎっくり腰」にも、足の痛みはありません。ぎっくり腰というのは俗称で、診断名としては「急性腰痛症」といいます。魔女の一撃ともいわれますが、痛みのわりには恐れる必要のない腰痛です。じん帯や背骨の関節、筋肉、椎間板などに起こった小さな損傷が痛みの原因と考えられます。

老化によって脊椎を構成している椎骨や椎間板にも変化が起きています。とくに椎間板は、内部の水分が減ってクッションとしての能力が低下してきます。そこで、椎間板に接している椎体(椎骨の中で主要な部分である円柱形の骨)の角の部分に刺激が加わり、とげのような骨の出っ張りを作ってしまいます。

この骨の出っ張りは、通常は老化によって不安定になった脊椎を支えるのに役立っていますが、神経を刺激したり圧迫して痛みやしびれを起こすこともあります。これを「変形性脊椎症」といいます。

また、痛みは強くありませんが、たびたび繰り返して痛む、慢性の腰痛症は、悪い姿勢を続けたり、脊椎が年齢とともに変形してくることによって起こります。