タバコと腰痛の関係

タバコと腰痛の関係

椎間板ヘルニアを経験した方のうち、喫煙者は非喫煙者の方に比べると明らかに割合が高く、「喫煙者は腰痛になりやすい」ことが実証されています。

タバコに含まれているニコチンには血管を縮小させる働きがあり、体内にニコチンが多いと体全身の血行が悪くなります。

特にこのニコチンは、腰周りや椎間板に影響が出やすく腰痛が起こりやすくなるといわれています。

背骨を形成する椎骨と椎骨の間には、クッションの役割をする「椎間板」があります。
椎間板にあった血管は30歳前後で無くなり、椎間板の周囲の毛細血管から染み出た栄養分を吸収する事で健全な椎間板が維持されています。

タバコに含まれる「ニコチン」は、椎間板の栄養補給源であった周囲の毛細血管を収縮させ、椎間板への栄養が充分に行き渡らなくなります。

栄養の行き渡らない状態が続くと、椎間板は水分が奪われ変性しクッションの役割が果たせなくなります。
クッションを失った椎骨同士がぶつかり骨棘を生じそれが神経を圧迫します。

また、椎間板が働きを失うと背骨のバランスが悪くなるため、椎骨同士をつないでいる周りの靭帯が椎間板の働きをカバーすしようとして厚肥し、神経を圧迫し腰痛が起こります。

椎間板の成分は約8割がコラーゲンで出来ているゼリー状の軟骨です。
ビタミンCは、コラーゲンの合成に深く関与し、コラーゲンは、ビタミンCにより作られているといっても過言ではありません。

タバコを1本吸うと、レモン半分のビタミンCが失われてしまうといわれ、喫煙者のコラーゲンを作る能力は低下します。
喫煙者は、慢性的なビタミンC不足になり、椎間板の老化を早めることに繋がります。

また、喫煙は女性ホルモンの不足とカルシウムの吸収率を下げる事から、骨密度を低下させ骨粗しょう症になりやすく、骨がつぶれたり、変形して背中の痛みや腰痛の原因となります。

これは腰部のみならず、椎間板を酷使する首(頚椎)の椎間板にも影響を及ぼしてしまいます。

元々、腰痛で悩まれている人や肉体労働を主とする喫煙者は特に注意が必要です。
このような方は、運動不足が加わるとますます腰痛が悪化していきます。

禁煙することによって壊れていた椎間板が回復することもあり、禁煙する時期が早いと、すでに壊れかけている椎間板なども修復される可能性が高いといわれています。
特に年齢が若ければ若いほど回復率は高くなります。

また、受動喫煙は時には喫煙者よりも体に影響が出ることもあり、自分が喫煙しなくても周りが喫煙する場合にも、注意が必要です。

腰痛予防にはタバコを減らしたり禁煙したりすることが実は一番の近道なのです。
タバコを吸う人は、自身の健康は勿論、周りのことも考えながら生活を見直してみてはどうでしょうか。