高齢者の腰痛の原因に多い「骨粗しょう症」とは?

高齢者の腰痛の原因に多い「骨粗しょう症」とは?

「骨密度」とは、骨の中のカルシウム量を科学的に数字で表したのものです。健康な骨の内部は、かるシムと膠原線維が縦横に走り、網目状のすき間がぎっしりつまっていて、これが骨密度の高い状態です。
一方、「骨粗しょう症」になると、骨の中のカルシウム量が減り、骨が粗くスカスカになって「す」が入った状態になってしまいます。
一般に、高齢者に多く、とくに閉経後の女性によく見られる病気です。痛みはあまりないのですが、背骨や腰の骨が押しつぶされて身長が低くなったり、丸く曲がったり、さらに病状が進むと手足の骨を骨折しやすくなります。
自覚症状が少ないために、初期に気がつくことは少なく、病状が進行して転倒時に骨折して、はじめて気がつくケースも多いようです。
骨粗しょう症の人は、ちょっとした衝撃で、簡単に骨折してしまいます。特に太もものつけ根を骨折すると、手術が必要となり治療に時間がかかるため、寝たきりになってしまう人もいます。自分の骨の状態を知り、若い頃から骨粗しょう症を予防するために骨を健康に保つよう心がけましょう。

加齢とともに身長は低くなるものですが、急激な身長の縮みは骨粗しょう症が疑われます。
姿勢を保ち、体を支える脊椎骨は、骨粗しょう症の影響が出やすい骨のひとつです。骨が弱くなると、脊椎骨は少しつぶれて変形してしまい、背中から腰にかけて丸くなってしまうのです。病状が進むと丸くなるだけでなく、背中や腰の痛みに悩まされることもあります。
痛みがないからといって放置すると、腹部や胸部が圧迫されて内臓にも影響が出てきます。肺が圧迫されると呼吸がしにくくなりますし、消化管が圧迫されれば食欲不振などを招きます。特に、胃は内容物が逆流しやすくなり、胃酸が食道に逆流して胸やけを生じる「逆流性食道炎」を起こすこともあります。
また、姿勢が悪くなることで気持ちも沈みがちになり、精神的に悪影響を及ぼし、日常生活活動度が下がり、骨粗しょう症も進行するという悪循環に陥りかねません。
身長が低下してきたら、痛みはなくても受診して骨密度を調べてみるようにしましょう。